金プラチナ短期相場観

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世界の金需要-2025年第1四半期

更新日:2025年5月6日(火)

世界の金需要・四半期推移 2025年第1四半期ワールドゴールドカウンシルが先週発表したレポートによれば、2025年第1四半期の世界の金需要は1310.0トン。前期比-3.0トン(0.2%)、前年比では+177.0トン(15.6%)。3四半期ぶりの小幅減少も、2010年以降では3番めの高水準。
ETFの大幅買い越しにより投資需要が大幅増。
<目的別需要>
■宝飾品:434.0トン※3四半期ぶり低水準。前期比-86.4トン(16.6%)、前年比-104.5トン(19.4%)。シェア33.1%※4年3四半期ぶり低水準。
■産業用:80.5トン※3四半期ぶり低水準。前期比-2.4トン(2.9%)、前年比+0.2トン(0.3%)。シェア6.1%※2年1四半期ぶり低水準。
■投資:551.9トン※3年ぶり高水準。前期比+207.2トン(60.1%)、前年比+347.5トン(170.0%)。シェア42.1%※3年ぶり高水準。
■中央銀行:243.7トン※2四半期ぶり低水準。4年半連続買い越し、前期比-121.4トン(33.3%)、前年比-66.2トン(21.4%)。シェア18.6%※2四半期ぶり低水準。
※ポーランド、中国、トルコ、カザフスタン、チェコ、カンボジア、インド、カタール、エジプト、セルビアなどで増加。ウズベキスタン、ロシア、フィンランド、シンガポール、キルギスなどでは減少。

世界の金需要 金投資需要と金価格・四半期推移  2025年第1四半期<投資需要・内訳>
■現物:325.4トン※2四半期ぶり低水準。前期比-0.6トン(0.2%)、前年比+8.1トン(2.5%)
■ETF:+226.5トン※3四半期連続買い越し。3年ぶり高水準。
価格水準は前期の2663.4ドルから2859.6ドルへと急騰で6四半期続伸、5四半期連続で過去最高値を更新。

世界の金消費大国上位10ヵ国 2025年第1四半期<金消費需要>
現物投資需要と宝飾品需要を合わせた世界の金消費需要は759.4トン。前期比-87.0トン(10.3%)、前年比-96.5トン(11.3%)で3四半期ぶり低水準。全需要に対するシェアは58.0%で4年3四半期ぶり、コロナ禍以来の低水準。
★1位中国、2位インドは3四半期ぶりの入れ替わり。中国の宝飾品需要は125.3トンで1年ぶり高水準。インドの宝飾品需要は71.4トンで4年2四半期ぶり低水準。現物投資需要は中国が124.2トンで11年3四半期ぶり高水準。インドは46.7トンで3四半期ぶり低水準。2カ国合計の金消費需要の世界シェアは48.4%で3四半期ぶりの低水準。
世界の金消費需要上位3カ国の合計シェアは57.6%。1位中国は249.5トンで前期比+31.5%の大幅増、1年ぶり高水準。2位インドは118.1トンで前期比-55.6%の大幅減、4年2四半期ぶりの低水準。3位米国は39.0トン、-40.6%で4年3四半期ぶり低水準。順位は前期から変わらず。
4位トルコは29.2トン、-17.4%で2四半期ぶり低水準。
5位イランは19.9トン、+15.6%で2年ぶり高水準。2ランクUP。
6位サウジアラアビアは15.9トンで9年ぶり高水準、2ランクUP。
7位ベトナムは15.5トンで1年ぶり高水準、6ランクUP。
8位ロシアは15.1トンで2年ぶり低水準、3ランクDOWN。
9位インドネシアは13.0トンで2四半期ぶり低水準。
10位ドイツは11.4トンで2四半期ぶり低水準。
前期6位のタイは15位へ。日本は3.0トンで1年ぶり低水準、28位から26位へUP。

