金プラチナ短期相場観
米12月ISM製造業景況指数は予想外の続伸で9ヵ月ぶり高水準
更新日:2025年1月4日(土)
市場予想と速報を1ポイント超上回った12月の製造業PMIに続き、ISM製造業景況指数も予想を上回る好結果となり、2024年末の米国製造業には光明も?
12月のISM製造業景況指数は49.3。小幅低下を予想していた市場予想の48.2を上回り、11月から+0.9の続伸。9ヵ月連続節目50割れとなったなかでは最高水準。
新規受注が52.5となり、11ヵ月ぶりの高水準。前月から+2.1、4ヵ月続伸で2ヵ月連続節目50超。
生産も50.3で8ヵ月ぶりの高水準。前月から+3.5、続伸で7ヵ月ぶりの節目50超となり、総合指数を押し上げ。
この他、受注残は45.9で9ヵ月ぶり高水準。今後の回復基調継続の可能性を示唆。
顧客在庫は46.7で5ヵ月ぶり低水準。需要増の可能性を示唆。
また、輸出は50.0、輸入は49.7でいずれも7ヵ月ぶり高水準。回復基調を示唆。
その一方で価格指数は52.5。11月の50.3から上昇。クーグラーFRB理事がこの日の発言でインフレへの警戒感を示したとおり、この指標にも警戒感。
また、雇用指数は45.3。5ヵ月ぶり高水準となった11月の48.1から-2.8ポイントの急失速。クーグラーFRB理事が「底堅さがある」とした労働市場にも警戒感。
3日のNY金は-14.3ドル、0.54%安で3日ぶりの反落。アジア時間に2670ドル近辺から2680ドル台まで上昇して失速、ロンドン・NY朝にかけて2670ドル近辺での保ち合いを経てNY午後には2660ドル割れへと軟調推移。NY引け後につけた安値では一時2650ドル割れ。2660ドルの節目突破に伴う短期上値目標2690ドル近辺に対しては2681ドルまでにとどまって少し及ばず。2670ドルが目先の上限となり、90日移動平均線(2653.5)との攻防も継続、90日線をしっかり上抜けて2670ドル超へと切り返すことができれば改めて2690ドル近辺までの上値トライへ。
週間ベースでは+22.8ドル、0.87%高で3週ぶりの反発。
NYプラチナは+25.9ドル、2.81%の続伸で12月26日(954.2)以来、1週間ぶりの高値。年末の910ドル割れで折り返しての反発局面が継続、アジア時間には920ドル台半ばの安値から930ドル台へと上値トライ、ロンドン市場では930ドル台半ば、NY朝には940ドル台へと堅調推移。NY午後には950ドル近辺で上値を押さえられて一服。910ドルから960ドルまでが目先の主要レンジとなって保ち合いか、反発局面継続か。上限を突破して90-200日移動平均線(971.0-974.6)までの抵抗帯も突破できればそれなりの反発局面形成へ。10月末高値(1064.6)から12月安値(907.4)の61.8%戻し(1004.5)近辺までが短期上値目標に。
週間ベースでは+12.9ドル、1.38%の反発。
ドル円は-23銭、0.15%安で3日ぶりの反落。東京朝の157円50銭台が高値となり、保ち合いながら軟調気味の展開に。東京時間は157円30銭台を中心に小幅揉み合いとなり、欧州時間序盤には157円付近まで下げる場面も。NY市場では12月ISM製造業景況指数の予想上振れを受けて157円10銭近辺から50銭付近まで急騰も、その後の巻き戻しの流れでは156円80銭台まで反落。しかしいずれも限定的となってNY終盤には157円30銭台を回復。波乱なく、比較的静かな年末年始の警戒ウィークを終え、156円80銭から158円10銭までの高値保ち合い継続。引き続き上抜けなら短期上値目標は159円半ば辺りまで、下抜けなら下値目標は155円前後まで。
週間ベースでは-55銭、0.35%安で5週ぶりの反落。
※参考:金プラチナ相場とドル円 NY市場1/3終値とチャート
- 2025年1月4日(土)時点の相場
-
国内金 : 14,610 円 12/27(金) ▲138(0.95%) 国内プラチナ : 5,164 円 12/27(金) ▲22(0.43%) NY金 : 2,654.7 ドル 1/3(金) ▼14.3(0.54%) NYプラチナ : 948.3 ドル 1/3(金) ▲25.9(2.81%) ドル円 : 157.31 円 1/3(金) ▼0.23(0.15%)
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