金プラチナ短期相場観

金プラチナ短期相場観

ドル円とNY金のMAXレベルの相関にサポートされる国内金

更新日:2024年4月18日(木)

2024年騰落率推移 NY金×ドル円×国内金 4月18日連日の「34年ぶりの円安」報道が過熱するなか、国内金価格の最高値更新頻度も急増。
今年、とりわけ3月以降に国内金価格が急騰した原動力としては「34年ぶりの円安」とともにNY金の高騰、最高値更新。そして、円安(ドル高)基調とNY金急騰の同時進行。
とりわけドル円とNY金との相関性が過去最大レベルに高まる状況が、国内金価格を大きく押し上げてきました。
通常、圧倒的な逆相関関係にあるドル円とNY金との関係性は、今年も3月半ばまではその傾向が強く、ドル高円安ならNY金は売られ、ドル安円高傾向の時にはNY金は買われてきました。
ところが、3月半ば以降はこの通常の関係性に変化が。
米国のインフレ鈍化と利下げ先送り観測などに伴うドル高傾向、日銀のゼロ金利解除でも緩和的政策継続による円安傾向、この状況でもNY金が買われ始めた背景には地政学リスクやアジアの金需要、外貨準備としての各国中央銀行の金買い、さらには中国株などからの退避資金の流入説なども。

ともあれ、NY金とドル円が同時反落し、国内金価格も大幅調整を余儀なくされた18日時点でのドル円とNY金との90日相関係数は0.6135、近年最大レベルの正相関。30日相関係数では0.766台となり、少なくとも過去12年余りでは過去最大の相関関係。
ドル円は年初から17日まで6.99%上昇、NY金は17.45%上昇。この結果、国内金価格は年初の10398円から24.93%上昇して17日には12990円。
もし、ドル円の年初来上昇率が0%だった場合、国内金価格は12100円程度。
仮に、NY金の年初来上昇率が0%なら、国内金価格は11100円程度にとどまっていたことになります。

17日のNY金は-19.4ドル、0.81%安で5日ぶりの反落。5日ぶりの過去最高値更新ストップ、4月に入って過去最高値を更新しなかったのは3日め。3日前には2450ドル付近まで急騰して長めの上ヒゲを残し、前日には終値でも2400ドルの大台を維持して直近の短期上値トライ一服。この日の時間外は2400ドル近辺での小幅保ち合いからロンドン・NY市場では2410ドル近辺を何度かトライして失速。NY午後にかけては巻き戻しの流れが加速、2400ドルの大台を割れるとNY引けにかけて2390ドル割れ、NY引け後には2380ドル割れへと一段安。安値では2370ドルまで下げて2380ドルへと自律反発。3月半ば安値(2149.2)から最高値(2448.8)までの23.6%戻し(2378.1)を達成し、最低限の調整をこなしたような格好にも。
目先、もう一段の調整となれば2340ドルがサポートに。これを割れると半値戻し(2299)近辺、2300ドルの大台前後までを試しに行く可能性も。当面の上限2410ドル超へと切り返す展開となれば最高値更新トライへ、短期上値目標は2450ドル。

NYプラチナは-21.0ドル、2.15%安となって3日続落。4月5日(940.6)以来、2週間ぶりの安値。時間外序盤に970ドルの節目を割れると960ドル近辺まで下落、ロンドン市場では970ドル台回復もNY市場ではこれを維持し切れず。NY朝に再び970ドルの節目を割れると960ドル近辺へ、反発局面では970ドル付近で上値を押さえられて戻り売り、NY午後には960ドル割れへと一段安、安値では950ドル台前半まで下落、NY引け後にも950ドル近辺へとジリ安。970ドルの節目割れに伴う短期下値目安950ドル近辺に到達し、短期的には調整局面一服にも。値幅的には3月半ば安値(891.5)から4月高値(1020.5)の半値戻し(956.0)を達成、61.8%戻し(940.8)近辺が目先のサポート候補にも。
金との価格差は1434.2ドル、2日連続で過去最大を更新。

ドル円は34銭のドル安円高、0.22%安となって6日ぶりの反落。東京市場では今年最高値154円70銭台を何度か試しながら、ほぼ154円60銭台での小幅揉み合い推移。欧州序盤には154円40銭台までの下押しもNY市場では154円70銭近辺再トライ、しかし上値も重く、NY午後には154円10銭台へと下落。この日ワシントンで行われた日米韓財務相会合での共同声明に「急速な円安及びウォン安に関する日韓の深刻な懸念」が盛り込まれたことも重石に。
調整局面がもう少し続いた場合には3月安値(146.48)から4月高値(154.78)の23.6%戻し(152.82)辺りまでが短期下値サポート候補。早々に上値トライ再開へと向かい、高値更新となれば155円台半ば辺りまでの一段高も。
※参考:金プラチナ相場とドル円 NY市場4/17終値とチャート

18日の国内金価格は-112円、0.86%安で3日ぶりの反落。下げ幅としては今年の絶対値平均63円の1.8倍、4月の絶対値平均113円に相当。調整継続で4月平均並みの下げなら12765円近辺へ、少し行き過ぎて12750円の節目を割り込んでしまうと調整幅拡大へ、3月末安値(11536)から最高値(12990)の23.6%戻し(12647)近辺までが下値目安に。逆に4月平均並みの反発なら12990円の最高値更新トライへ、12990円の節目を突破すると13100円が短期上値目標に。

国内プラチナ価格は-119円、2.3%の続落で4月8日(4860)以来、10日ぶりの安値。5180円の節目割れに伴う短期下値目安5120円近辺に到達、と同時にサポートとなる可能性もあった5120円近辺も下抜けてしまって一段安。5120円の節目割れに伴う次の下値目安は5000円の大台近辺まで。
※参考:金プラチナ国内価格4/18とチャート

2024年4月18日(木)時点の相場
国内金12,878 円 4/18(木) ▼112(0.86%)
国内プラチナ5,055 円 4/18(木) ▼119(2.30%)
NY金2,388.4 ドル 4/17(水) ▼19.4(0.81%)
NYプラチナ954.2 ドル 4/17(水) ▼21.0(2.15%)
ドル円154.38 円 4/17(水) ▼0.34(0.22%)

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ドル円とNY金のMAXレベルの相関にサポートされる国内金 4/18(木)

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