<リサイクルと供給量>
リサイクルは345.3トン。前期比-13.3トン(3.7%)で2四半期ぶりの低水準。鉱山産出量は855.7トンで前期比-101.4トン(10.6%)。総供給量は1206.0トンとなり、前期比-90.5トン(7.0%)で1年ぶり低水準。
<需給バランス>
需給バランスは-104.0トン、2四半期連続の供給不足。

NY金・日足+20日移動平均線 2025年5月5日5日のNY金は先週末から+79.0ドル、2.44%の大幅続伸で4月29日(3333.6)以来の高値。上昇率は今年の絶対値平均騰落率0.98%の2.5倍、今年6番めの大幅高。週明け時間外序盤の3240ドル台前半が安値となって堅調推移。ドル安の流れに連れたアジア時間には3280ドルまで上昇、3260ドル付近までの下押しを挟んでロンドン・NY朝にかけては再びドル安基調が強まった流れで3300ドルの大台を回復、さらにその勢いで3220ドル台まで上昇。NY市場でも若干の下押しを挟んでNY引け後には3340ドル台へと一段高。5月1日の急落分を取り戻し、3350ドルの上限トライのチャンスをうかがう展開に。3220ドルから3350ドルまでの保ち合いレンジを上抜けると最高値圏再トライへ、3480ドル辺りまでが短期上値目標に。下限割れの場合には3100円付近を目安に下値再トライへ。

NYプラチナ・日足+20日移動平均線 2025年5月5日NYプラチナは-5.3ドル、0.55%安で5日続落。4月14日(957.5)以来、3週間ぶりの安値。5日続落は4月以来、1ヵ月ぶりで今年3度め。時間外は960ドル台を中心に小幅保ち合いに終始、NY市場では一時970ドル台半ばまで上昇して高値をつけ、反落後の勢いで960ドル割れの安値をつけて切り返し、NY午後には960ドル台を回復。20日移動平均線(960.3)にサポートされる状態も継続しながらも、970ドルの節目割れに伴う短期下値目安920ドル近辺を目指す流れもゆっくりと継続。

USDJPY・日足+20日移動平均線 2025年5月5日ドル円は-114銭、0.79%の続落。連休中の東京朝の145円付近が高値となって軟調推移、144円前半へと水準を切り下げると144円近辺では下げ渋るも、欧州時間には144円割れ、NY朝には143円50銭台の安値をつけて下げ渋り。NY午後には株高基調に連れて144円20銭台まで反発も、株高一服後は144円割れへと失速。4月22日安値140円割れを起点に反発局面継続中ながら、足下では調整局面を形成中。20日移動平均線(143.43)を割り込むようだと下押し圧力がさらに強まる可能性も、141円90銭の節目を割れると流れは逆転、下値トライ再開で140円近辺までが短期下値目安に。反発方向へは145円40銭超へと抜け出すことができれば146円台前半へと一段高トライへ。
※参考:金プラチナ相場とドル円 NY市場5/5終値とチャート

2025年5月6日(火)時点の相場
国内金16,577 円 5/2(金) ▲214(1.31%)
国内プラチナ4,904 円 5/2(金) ▲88(1.83%)
NY金3,322.3 ドル 5/5(月) ▲79.0(2.44%)
NYプラチナ960.8 ドル 5/5(月) ▼5.3(0.55%)
ドル円143.70 円 5/5(月) ▼1.14(0.79%)

5/5(月)のその他主要マーケット指標

駆け込みMAX、米国は輸出入も貿易赤字も3月に過去最大 5/7(水)

世界の金需要-2025年第1四半期 5/6(火)

雇用統計も4月は予想ほど悪化せず、ドル高の反応は限定的 5/3(土)

ISM製造業景況指数4月は予想ほど悪化せず、でも輸出入は低調 5/2(金)

PCEは鈍化、トランプ政策は軟化期待でリスク回避は巻き戻し 5/1(木)


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