金プラチナ短期相場観
製造業・非製造業共にフィラデルフィア連銀は好調、NY連銀は低調
更新日:2024年10月23日(水)
10月のフィラデルフィア連銀非製造業活動指数は6.0。9月の-6.1を上回り、3年8ヵ月ぶり低水準となった7月の-25.1からは2ヵ月連続の大幅上昇。4ヵ月ぶりのプラス圏回復で2年5ヵ月ぶりの高水準。
新規受注が2年7ヵ月ぶり高水準、売上収益は2年11ヵ月ぶり高水準と好調。フルタイム雇用は4ヵ月ぶり高水準、週平均労働時間は2年ぶり高水準など、雇用も好調。
支払価格は11ヵ月ぶり高水準、受け入れ価格は1年8ヵ月ぶり高水準などインフレ関連指標は高騰。
なお、先週発表されたフィラデルフィア連銀製造業景況指数も9月の1.7から10月は10.3へと上昇、続伸で3ヵ月ぶり高水準と好調。
一方、NY連銀では非製造業景況指数が10月は-2.2。3ヵ月ぶり低水準で3ヵ月ぶりのマイナス圏と回復基調もやや失速。
NY連銀の製造業景況指数は9月の11.5から10月は-11.9へと急反落で5ヵ月ぶり低水準。回復基調での急失速。
製造業、非製造業ともに10月はフィラデルフィア連銀では好調、NY連銀は低調と対照的な結果に。
9月時点では予想外の急上昇で好調を示唆したISM非製造業景況指数に対し、ISM製造業景況指数は6ヵ月連続節目50割れでの低迷状態。
ISMの10月景況指数では、「非製造業>製造業」の関係性を維持しながら、サプライズ的な結果は予想し難い状況のように見えます。
22日のNY金は+20.9ドル、0.78%高で6日続伸。4日連続、今年44回めの過去最高値更新。6日続伸は9月以来、1ヵ月ぶりで今年4回め。上ヒゲ十字線に近い小幅陽線となった前日NY引け後に一時2730ドルを割り込んだところから切り返し、押し目買いとなっての堅調推移が継続。アジア時間に2730ドル台から2740ドル台へ、NY市場では前日高値2750ドル台半ばでの攻防を突破、NY午後には2760ドル台へと一段高。水準的には9月高値(2708.7)から10月安値(2618.8)の161.8%戻し(2764.3)にほぼ到達、短期的には達成感も、ただし過熱感(RSI:70.7)は控えめ。上方向には200%戻しで2798.6ドル、調整方向には10月安値から最高値(2763.3)の23.6%戻しで2729.2ドル。
NYプラチナは+24.6ドル、2.42%の反発で7月5日(1046.0)以来、3ヵ月半ぶりの高値。前日NY午後につけた安値1010ドル台半ばで下げ渋る状態はこの日の時間外序盤まで続き、時間足レベルでは鍋底を形成して反発へ。アジア時間に1020ドル台を回復するとロンドン市場では1030ドル回復トライ、NY市場でこれを突破するとNY午後には1040ドル台へと一段高。1030ドルの節目をしっかり上抜けた形となり、あらためて1050ドル付近までを短期目標に上値トライ再開へ。当面の下値サポートは1010ドル、割り込んでしまうと990ドル近辺までを目安に調整へ。
ドル円は+25銭、0.17%の続伸で7月30日(152.69)以来、2ヵ月半ぶり高値圏での一段高。東京午前には150円50銭近辺の安値をつけて切り返し、前日高値を上抜けた午後には151円10銭台まで上昇。東京市場終了後には150円60銭台まで反落し、欧州・NY朝にかけては150円後半でレンジを縮小する形となって小幅保ち合い推移、NY午後には151円台へと小幅に水準を切り上げての保ち合い、高値では151円20銭付近まで上昇。今朝の東京市場では円安の流れ加速で151円80銭近辺まで上昇し、150円30銭の節目上抜けに伴う短期上値目標151円台後半に到達。短期的には一服感、多少の行き過ぎでも152円程度までか。
※参考:金プラチナ相場とドル円 NY市場10/22終値とチャート
23日の国内金価格は+182円、1.26%高で9日続伸。7日連続、今年40回めの過去最高値更新。9日続伸は9月以来、1ヵ月ぶりで今年2回め。RSIは87.4%、半年ぶり高水準で高止まり、確率的には通常なら反落濃厚。絶対値平均騰落率は0.71%、現状水準での変動値幅に換算すると104円。中期的に想定可能な上方向への目安水準としては、7月高値(13743)から8月安値(12153)の161.8%戻し(14726)。調整方向への中期目安としては9月安値(12521)から最高値(14612)の23.6%戻し(14119)。
プラチナ価格は+155円、2.95%の大幅反発。下げ止まった90日移動平均線(5091)を上抜けて急騰する9日移動平均線(5171)が当面のサポート候補となり、21日線(5060)も90日線超えへと追随の様相となる強気モードに。水準的には7月高値(5730)から9月安値(4554)の76.4%戻し(5452)も目前となり、これを突破すると100%戻しが意識される展開にも。
金との価格差は9194円、2日連続で過去最大を更新。
※参考:金プラチナ国内価格10/23とチャート
- 2024年10月23日(水)時点の相場
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国内金 : 14,612 円 10/23(水) ▲182(1.26%) 国内プラチナ : 5,418 円 10/23(水) ▲155(2.95%) NY金 : 2,759.8 ドル 10/22(火) ▲20.9(0.76%) NYプラチナ : 1,041.4 ドル 10/22(火) ▲24.6(2.42%) ドル円 : 151.09 円 10/22(火) ▲0.25(0.17%)
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