更新日:2017年9月19日(火)
全米住宅建設業者協会(NAHB:National Association of Home Builders)とウェルズ・ファーゴが発表した9月のNAHB住宅市場指数は64となり、市場予想の67を下回りました。68から67へと下方修正された8月からも3ポイント低下し、7月と並んで今年最低水準となっています。
米住宅業界の景況感を示す代表的なソフトデータであるNAHB住宅市場指数は、今年3月に71まで上昇し、2005年6月(72)以来11年9カ月ぶり高水準を記録しましたが、その後失速し、ピークアウト警戒感も強まり始める状況となっています。
3つの構成指数のうち、現況指数も7月と並んで9月は今年最低の70、3月は11年9カ月ぶりの高水準で77。向こう半年の見通しを示す指数は2月、7月と並んで9月は今年最低の70、昨年12月と今年3月、5月がピークとなる78でこれも2005年6月(80)以来の高水準。
購買見込みを示す指数では、9月は47となって2月の46に次ぐ今年2番めの低水準。3月の53は2005年7月以来の高水準となっていました。
9月の低迷はハリケーンの影響が想定され、水準的にも分岐点の50を大幅に上回り、景況感としては好調を維持しており、米住宅市場の好調はまだしばらく続きそうな状況にはあります。
しかし、11年前の好調期のピーク水準に到達して失速した状態となり、過去のピークアウト期と似通った推移を形成し始めているようにも見えます。
このNAHB住宅市場指数が過去のピークアウト期と同じような推移が今後も続き、急低下局面を迎えるようなら、2008年から2009年前半までと、2001年第2四半期から年末までの時と同様に、リセッション期を迎える可能性も高まることになります。
18日のNY金相場は1.09%の大幅続落。先週末から一段下げて1320ドルラインとの攻防からスタートした週明け時間外は軟調推移で1310ドル台後半へ、金利上昇と株高ドル高が進行したNY市場では一段安の展開で3週間ぶりとなる1310ドル付近まで下落。NYダウは7日続伸で5日連続の最高値更新、米10年債利回りも1カ月ぶりとなる2.22%台へと反発基調を強める展開に。FOMCを前にリスク選考の流れが優勢となり、NY金は調整目安となっていた1310ドル台に到達。ここから21日早朝のFOMC結果発表までは一服状態をはさみ、FOMC見通し次第の展開へ。既にこの夏の38.2%戻し(1301.9)と1300ドルの大台ラインが意識される水準に到達しており、タカ派的な見通しが示されれば半値戻しとなる1280ドル付近までの調整進行も。逆の展開なら23.6%ライン、1320ドル台が目先の反発目安に。
NYプラチナ相場は1.1%の大幅安で昨年3月以来1年半ぶりとなる7日続落、水準としては8月2日(953.8)以来、1カ月半ぶりの安値水準に。短期下値目安970ドル台を若干行き過ぎて9月8日まで2カ月間続いた上昇トレンドの半値戻し(959.0)を達成した状態。反発方向へは23.6%ラインとなる990ドル台までが目先の目安となり、下値トライへは61.8%ラインの940ドル付近から76.4%戻しとなる920ドル台までが当面の目安水準に。
ドル円は0.64%のドル高円安で続伸。東京市場休場で閑散取引のアジア時間では衆議院解散・総選挙報道が円売り材料に、しかし北朝鮮の追加ミサイル発射・核実験強行への警戒感が円買い材料となって111円から111円30銭近辺までの保ち合い推移。NY市場にかけては米株高と米長期金利上昇の流れで一時111円60銭台まで上昇し、7月25日(111.88)以来、ほぼ2カ月ぶりのドル高円安水準を回復。7月11日から9月8日までの下落幅に対する61.8%戻しとなる111円70銭台が目先の抵抗水準となり、50%ラインの110円90銭台がサポート水準候補に。リスク選考の流れがFOMC後にも続くようなら76.4%戻しとなる112円80銭辺りが上値トライの目安となり、反落の場合には38.2%ライン、110円前後が下値目安水準に。
※参考:金プラチナ相場とドル円 NY市場9/18終値とチャート
3連休明け、19日の国内金価格は0.5%の反落で高値保ち合い下限となる5020円。流れとしては7月以降の上昇局面を終えて調整局面入り濃厚となるなかでの下げ渋り。このまま5020円を割れると調整局面進行で4960円前後までが短期的な下値目安に。逆に再び今年高値更新へと反発するようなら、上値トライ再開で5100円台を目指す展開となる可能性も残される状況に。なお、5045円の今年高値でダブルトップ形成の可能性もあり、ネックライン4981円を下抜けた場合には4917円が中期的な下値目標水準に。
プラチナ価格は1.23%の大幅反落。3730円台を割り込んだことによる一段安の展開となり、短期的には下値目安3690円前後までもう少しの下げ余地も。ただし3760円超へと反発の場合には9月高値3819円付近再トライの展開も。中期的には今年安値となった6月14日から9月4日までの上昇値幅の38.2%戻し(3708円)に到達しており、下げ止まるにも都合の良い水準。下げ止まれなければ半値戻し(3674円)から61.8%戻し(3640円)が意識されることにも。金との価格差が初の1300円超となる1314円へと急拡大している状況からは、いったんは反発、も想定されるところだが。
※参考:金プラチナ国内価格9/19とチャート
2017年9月19日(火)時点の相場
国内金:5,020 円 9/19(火) ▼25(0.50%)
国内プラチナ:3,706 円 9/19(火) ▼46(1.23%)
NY金:1,310.8 ドル 9/18(月) ▼14.4(1.09%)
NYプラチナ:961.1 ドル 9/18(月) ▼10.7(1.10%)
ドル円:111.56 円 9/18(月) ▲0.71(0.64%)
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