金プラチナ短期相場観

金プラチナ短期相場観

再開した実質金利とNY金との逆相関、ドル円との相関、加速へ

更新日:2024年8月29日(木)

実質金利×USDJPY×GOLD 2024年8月28日今年春頃には、米国経済も好調が続き、インフレ高止まりも続き、実質金利上昇とドル高円安傾向に。利下げ観測も後退し、通常なら売られやすいNY金も買われる異常事態で金利高・ドル高(円安)・金高が進行。
6月にかけては雇用の減速などもあり実質金利は低下傾向、しかし円安基調が続いてドル円は上昇、NY金も引き続き高止まり。
しかし、7月には米雇用情勢が一段と減速の兆しとなり、インフレ鈍化も進行。実質金利の急低下とともにドル円も急低下。同時にNY金は一段高。
夏場にかけては実質金利の低下とドル安円高傾向が同時進行する相関関係が復活。と同時に実質金利低下でNY金が買われる逆相関も復活。
やや行き過ぎた円安は巻き戻されて実質金利に追随、やや買われ過ぎたNY金はそのまま巻き戻されることなく、実質金利に逆行高の展開に。
過去の一般的な傾向が強まる形でトレンドが形成されつつあります。

ドル円と実質金利との90日相関係数は4月末の0.9ポイント台から7月後半には0.1ポイント台まで低下して反転、8月28日時点では0.73台まで上昇。
NY金と実質金利との90日相関係数は5月に0.8ポイント台まで上昇して失速、8月28日時点では-0.88台まで低下。過去のピークでは-0.9超まで低下したこともしばしば。
今後、FRBの利下げフェーズが順調に進行し、実質金利がもう一段低下することになれば、NY金はもう一段の上値トライへと向かう可能性もありそうです。

NY金・日足+20日移動平均線 2024年8月28日28日のNY金は-15.1ドル、0.59%の続落で8月22日(2516.7)以来、1週間ぶりの安値。時間外序盤の2560ドル台半ばが高値となって失速。前日高値と今週高値を上回るも、20日取引時間中の最高値2570.4ドルにも届かず、短期上値目標2600ドルの大台トライは失敗。ロンドン序盤までに2540ドル台へと水準を切り下げ、NY市場では米10年債利回りの反発局面に連れて一時2530ドル割れを試す場面も。NY午後には反発し、NY引けにかけては2540ドル付近へと収束。2510ドルから2560ドルまでが目先の主要レンジとなり、短期的には上値トライ一服から調整方向優勢の流れにも。下限を割り込めば2490ドル程度までが浅めの調整目安、2560ドル超へと切り返すようなら最高値更新トライ、2590ドル程度までの上値切り上げも。

NYプラチナ・日足+20日移動平均線 2024年8月28日NYプラチナは-25.5ドル、2.65%の続落で8月14日(929.6)以来、2週間ぶりの安値。時間外序盤の960ドル台後半が高値となって軟調推移。ロンドン序盤には950ドル割れ、NY午後には940ドル割れ、安値は930ドル台前半まで。NY引け後の反発局面では940ドルで上値を押さえられる格好にも。下落基調再開の20日移動平均線(950.4)を割り込み、950ドルの節目割れに伴う短期下値目安、8月安値910ドル台を目指す流れがスタート。
金との価格差は1600.5ドル。8日ぶりに過去最大を更新し、史上初の1600ドル超。

USDJPY・日足+20日移動平均線 2024年8月28日ドル円は+64銭、0.44%の反発。前日下落分を取り戻して22日(146.29)以来、1週間ぶりの高値。前日欧州時間につけた高値145円10銭台から続いた軟調局面はこの日の東京朝、143円70銭近辺で下げ止まり。午前のうちに144円台を回復すると東京市場終盤には144円60銭台まで反発。欧州時間の押し目では144円割れを回避するとNY市場では145円回復トライ、高値では一時的に145円回復も、前日高値手前で失速するとNY午後には144円半ばを中心に保ち合いの展開に。結果的に短期下値目安143円半ばまでの再トライは少し手前で折り返し、いったんは底打ちの可能性も残す形にも。143円後半から146円前半までが目先の主要レンジとなり、月末月初の指標結果に一喜一憂の展開へ。下限割れなら改めて142円付近までを下値目安に一段安トライへ。抵抗感が強まる145円台をクリアして20日移動平均線(146.22)超えへと抜け出すと147円半ばまでの一段高トライへも。
※参考:金プラチナ相場とドル円 NY市場8/28終値とチャート

29日の国内金価格は-16円、0.13%の続落。上昇再開の兆しとなっていた9日移動平均線(12824)の足を引っ張る形で軟調推移。ゆるやかに下降する21日移動平均線(12706)が目先の主要レンジ下限12700円付近へと先導する格好にも。ただし短期的な流れとしては下押し圧力よりも反発方向優勢、12790円に切り下げた節目を突破できれば12900円の大台回復トライへ。

プラチナ価格は-114円、2.36%の大幅続落で8月8日(4696)以来、3週間ぶりの安値。耐え切れなくなっての一段安トライ、4820円の節目割れに伴う短期下値目安4730円程度に到達。二番底形成トライの流れが続き、4700円の大台も割り込むようなら4680円程度までが次の下値目安に。
※参考:金プラチナ国内価格8/29とチャート

2024年8月29日(木)時点の相場
国内金12,770 円 8/29(木) ▼16(0.13%)
国内プラチナ4,707 円 8/29(木) ▼114(2.36%)
NY金2,537.8 ドル 8/28(水) ▼15.1(0.59%)
NYプラチナ937.3 ドル 8/28(水) ▼25.5(2.65%)
ドル円144.59 円 8/28(水) ▲0.64(0.44%)

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