金プラチナ短期相場観

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失業保険継続受給者数も増加傾向、米労働市場にも先行き懸念

更新日:2025年5月30日(金)

失業保険継続受給者数×長期失業者の割合 2025年5月17日までの週17日までの週の失業保険継続受給者数は191.9万人。前の週から+2.6万人で3週連続の増加、2021年11月13日までの週(197.0)以来、3年半ぶりの高水準。
コロナ後最少となった2022年6月4日までの週(134.9)からは+57万人、42.3%の増加。
4週移動平均では189.0万人となり、2週連続増、2021年11月27日までの週(192.4)以来、3年半ぶりの高水準。
コロナ後最少となった2022年6月11日までの週(135.8)からは+53.2万人、39.2%増。
コロナ直前の178万人を超えて増加傾向が加速し始めた可能性も。

4月雇用統計では、半年以上の長期失業者の割合は23.5%。前月から+2.2%、続伸で昨年9月以来7ヵ月ぶりの高水準、2022年3月以降の3年2ヵ月では最高タイ。
コロナ後、実質最低となった2023年2月(17.6)からは5.9%上昇。なお、長期平均は16.39%。※コロナショック時には短期失業者急増により長期失業者の割合は一時4.0%まで急低下。
長期失業者の割合もゆっくりと上昇傾向にあり、失業保険継続受給者数の増加傾向とともに、ゆっくりと失業率上昇圧力として作用することにもなりそうです。
前日公表されたFOMC議事要旨では、インフレと失業率の上昇という「難しいトレードオフ」への警戒感を示唆していたFRBにとっては、トランプ大統領の利下げ強要圧力とともに、難しい局面が既に始まろうとしているかもしれません。

NY金・日足+20日移動平均線 2025年5月29日29日のNY金は+49.0ドル、1.49%高で3日ぶりの反発。5月23日(3365.8)以来、1週間ぶりの高値。アジア時間には米国際貿易裁判所によるトランプ関税の一部差し止め命令を受けて3310ドル台から3280ドル割れへと急落、3270ドル割れの安値をつけて下げ渋ると徐々に巻き戻しの流れへ。ロンドン・NY朝には3320ドル台を回復し、NY朝の低調な米指標結果などを受けて3340ドル台へ、高値では一時3350ドル台半ばまで上昇。3290ドルから3370ドルまでの保ち合いレンジを維持し、下限トライを終えて今度は上限トライへ、上抜けなら3440ドル辺りまでが短期上値目標、下限割れへと反落の場合には3200ドルの大台近辺までの下値切り下げも。

NYプラチナ・日足+20日移動平均線 2025年5月29日NYプラチナは+4.8ドル、0.45%高で3日ぶりの反発。5月23日(1088.4)以来、1週間ぶりの高値。アジア時間序盤にはNY金の急落局面に追随し、1070ドル台から1060ドル台へと小幅に急落。これが安値となって切り返すとロンドン序盤にかけては1080ドルを挟んでの保ち合いに。NY朝にかけてはNY金の上昇局面に追随し、一時1090ドル台半ばまで上昇。しかしその後は失速し、NY午後には1080ドル割れへ。結果的に上に行って来いとなって2日連続上ヒゲを残して上げ渋り、引き続き1090ドルの上限の堅さを確認。これを上抜けると1110ドル程度までの上値切り上げも。

USDJPY・日足+20日移動平均線 2025年5月29日ドル円は-72銭、0.50%安で4日ぶりの反落。東京朝には米連邦裁判所によるトランプ関税差し止め報道を受けて急騰、144円80銭近辺から146円まで水準を切り上げ、一服後は146円20銭台の高値をつけてゆるやかに失速。東京市場終了時には145円後半から146円再トライ後に反落、欧州時間には145円近辺へ、NY市場では米雇用指標悪化などを受けて144円半ばへと一段安。NY午後にはトランプ政権の要請に応じた連邦高裁が関税停止判決の一時的な効力を停止。トランプ・パウエルFRB議長会談では再び利下げ強要発言なども伝わり、144円割れへと軟調推移。結果的に144円の節目上抜けに伴う短期上値目標145円台到達後の行き過ぎトライを経て巻き戻しの流れで上に行って来い。142円半ばから145円付近までが目先の主要レンジとなり、145円超へと反発なら146円台再トライへ、142円半ばのサポートを維持できない場合には141円近辺までを目安に下値トライ再開へ。
※参考:金プラチナ相場とドル円 NY市場5/29終値とチャート

30日の国内金価格は+28円、0.17%の反発。22日以降、7日間の平均騰落値幅は25円、今年の絶対値平均騰落値幅134円の5分の1以下、ほぼ値動き停止状態となり、週明け以降の急変動リスクも高まる状態に。16750円超へと上方ブレイクなら16900円付近までが短期上値目標に、16690円割れへと下方ブレイクなら16570円辺りまでが短期下値目標に。
週間ベースでは+31円、0.19%の続伸。月間では+138円、0.83%高で3ヵ月続伸。

プラチナ価格は-44円、0.81%安で3日ぶりの反落。5410円の節目上抜けに伴う短期上値目標5450円近辺トライはスタートに失敗。それでもRSIは80.8%から73.5へと急低下、過熱感緩和であらためて高値更新再トライに向けた準備フェーズとなる可能性も。5320円から5420円までの高値保ち合いを形成し、週明け以降の金価格急変に追随するような展開となる可能性も。5420円超へと上方ブレイクなら5500円の大台近辺を目指す流れにも、逆に5320円割れへと下方ブレイクなら5260円程度までが短期調整目安。
週間ベースではわずかに+1円、0.02%高で7週続伸。7週続伸は2020年12月14日からの週以来、4年5ヵ月ぶり。月間では+520円、10.71%の反発。上昇率は2022年10月(+506円、11.63%)以来2年7ヵ月ぶり、上昇値幅は2021年2月(+600円、15.37%)以来4年3ヵ月ぶり。
※参考:金プラチナ国内価格5/30とチャート

2025年5月30日(金)時点の相場
国内金16,729 円 5/30(金) ▲28(0.17%)
国内プラチナ5,374 円 5/30(金) ▼44(0.81%)
NY金3,343.9 ドル 5/29(木) ▲49.0(1.49%)
NYプラチナ1,079.4 ドル 5/29(木) ▲4.8(0.45%)
ドル円144.16 円 5/29(木) ▼0.72(0.50%)

5/29(木)のその他主要マーケット指標

PCEインフレ鈍化継続、コアPCEもSPコアsも4年余りで最低水準 5/31(土)

失業保険継続受給者数も増加傾向、米労働市場にも先行き懸念 5/30(金)

米主要地区連銀製造業景況感も5月は期待先行で急回復 5/29(木)

ユーロ圏景況感指数5月は予想以上に反発も節目100手前で停滞 5/28(水)

攻防13ヵ月、遂にNYプラチナは長期三角保ち合い上抜け!? 5/27(火)


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