金プラチナ短期相場観

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米国経済は強く9月は0.50%利下げ、年末4.25-4.50%へ

更新日:2024年9月19日(木)

FOMC・FF金利予想中央値 2024年9月米国経済は全体的に強い状態を維持するなか、FRBのは冷え込み始めた労働市場の回復を目指し、利下げフェーズ開始を積極姿勢でアピール。
9月FOMCでの0.50%利下げは市場織り込みやや不十分、発表直後には米長期金利急低下でドル安に株安の流れ、NY金は急騰でで反応。
しかしパウエルFRB議長会見を経て、巻き戻しの流れへ。

ドットチャートでのFF金利見通しでは、2024年末予想中央値は前回6月時点の5.125%から今回は4.375%へと引き下げ。
FF金利は今年12月には4.25-4.50%へと引き下げ、年内あと2回のFOMCで、合計0.50%の追加利下げがFOMCでの予想中央値。
年内の合計利下げ幅は今回の0.50%と合わせて1.00%。
ただし、CMEフェドウォッチで見る市場の利下げ見通しは年内合計で1.50%利下げが主流。1.25%利下げと1.75%利下げも続き、いずれにしても市場予想とFOMCとは乖離。
この乖離が巻き戻しの流れを助長した原動力の一つとなった可能性も。

また、今回のFOMCではボウマンFRB理事が0.25%利下げで反対票を投じたこと、FRB理事による反対票は2005年以来とのことも伝えられており、FRBと市場との思惑の乖離とともに、FRB内部での見解が分かれる状況も懸念され、今後の波乱要因となるかもしれません。

NY金・日足+20日移動平均線 2024年9月18日18日のNY金は+6.2ドル、0.24%高で3日ぶりの反発。時間外からNY市場まで2600ドルを挟んでの保ち合い推移、NY引け後にはFOMC結果を受けて2620ドル台へと急騰、最高値を更新して2620ドル台後半まで上昇。その後はパウエルFRB議長会見を経て巻き戻し、2600ドルを割れると安値では2570ドル台前半まで急落、その後の反発では2580ドル台半ばまで。最高値圏での十字線形成では上ヒゲ長めとなり、当面の利下げペース減速見通しがやや重石となった格好にも。目先、2590ドルを回復できなければ高値保ち合い崩れとなってもう一段の調整へ、7月末安値(2351.9)から最高値(2627.2)の23.6%戻し(2562.2)から20日移動平均線(2553.5)辺り、2560ドル前後までが下値目安に。

NYプラチナ・日足+90日移動平均線 2024年9月18日NYプラチナは-8.0ドル、0.81%安で3日続落。9月11日(956.2)以来、1週間ぶりの安値。時間外に高値で990ドルにワンタッチも、ほぼ980ドル台での保ち合い推移、NY朝には970ドル台へと水準を切り下げ、NY引け後のFOMC結果確認後にはNY金に追随しての急騰も980ドル台まで、巻き戻しの流れでは一時970ドル割れ。その後の自律反発も970ドル台半ばまで。90日移動平均線(984.9)との攻防にも敗れて上値も下値も切り下げる展開に。ゆるやかな上昇軌道の200日移動平均線(956.4)が次のサポート候補。
金との価格差は1623.8ドル、2日ぶりに過去最大を更新。

USDJPY・日足+20日移動平均線 2024年9月18日ドル円は-11銭、0.08%の小反落。前日の急騰でNY終盤につけた高値142円40銭台からの軟調局面がこの日の東京時間まで継続、142円を割れて午後には141円20銭台まで下落。欧州時間にかけて142円近辺まで反発するとNY午前までは141円後半での保ち合い推移。141円90銭台に収束した状態でFOMC結果を受け、140円40銭台まで急落。しかし前日安値付近で下げ渋るとパウエルFRB議長会見を経て巻き戻しの流れとなり、142円70銭台まで反発。9月の0.5%利下げは織り込み不十分だったものの、今後の利下げペースは予想よりもゆっくり、との見方が優勢となった格好にも。今朝の東京市場では一時142円割れも、押し目買いとなって143円後半へと堅調推移。このまま143円20銭の節目超えを維持できれば、16日の140円割れが当面の底値となる可能性も残して反発局面継続へ。日銀が現状維持なら、145円台半ば辺りまでが短期上値目標に。
※参考:金プラチナ相場とドル円 NY市場9/18終値とチャート

19日の国内金価格は+45円、0.35%高で5日続伸。9月3日(12890)以来、半月ぶりの高値。5日続伸は5月以来、4ヵ月ぶりで今年5度め。8月高値(13024)から9月安値(12521)の61.8%戻し(12832)を達成して一段高、9月高値(12890)更新となれば76.4%戻し(12905)も目前に。その先には1ヵ月超ぶりとなる90日移動平均線(12950)超えも視野に。週末の日銀が無風通過となればドル円の巻き戻しにサポートされる状態がもう少し続く可能性も。

プラチナ価格は-12円、0.25%の反落。反発途上での踊り場継続、居心地の良い水準での横ばい推移は4830円から4850円までが目先の主要レンジ。上抜けると反発局面再開、4900円の大台近辺までが短期上値目標に。下抜けると居心地の良い水準が今後、強めのレジスタンスとなる可能性を残して下値トライへ、4770円辺りまでが短期下値目安に。
※参考:金プラチナ国内価格9/19とチャート

2024年9月19日(木)時点の相場
国内金12,866 円 9/19(木) ▲45(0.35%)
国内プラチナ4,837 円 9/19(木) ▼12(0.25%)
NY金2,598.6 ドル 9/18(水) ▲6.2(0.24%)
NYプラチナ974.8 ドル 9/18(水) ▼8.0(0.81%)
ドル円142.29 円 9/18(水) ▼0.11(0.08%)

9/18(水)のその他主要マーケット指標

米国経済は強く9月は0.50%利下げ、年末4.25-4.50%へ 9/19(木)

ドイツZEW景況感、回復期待は喪失、現況はコロナ後最低へ 9/18(水)

NY連銀製造業景況指数、9月は予想外の急回復でドルも急回復 9/17(火)

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