金プラチナ短期相場観

金プラチナ短期相場観

PCEインフレ7月は想定内の小幅上昇でドル高へ

更新日:2024年8月31日(土)

PCE・コアPCE・スーパーコアPCEサービス・トリム平均PCE・メディアンPCE 2024年7月7月のPCEはコア指数が予想を若干下回りながらも6月からはわずかに上昇。想定内の小幅上昇、インフレ鈍化継続中の一服となって年内の大幅利下げ予想もわずかに後退。安心感からか米10年債利回りは半月ぶりの高水準へと上昇し、ドル安の巻き戻しも一段と進行。ドルインデックスは10日ぶりの高水準へ、ドル円はおよそ1週間ぶりのドル高円安水準に、NY金は1週間ぶり安値圏へ。

PCEは前年比+2.50%。市場予想どおりとなり、3年4ヵ月ぶり低水準となった6月(2.47)からは+0.03%の小幅上昇。3年5ヵ月では3番めの低水準。
コアPCEは前年比+2.62%。3年3ヵ月ぶり低水準となった6月から+0.04%で3ヵ月ぶりの高水準。3年4ヵ月では3番めの低水準。
住宅とエネルギーを除くサービス業の価格指数、スーパーコアPCEサービス価格(SPコアs)は前年比+3.29%。前月からわずかに-0.01%で4ヵ月続落、12月(3.28)以来、7ヵ月ぶりの低水準。3年4ヵ月では2番めの低水準。

セクタ別では、
モノの価格は前年比+0.0%。6月の-0.2%から上昇、3ヵ月ぶり高水準。2018-19年平均+0.1%とほぼ同水準での推移。
サービス価格は前年比+3.7%。6月の3.8%を下回り3ヵ月連続低下、2年10ヵ月ぶり低水準。ただし2018-19年平均+2.5%を大幅に上回る水準。

ダラス連銀のトリム平均PCEは前年比+2.70%。前月から-0.08%、15ヵ月続落で2年10ヵ月ぶりの低水準。
クリーブランド連銀のメディアンPCEは前年比+3.23%。前月から-0.05%、反落で2年9ヵ月ぶりの低水準。
いずれの指標でも、インフレ鈍化はゆっくりと進行中。やや下げ渋り気味にも見えなくもない状況。

NY金・日足+20日移動平均線 2024年8月30日30日のNY金は-32.7ドル、1.28%の反落で8月22日(2516.7)以来、1週間ぶりの安値。時間外は2550ドル台から2540ドル台半ばへと小幅下押し後に2560ドル付近へと反発。しかし前日高値を超えられず、5日連続で2560ドルラインがレジスタンスとなって失速。NY市場ではPCEの結果を受けて米10年債利回り上昇とドル高の流れが強まったことで軟調推移、2550ドル台から2540ドル台へと水準を切り下げるとNY午後には2530ドル割れへと一段安。ただしNY引け後には2530ドル台半ばへと自律反発。2530ドルの節目を割り込んだことにより、もう一段の調整局面が進行しやすい状態となり、短期下値目安は2500ドルの大台近辺まで。ただ、週明けも2530ドル台を維持する状態が続くようなら一時的な下振れにとどまり、2560ドルまでのレンジで保ち合い継続にも。
週間ベースでは-18.7ドル、0.73%安で5週ぶりの反落。月間では+54.6ドル、2.21%の続伸。

NYプラチナ・日足+20日移動平均線 2024年8月30日NYプラチナは-14.0ドル、1.48%の反落で8月14日(929.6)以来、半月ぶりの安値。時間外には940ドル台から950ドル台へ、前日高値をわずかに上回るも950ドル台前半では上値も重く、ロンドン序盤に失速するとNY市場ではPCE後の金の軟調推移に追随。940ドル割れへと水準を切り下げ、NY午後には930ドル割れを試す場面も。930ドルの節目をギリギリ維持した格好も、次週これを維持できなくなれば調整局面進行へ、8月安値910ドル台を目安に二番底形成トライ。逆に下げ渋って950ドル超へと切り返す展開となった場合には反発局面再トライで970ドル台までが短期上値目標に。
週間ベースでは-33.9ドル、3.51%安で3週ぶりの反落。月間では-54.2ドル、5.49%安で3ヵ月続落。

USDJPY・日足+20日移動平均線 2024年8月30日ドル円は+122銭、0.84%高で3日続伸。8月22日(146.29)以来、1週間ぶりの高値水準を回復。東京朝には144円90銭台から60銭台まで下押し後は小康状態、この日の安値圏で下げ渋ると、欧州時間から徐々に反発へ。145円30銭台まで上昇してNY朝にはPCE結果を受けて145円70銭台へと急騰。145円半ばでの保ち合いを経て、NY午後には米10年債利回りが一段と上昇した流れに連れて一段高、高値では146円20銭台まで上昇し、NY終盤にかけても146円台を維持。大幅利下げ観測がやや後退したことが追い風となり、7週間ぶりに20日移動平均線(145.99)も上抜け。次週、引き続き米指標結果次第の展開で146円半ばの節目を上抜けるようなら一段高トライへ、148円台回復が短期上値目標に。
週間ベースでは+1.85円、1.28%の反発。月間では-3.82円、2.55%の続落。
※参考:金プラチナ相場とドル円 NY市場8/30終値とチャート

2024年8月31日(土)時点の相場
国内金12,822 円 8/30(金) ▲52(0.41%)
国内プラチナ4,734 円 8/30(金) ▲27(0.57%)
NY金2,527.6 ドル 8/30(金) ▼32.7(1.28%)
NYプラチナ932.2 ドル 8/30(金) ▼14.0(1.48%)
ドル円146.21 円 8/30(金) ▲1.22(0.84%)

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