更新日:2015年1月26日(月)
週末のギリシャ総選挙では、反緊縮派の最大野党、急進左派連合(SYRIZA)が勝利。複数の世論調査でも、直前まで与党との差を少しづつ拡大する勢いを見せていたことで、政権交代は既定路線とは見られてはいましたが、単独過半数には届かないだろうとの見方が大勢を占めていました。
しかし、ギリシャ特有の得票率トップに付与される50議席ボーナスを加算した結果は、全300議席中150議席。単独過半数にわずか1議席足りないギリギリのラインまで得票数を伸ばす圧勝。SYRIZAのツィプラス党首は26日中にも首相就任、28日頃までに新政権樹立の見通しと伝えられます。
2年半前の総選挙で市場不安を招いたグレグジット(Grexit)こそ、ツィプラス党首も否定してはいるものの、財政緊縮策の見直しを公約に掲げて支持を集めてきた新政権の動向への注目度は高まります。
今朝のユーロは、先週末の1ユーロ=1.12ドルから1.11ドル割れまで急落した後に1.12ドル付近まで急反発する乱高下状態となり、ドル円や株価もこの影響を受けてやや不安定な動きで週明けを迎えています。
今後は、ギリシャの反緊縮政権によるトロイカ(IMF,ECB,EU)との債務圧縮交渉のこじれなどへの警戒感と不透明感が当面のリスクとして残ることになります。そして、今年5月頃に予定されるポルトガルの総選挙、年後半に予定されるスペイン総選挙などへの飛び火も警戒されるところです。
そんな警戒感を見越してか、今朝のNY金相場は1,290ドル台での下げ渋りとなっています。
26日の国内金価格は1.15%の大幅反落。NY金とドル円との逆相関関係が弱まっていることで同時上昇もあれば同時下落も頻発する状況にあり、高値圏での揉み合い形成とともに乱高下状態へ。5,230円の軽めのサポートラインを維持し、反発への可能性も残すものの、ここを下回った場合、調整幅は5,170円程度までの拡大が見込まれ、短期上昇トレンドもいったん収束状態へ。
プラチナも1.1%の大幅反落。上値メド5,200円台に対して5,193円とわずかに届かず、5,140円のサポートラインを下抜けたことで短期上昇トレンド中の大幅調整局面入りの可能性。下値調整目安は5,090円近辺、この付近はサポートされやすい水準となり、もしこの水準を割れるようなら、トレンド転換へと向かう可能性も。
※参考:金プラチナ国内価格1/26とチャート
2015年1月26日(月)時点の相場
国内金:5,237 円 1/26(月) ▼61(1.15%)
国内プラチナ:5,136 円 1/26(月) ▼57(1.10%)
NY金:1,292.6 ドル 1/23(金) ▼8.1(0.62%)
NYプラチナ:1,268.7 ドル 1/23(金) ▼16.1(1.25%)
ドル円:117.80 円 1/23(金) ▼0.68(0.57%)
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