金プラチナ短期相場観

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雇用統計3月NFPの伸びは鈍化予想に反して30万人超の大幅増

更新日:2024年4月6日(土)

米雇用統計 2024年3月依然として堅調を維持する米労働市場。
3月の雇用統計では、非農業部門雇用者数の伸びが予想以上に堅調。前月比+30.3万人となり、昨年5月(30.3)以来10ヵ月ぶりの高水準。
市場予想では2月(+27万人)から+21.3万人程度への鈍化が予想されていたのに反して大幅増で2ヵ月連続の増加。なお過去2ヵ月分は合計2.2万人の上方修正。
6ヵ月移動平均では+24.43万人で4ヵ月連続増、9ヵ月ぶりの高水準。
3月時点での年間平均では+27.6万人となり、コロナ禍の影響で過去最大の増加となった2021年平均+60.4万人、2022年の+37.7万人に次いで過去3番めの高水準。平常時では過去最大。
3ヵ月平均では+27.6万人となり、1年ぶりの高水準。2年10ヵ月ぶり低水準となった11月(+19.8)からは4ヵ月連続増。

失業率も3.8%と2月の2.9%からは低下。3月FOMCでの2024年末予想中央値を下回り、FOMCメンバの予想レンジ3.8-4.5の下限に相当。
労働参加率も62.7%へと上昇し、4ヵ月ぶりの高水準。
平均時給は前年比+4.14%。これは市場予想どおりで2年9ヵ月ぶり低水準ながら、依然として長期平均+3.04%を大幅に上回る水準。
予想外に堅調な結果を受けて、これまでの6月利下げ開始予想もやや後退、先送り懸念も。

NY金・日足チャート 2024/3/1 - 4/55日のNY金は+36.9ドル、1.60%の大幅反発で2日ぶり、今年13回めの過去最高値更新。+1.6%は今年の絶対値平均騰落率0.63%の2.5倍、今年3番めの大幅高。アジア時間には2310ドル近辺から2290ドル割れへと調整も、押し目買いとなってロンドン時間までに元の水準へ。NY市場では堅調な雇用統計結果を受けて10ドル程の小幅急落で反応。しかし、再び押し目買いのトリガーとなった格好で2300ドルの大台ラインで切り返すと前日高値を超えて2330ドル台へ。NY午後には2340ドル台へと水準を切り上げ、高値では2350ドルにワンタッチ。高値では連日の最高値更新となり、NY引け後の反落も2340ドル近辺で切り返して2350ドル付近へ。
2320ドルの節目上抜けに伴う短期上値目標2340ドル付近に到達してもなお、その勢いは衰えず。短中期上値目安2350ドル近辺にも到達。目先は多少の調整も入りやすく、3月半ば安値(2149.2)から最高値(2350.0)までの23.6%戻し(2302.6)、2300ドル近辺までが当面のサポートに。これを割り込むようだと38.2%戻し(2273.3)近辺が次の下値目安に。
週間ベースでは+107.0ドル、4.78%の大幅続伸。昨年10月9日からの週(+96.3ドル、5.22%)以来、半年ぶりの急騰。上げ幅では2020年4月6日からの週(+107.1ドル、6.51%)以来、4年ぶりの大幅高。

NYプラチナ・日足チャート 2024/3/1 - 4/5NYプラチナは-12.0ドル、1.26%安で4日ぶりの反落。920ドル台の節目上抜けに伴う短期上値目標950ドル近辺到達後に十字線を形成しての一服を挟んで調整へ。前日NY午後からの反落の流れを受け継ぎ、アジア時間序盤の940ドル台後半が高値となって軟調推移。ロンドン・NY朝にかけて930ドル台へと水準を切り下げると雇用統計後には930ドル割れ、しかし920ドル台後半で下げ渋るとNY午後には940ドル近辺へと反発。
20日移動平均線(924.3)、90日線(925.8)、200日線(923.8)などが集中する920ドル台でしっかりサポートされて堅調局面を維持。950ドル台の節目を上抜けると上値トライ再開へ、970ドル台辺りまでが次の短期上値目標に。
金との価格差は1404.8ドルとなり過去最大を大幅更新。
週間ベースでは+19.5ドル、2.12%の続伸。

ドル円・日足チャート 2024/3/4 - 4/5ドル円は+31銭、0.2%の反発。東京朝には株安にも連れる形で軟調推移となって151円割れ、3月21日(150.27)以来2週間ぶり安値となる150円80銭近辺で下げ渋ると、午前中のうちに151円20銭台へと反発。午後から欧州時間にかけて151円30銭台を中心に小幅揉み合い推移となり、NY市場では雇用統計の好結果を受けて151円70銭台へと急騰。米10年債利回りが4ヵ月ぶり高水準となる4.4%台へと急騰した流れにサポートされた一方で、ユーロドルの急落からの切り返しでドル高の流れが巻き戻されたこともあり、ドル円の上値も抑制。NY午後にかけても151円半ば付近での推移に。結果的に下ヒゲ陽線となって底堅さを確認も、上値も重く151円30銭から70銭までの小幅保ち合いレンジ継続へ。
利下げ先送り観測によるサポートと円買い介入警戒感との攻防も予想される次週、保ち合い上抜けなら介入リスクを抱えながらも153円トライが上値目標に。保ち合い崩れとなれば149円半ば辺りまでが短期調整目安に。
週間ベースでは+28銭、0.19%の小反発。
※参考:金プラチナ相場とドル円 NY市場4/5終値とチャート

2024年4月6日(土)時点の相場
国内金12,169 円 4/5(金) ▼107(0.87%)
国内プラチナ4,865 円 4/5(金) ▼71(1.44%)
NY金2,345.4 ドル 4/5(金) ▲36.9(1.60%)
NYプラチナ940.6 ドル 4/5(金) ▼12.0(1.26%)
ドル円151.63 円 4/5(金) ▲0.31(0.20%)

4/5(金)のその他主要マーケット指標

利下げ先送り観測でも強気相場継続、国内金も最高値を大幅更新 4/8(月)

雇用統計3月NFPの伸びは鈍化予想に反して30万人超の大幅増 4/6(土)

米2月貿易赤字は10ヵ月ぶり高水準も、輸出は過去最大 4/5(金)

ADPは上振れ、ISM非製造業は下振れ、タカハト混在 4/4(木)

求人件数2月は小幅増で下げ渋り、求人倍率は低下基調 4/3(水)


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