金プラチナ短期相場観
三角保合いで迎える国内金・プラチナ価格の7月相場
更新日:2024年7月1日(月)
国内金価格は4月以降、高値保ち合いの様相となり、5月以降はゆるやかに下値を切り上げ、5月21日の最高値を起点に上値も切り下げる形で三角保合いを形成。
国内プラチナ価格も3月以降は下値を切り上げ、5月20日の今年高値を起点に上値も切り下げる構図となって三角保合いの様相に。
異例の金買い需要一服後は、米FRBの利下げ見通しを巡って二転三転。ドル高円安の勢いは続くものの、行き過ぎた円安対策としての日銀政策対応や為替介入への警戒感なども加わり、一方的な流れとはなり難い状況に。足下ではゆるやかに進行する米インフレ鈍化を確認し、次は雇用情勢を確認する7月第1週。
その7月相場は国内金価格の場合、昨年まで9勝6敗、勝率60%。勝率80%の8月から、4月、1・2月、12月、10月に次いで年間では7位。昨年まで2連敗もその前は3年連続上昇。それよりも今年はここまで6ヵ月続伸。反落警戒感も高まる状況ながら、確率的にはわずかに上昇優勢。
プラチナも7月は60%。1月、2・4・10月に次いで年間5番目の勝率。直近4年間では2勝2敗、6年間であ3勝3敗の五分。今年も6月までは3週3敗の五分。
7月は統計的には金価格もプラチナ価格もほぼ、五分五分。三角保合いを上抜けて最高値圏、今年高値圏再トライへと向かうか、あるいは下抜けて調整局面入りへと向かうのか、夏場に向けてのトレンド形成への分岐点となる可能性もありそうです。
週明け時間外のNY金は2330ドル台半ばから後半、ほぼ先週末水準での推移。ドル円は160円70銭台から161円20銭付近までの上下動を経て先週末の160円90銭付近へ。
1日の国内金価格は先週末から-11円、0.08%の小反落。先週末の急反発で強気のパーフェクトオーダー再構成となったところでの一服。一方的な流れとはなり難い現状を象徴するような展開に。それでも短期的には13100円の節目上抜けに伴う上値目標13200円近辺までは上値を伸ばす可能性も維持。上昇軌道の9日移動平均線(13072)が目先のサポート候補に。これを維持できなければ短期トレンド崩れへ、12990円の節目も割り込んでしまうと一段安トライへ、12900円の大台近辺までが下値目安に。
一目均衡表では、基準線(12955)を上抜けた転換線(13089)を上回り、雲の上限(13063)超えも維持し、遅行線は26日前価格(12894)を上抜けて三役好転。三角保ち合い継続なら、13000円の大台ラインがほぼ中心線となり、これを維持できるかどうかがブレイクの方向性を左右する分岐点にも。
NYプラチナは先週末の1010ドル割れからほぼ変わらず小康状態で週明けをスタート。
国内プラチナ価格はわずかに+1円、0.02%の小反発。週末の急反落後にほぼ横ばい推移となって下げ渋り。右肩上がりの9日移動平均線(5518)を目先のサポート候補に短期上昇トレンドをなんとか維持する格好に。5690円の節目を上抜けることができれば一段高トライへ、5月高値(5877)から6月安値(5218)の76.4%戻し(5721)近辺が短期上値目標に。ただし9日線を下抜けて5490円の節目も割り込むようだと一段安へ、5400円の大台近辺までが下値目安に。
一目均衡表では、基準線(5523)を上抜けた転換線(5533)を上回る水準を維持し、雲の上限(5526)超えも維持。しかし遅行線が26日前価格(5588)を下回り、二役好転、一役は逆転。今年高値(5877)から6月安値(5218)の50%戻し(5548)付近には複数の節目ラインも集中し、これが三角保合い上抜けか、下抜けトライへと向かうかの重要な分岐点候補に。
※参考:金プラチナ国内価格7/1とチャート
- 2024年7月1日(月)時点の相場
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国内金 : 13,143 円 7/1(月) ▼11(0.08%) 国内プラチナ : 5,574 円 7/1(月) ▲1(0.02%) NY金 : 2,339.6 ドル 6/28(金) ▲3.0(0.13%) NYプラチナ : 1,014.1 ドル 6/28(金) ▲7.9(0.79%) ドル円 : 160.89 円 6/28(金) ▲0.13(0.08%)
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