金プラチナ短期相場観

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米失業保険、新規申請も継続受給者数も増加トレンド加速へ

更新日:2024年7月4日(木)

新規失業保険申請件数・継続受給者数 4週移動平均 2024年6月29日までの週この日発表された米雇用関連指標はいずれも低調。
6月ADP雇用者数は前月比+15万人と市場予想を下回り、5ヵ月ぶりの低水準。
6月29日までの週の新規失業保険申請件数は23.8万件。トレンドを示す4週移動平均では23.85万件となり、10ヵ月ぶりの高水準。
22日までの週の失業保険継続受給者数は185.8万人で2年7ヵ月ぶりの高水準。4週移動平均でも183.1万人となり、2021年12月4日までの週(185.98)以来、2年7ヵ月ぶりの高水準。
新規申請はコロナ前の水準付近での揉み合いから抜け出す形となり、ボトムアウトした格好で増加トレンド加速へ。
継続受給者数もコロナ前の水準付近でいったん上げ渋っていた状態から上抜け始め、増加トレンド加速の兆しに。

さらに、ISM非製造業景況指数も低調。
6月は48.8となり、市場予想の52.7を下回り、5月の53.8から-5.0、1年半ぶりの急低下で4年1ヵ月ぶりの低水準に。
新規受注が1年半ぶり低水準、価格指数は3ヵ月ぶり低水準、直近1年間では2番めの低水準となってインフレ鈍化の兆しに。
その一方で雇用指数は5ヵ月連続の節目50割れ。
FOMCの議事要旨でも指摘された「利下げへの確信を得るための追加情報」続出となり、週末の雇用統計への目線も下向きへ。

NY金・日足+20日移動平均線 2024年7月3日3日のNY金は+36.0ドル、1.54%高で3日ぶりの反発。6月6日(2390.9)以来、4週間ぶりの高値。上昇率では今年の絶対値平均騰落率0.72%の2.1倍、3ヵ月ぶりで今年5番めの大幅高。アジア時間の2330ドル台半ばが安値となって切り返し、2340ドルの節目を上抜けると堅調推移。ドル安基調にもサポートされてロンドン序盤には2350ドル台へ、NY市場では一連の米指標悪化を受けて上げ幅拡大、高値では2370ドル台半ばまで上昇。NY引け後も2360ドル台半ばを維持。2340ドルの節目を上抜けて保ち合い上方ブレイク、2400ドルの大台回復トライへ、2410ドル近辺までが短期上値目標。ただ、6月後半高値2380ドル近辺が抵抗水準とならないこと、雇用統計がポジティブ・サプライズとならないことが必要条件。巻き戻しの流れとなった場合、2330ドルの節目を下抜けると一段安トライ、下値目安は2250ドル。

NYプラチナ・日足+20日移動平均線 2024年7月3日NYプラチナは+4.2ドル、0.42%の続伸。1010ドルを挟んでの小幅揉み合いに終始、ロンドン序盤につけた安値は1000ドル台半ば、NY市場では金の急騰局面に追随して1020ドル台へと上昇、高値では一時1020ドル台半ばまで上昇も、NY午後には1010ドル台半ばへと失速。抵抗感を確認する格好にもなった1020ドルの節目を目先、しっかり上抜けることができれば上値トライ再開へ、短期上値目標1040ドル台を目指す展開へ。

USDJPY・日足+20日移動平均線 2024年7月3日ドル円は+28銭、0.17%の反発。東京朝の161円台半ばから堅調推移、午後には今年最高値を更新して東京市場終了時には161円90銭台まで上昇。欧州・NY朝にかけても高止まり、しかし162円ラインへの抵抗感も強く、151円90銭台の高値で上値を押さえられ続ける展開に。するとタイミング良く市場予想を下回る低調な米経済指標が続いたことで売り圧力が一段と強まった格好にも。ISM非製造業景況指数が予想外の50割れとなった直後には161円60銭台から160円70銭台まで急落。しかし下がれば押し目回圧力も強く、すぐに切り返すとNY午後には161円70銭台まで反発。NY市場が休場となる木曜を経て週末には雇用統計、不安定な展開や当局の介入への警戒感も漂う週末に。上方向には162円台後半までの一段高余地も、下方向へは160円割れへと反落の可能性も。
※参考:金プラチナ相場とドル円 NY市場7/3終値とチャート

4日の国内金価格は+148円、1.12%の大幅反発。5月21日(13368)以来、1ヵ月半ぶりで今年29回めの過去最高値更新。13250円の節目上抜けに伴う短期上値目標13300円の大台回復を達成してさらに一段高。過熱感こそないものの、ここから反落となれば水準的には前回の5月高値とでダブルトップ形成への警戒感も。その場合にはネックラインとなる6月安値12689円が当面の、重要なサポート水準に。

国内プラチナ価格は+19円、0.34%の続伸で6月27日(5681)以来、1週間ぶりの高値。堅調推移の9日移動平均線(5579)が目先のサポート候補となり、その下では21日移動平均線(5448)も上昇軌道へと反転。強気パーフェクトオーダーの勢いで5690円の節目を突破できれば一段高トライへ、5760円近辺までが短期上値目標。少し勢いが増すと5800円の大台回復も意識される展開にも。
※参考:金プラチナ国内価格7/4とチャート

2024年7月4日(木)時点の相場
国内金13,379 円 7/4(木) ▲148(1.12%)
国内プラチナ5,643 円 7/4(木) ▲19(0.34%)
NY金2,369.4 ドル 7/3(水) ▲36.0(1.54%)
NYプラチナ1,013.4 ドル 7/3(水) ▲4.2(0.42%)
ドル円161.70 円 7/3(水) ▲0.28(0.17%)

7/3(水)のその他主要マーケット指標

「38年ぶりドル高円安水準」の高過ぎる壁 7/5(金)

米失業保険、新規申請も継続受給者数も増加トレンド加速へ 7/4(木)

米5月求人件数は減少一服も、求人倍率はコロナ前の水準 7/3(水)

イタリア以外は低下、ユーロ圏製造業PMIの回復基調は急失速 7/2(火)

三角保合いで迎える国内金・プラチナ価格の7月相場 7/1(月)


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