3月
金プラチナ短期相場観
急騰でボラ急拡大のNY金、ドル円は高止まりでボラ急縮小
更新日：2024年4月20日(土)
イスラエルによるイランへの報復攻撃か、との報道を受けて日経平均が一時1300円の急落など地政学リスクへの警戒感が急速に強まった19日東京市場の時間帯、マーケットは急変動。
安全資産として買われたNY金は時間外に2380ドル台から2430ドル台まで急騰。ただし、その後は落ち着きを取り戻してNY金は元の水準へ。
乱高下となったNY金の、この日の変動値幅は46.5ドル。
この水準は、4月の月間平均レベルにとどまります。
NY金の一日当たりの変動値幅は、19日時点で4月の月間平均は45.9ドル。3月の30.7ドルからは急拡大。コロナショック直後の2020年8月（52.2）以来、3年8ヵ月ぶりの大幅変動。
現時点で4年ぶり大幅変動となっている年間平均29.4ドルの1.6倍。
一方、19日には一時円高圧力が強まり1.07円の変動値幅となったドル円、4月の月間平均では0.73円。3月の0.95円から縮小し、2022年2月（0.66）以来、2年2ヵ月ぶりの小動き。
現時点では3年ぶりの小動きとなっている年間平均0.92円の8割弱。
ここまで急騰局面が続くNY金は1日当たりの変動値幅も急拡大、ボラティリティは既に地政学リスク並みに拡大。ドル円はドル高円安方向への流れが優勢となったなか、4月序盤と足下では膠着状態となって高止まり、ボラティリティは急速に縮小しています。
19日のNY金は+15.8ドル、0.66％の続伸で3日ぶり、今年20回めの過去最高値更新。アジア時間には中東情勢緊迫化報道を受けて40ドル超の急騰、2430ドル台前半の高値をつけて一服後は、落ち着きを取り戻すように巻き戻しの流れに。ロンドン・NY朝にかけて2400ドルの大台を割れると2380ドル台半ばの安値をつけて切り返し、NY午後には2410ドル台へと反発もNY引け後には2410ドル割れ。週明けに2410ドルの節目を上抜けできない場合には一時的な上振れにとどまり、2380ドルまでのレンジで高値保ち合い継続へ。2410ドルの節目をしっかり上抜けると2450ドル近辺までを短期上値目標に最高値更新トライへ。
週間ベースでは+39.7ドル、1.67％高で4週続伸。4週続伸は昨年10月以来、半年ぶり。
NYプラチナは-10.7ドル、1.12％の反落で4月5日（940.6）以来、2週間ぶりの安値。アジア時間のリスク回避局面ではNY金の急騰に追随も10ドル程の上昇にとどまり、960ドルの高値にワンタッチして失速。巻き戻し局面では950ドル近辺まで戻して下げ渋り、ロンドン序盤には上値再トライも950ドル台後半まで。950ドル近辺を維持し切れなくなったNY市場では940ドル割れへと一段安、下げ渋ったNY午後も940ドル台前半での推移。970ドルの節目割れに伴う短期下値目安950ドル近辺到達後に下げ止まり切れず一段安も、3月安値（870.1）から4月高値（1020.5）の半値戻し（945.3）付近で落ち着くかどうか。次のサポート候補は61.8％戻し（927.6）近辺。
金との価格差は4日連続で過去最大を更新、1470.0ドルへと急拡大。
週間ベースでは-57.9ドル、5.78％安で4週ぶりの反落。昨年11月6日からの週（-98.7ドル、10.45％）以来、5ヵ月ぶりの大幅安。
ドル円は前日から変わらず154円60銭台での横ばい推移。東京市場朝の時間帯には中東情勢緊迫化を受けて株価急落とともに円高、ドル高、ドル円では円高ドル安の流れが急進。円安ポジションの巻き戻しが一定程度、急速に進行したものと推測され、154円60銭台から153円60銭近辺まで、ほぼ1円の急落。ただしその後は落ち着きを取り戻すと買い戻しの流れも急速に進行。午後には154円40銭近辺、欧州時間序盤には154円50銭台、NY市場では154円60銭台まで上値を切り上げ、154円半ばで小康状態に。結果的に下へ行って来いとなり、引き続き154円30銭から80銭までの小幅レンジでの高値保ち合い継続へ。次週、上抜けなら155円台半ばまでが短期上値目標、下抜けなら153円近辺までが下値目標に。
週間ベースでは+1.35円、0.88％高で3週続伸。
※参考：金プラチナ相場とドル円 NY市場4/19終値とチャート
- 2024年4月20日(土)時点の相場
-
国内金 ： 12,936 円 4/19(金) ▲58(0.45％) 国内プラチナ ： 5,035 円 4/19(金) ▼20(0.40％) NY金 ： 2,413.8 ﾄﾞﾙ 4/19(金) ▲15.8(0.66％) NYプラチナ ： 943.8 ﾄﾞﾙ 4/19(金) ▼10.7(1.12％) ドル円 ： 154.64 円 4/19(金) +-0.00(0.00％)
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