低迷するインド経済は構造改革の一環で金の輸入制限へ
更新日:2013年06月05日(水)
数年前までGDP成長率9%を誇り、中国とともにアジア経済を牽引してきたインドも、2012年の成長率が5.0%と前年の6.2%から鈍化傾向が鮮明となり、10年ぶりの低水準となっています。
インドルピー安の影響も受けるインフレや、経常赤字と財政赤字のいわゆる双子の赤字が、インド経済成長の大きな足枷となっているようです。
このうち、貿易赤字の8割が石油関連、1割が金、ということ。この対策として昨年から金や石油への輸入関税引き上げなどを行なっています。
そんななか、4月の金価格急落を受けて金需要が拡大し、5月の輸入量は通常の2倍、今年の月間平均でも100トンを超え、過去最高水準を上回るペースなのだそう。
インド政府による輸入関税引き上げ(6%、1月)や、中央銀行による、今回の輸入時の代金後払い禁止措置など、金輸入制限は、
世界最大の金消費国インドにとって、過去最大規模の経常赤字削減の為には、やむを得ない政策のようです。
世界最大の財政赤字国である日本で消費増税が必要なのと同様、背に腹は代えられない状況のようです。
日本の成長戦略と同様、インド経済復活へも期待感が高まります。
NY市場、金価格は1.04%反落。1,400ドルをはさんで1%超の値動きが4日連続。少しづつ下値を切り上げてきている反面、上値は1,410ドル台が当面の抵抗線となりつつある様子も。短期トレンドはやや上向きで目標地点は1,440ドル台。1,390ドルがサポートライン。
プラチナは0.42%の小幅反落も短期上昇トレンド継続。5月中旬以来となる1,500ドル台に回復できれば、上値目標1,570ドルへの可能性も高まるところ。1,460ドルがサポートライン。
ドル円は100円割れ1日のみ。99円台では買い意欲の強さが窺えます。しかし円安再開という地合いでもなく、本日から週末にかけての米雇用関連指標の結果に大きく影響される展開か。上下の節目は102円40銭から99円50銭で短期的には下落トレンド継続中。
※参考:
金プラチナ価格とドル円 NY市場6/4終値とチャート
国内、金価格は小幅反落でレンジ下限の4,690円台に。揉み合い状態が続き、方向感も定まらなくなりつつある状態で、下方向にブレイクすると大きく下落余地が拡大してしまう可能性も。上方向の節目は4,790円。
プラチナも小反発。やはり揉み合い状態から完全には抜け出せていないものの、上昇目標5,120円付近への可能性と、短期下落トレンド継続による下方圧力との綱引き状態。下限は4,920円。
※参考:
金プラチナ国内価格6/5とチャート
2013年06月05日(水)時点の相場
国内金:4,697 円 6/5(水)
▼19(
0.40%)
国内プラチナ:5,010 円 6/5(水)
▲23(
0.46%)
NY金:1,397.2 ドル 6/4(火)
▼14.7(
1.04%)
NYプラチナ:1,491.1 ドル 6/4(火)
▼6.3(
0.42%)
ドル円:100.00 円 6/4(火)
▲0.46(
0.47%)
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