金プラチナ短期相場観
米利下げには辛抱強く、中東では報復計画急ぐ、ドル高金高続く
更新日:2024年10月21日(月)
米アトランタ連銀のボスティック総裁は年内追加利下げを急がない姿勢で、「辛抱強く」なることを強調。中東ではイスラエルのネタニヤフ首相宅を標的としたドローン攻撃を踏まえ、イランへの報復攻撃計画の「詰めを急ぐ」との報道も。
今年ここまで何度も見られたドル高金高局面も続く状況。9月から反発局面が続いたドル円はここに来てやや失速気味となって週明けは149円半ばから前半へ、先週末からもやや軟調。NY金は10月10日以降の急騰局面で2730ドルに到達した週末から、週明け時間外には2740ドルの攻防へと一段高トライの様相に。
21日の国内金価格は先週末から+84円、0.59%高で7日続伸。5日連続、今年38回めの過去最高値更新。7日続伸は9月以来、1ヵ月ぶりで今年4回め。38回の最高値更新は昨年の37回を上回って近年最多。円安調整局面をNY金の最高値圏トライでカバー、強気相場継続もRSIも83.7%へと急騰して急反落警戒感も高騰。今年の絶対値平均騰落率0.71%を現状水準に当てはめた平均的変動値幅は101円。14400円程度までの一段高の可能性とともに、14200円割れへと反落の可能性も。今年3番めの急落値幅-301円程度の下落なら14000円割れも。
一目均衡表では三役好転の強気相場が1ヵ月継続。急騰する転換線(13971)が目先のサポート候補。短中期的には8月安値(12153)から最高値(14294)の23.6%戻し(13789)近辺がサポート候補に。一段高となれば、7月高値(13743)から8月安値の161.8%戻し(14726)辺りまでが意識される可能性も。
プラチナ価格は+97円、1.88%の反発で7月22日(5346)以来、3ヵ月ぶりの高値。5190円の節目を上抜けて9月以降の上昇トレンド継続へ、短期上値目標5240円辺りに到達してさらに一段高。NYプラチナが週末の1020ドル台から1030ドルの攻防へと堅調局面を維持して下支え。下げ止まりつつある90日移動平均線(5090)を上昇軌道の9日移動平均線(5087)が上抜けへと向かい、その下には21日移動平均線(5014)も追随。短期的な堅調局面は中期トレンドへの波及をかけた攻防状態にも。5160円が目先の下値サポート、割れると5100円までの調整も。
一目均衡表では雲の上限(5142)を先週、17日に上抜けて三役好転。7月高値(5730)から9月安値(4554)の半値戻し(5142)手前で10月初旬には失速、9月以降の上昇トレンド崩れへの可能性も一時強まったものの、下げ渋って切り返すと9月以降の上昇チャネル内へと回帰。半値戻し(5142)と重なる雲の上限も突破して一段高。61.8%戻し(5281)も目前に。ただし、遅行線が26日前の90日移動平均線、雲の下限、上限との攻防状態となる重要局面に。
※参考:金プラチナ国内価格10/21とチャート
- 2024年10月21日(月)時点の相場
-
国内金 : 14,294 円 10/21(月) ▲84(0.59%) 国内プラチナ : 5,265 円 10/21(月) ▲97(1.88%) NY金 : 2,730.0 ドル 10/18(金) ▲22.5(0.83%) NYプラチナ : 1,024.5 ドル 10/18(金) ▲18.7(1.86%) ドル円 : 149.52 円 10/18(金) ▼0.69(0.46%)
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