雇用統計前に国内プラチナ価格は10連騰
更新日:2014年01月10日(金)
このところ低調な主要株価を抑えて
上昇率トップを走るNYプラチナの堅調推移とドル円の底堅さに支えられる国内プラチナ現物価格は年末から上昇が続き、10連騰。
本日の
雇用統計の結果が、連騰記録更新かストップの鍵を握りそうです。
金に追随する流れとなることが多いプラチナ相場は、市場規模が小さいことも影響し、時としてその流れが一方的に進むことも多く、国内プラチナ価格もこの流れを受けて連騰、続落が多々見られます。それでも10連騰はかなり珍しく、昨年、ここ数年の最高値圏5,445円まで上昇した2月7日近辺でも、少し前の1月18日までの7連騰。昨年の最長は8月半ばの8連騰。
9連騰でも2012年1月27日まで遡り、10連騰となると、2011年8月まで遡ります。参考:
国内金プラチナ相場:2009年~2014年
この時期は、NY金相場の史上最高値更新が続いた頃でプラチナも同調して高値揉み合いが続き、国内プラチナ価格も10日から23日まで10連騰を記録。10日間で4,442円から4,914円まで472円(10.6%)の上昇。
今回の10連騰では、4,587円から4,938円まで351円(7.7%)の上昇。上昇率では劣りますが、水準は当時を上回っています。
国内プラチナ価格は現在既に、歴史的高値水準に達しています。
なお、さらに遡ると、2010年4月前半に国内プラチナ価格は12連騰、2010年3月半ばには13連騰という記録もあります。
雇用統計がややネガティブな結果なら金に追随して記録更新、ポジティブな結果でもドル円の円安進行度合いによっては、国内プラチナ価格の連騰が続く可能性も残りそうです。
NY市場、金相場は0.32%反発。
米新規失業保険申請件数の減少やドラギECB総裁の追加緩和示唆発言などのタイミングでユーロが対ドルで急落すると、同じように金も10ドル程下落。しかしこの流れも長続きはせず、結局1,220-40ドルのコアレンジ内推移が継続。12月後半からの反発局面の流れが一時ストップした状態が続き、今夜その流れ再開か逆流か、動き出しが見られる可能性は大。サポートラインは1,220-1,190ドル、レジスタンスは1,240-1,260ドル台。
プラチナ相場も0.4%の反発で今年高値更新。1,420ドルの目標水準到達後のほぼ横ばい推移状態が4日連続。調整どころか上昇圧力が一向に衰えないような様子。上値が押さえられた金相場にしかたなく同調しているような状態か。本日、金相場上昇の展開となるようならプラチナも1,400ドル台後半、1,480ドル辺りまで上昇の可能性も。サポートラインは1,400、1,360ドル。※参考:
週間PIVOT指数
ドル円はほぼ変わらずで104円台後半の水準を維持。105円台の防戦売りは相変わらず強く、雇用統計が多少のポジティブな結果では、本日中にはそう簡単に上抜けできそうにない状況。非農業部門雇用者数が+22-3万人を超えるようなサプライズならそれも可能か。いずれにしても本日24時で期日を迎える105円のオプションが多数存在するようなので、日付が変わると一気に上値を試す展開となる可能性も。104円20銭から105円30銭のレンジでどちらか一方へのブレイクをうかがう展開。上方向なら106円台へ、下方向なら103円近辺までの下落余地。
※参考:
金プラチナ相場とドル円 NY市場1/9終値とチャート
国内金価格は0.42%の反発。4,170-4,340円のレンジ上限への再トライ。NY金にそれほどの勢いがなく、雇用統計でもそれほどネガティブな結果は予想し難い状況で国内金価格が上昇する可能性としては、雇用統計のポジティブサプライズでもNY金の下落幅は限定的、ドル円が105円台を超えて106円台へと大幅円安、というシナリオ。その場合でも、逆のパターンになった場合でも、国内金価格の振れ幅はやや限定的か。
年初の1週間では+32円(+0.75%)となり3週続伸。
プラチナは小幅続伸が続き、可能性はかなり低めと見ていた上値目標4,980円近辺に向けてじわじわと接近中。サポートライン候補となる4,750-800円辺りまでの急落リスクも抱える状態か。
週間ベースでは+129円(+2.68%)の3週続伸。
※参考:
金プラチナ国内価格1/10とチャート
2014年01月10日(金)時点の相場
国内金:4,309 円 1/10(金)
▲18(
0.42%)
国内プラチナ:4,938 円 1/10(金)
▲15(
0.30%)
NY金:1,229.4 ドル 1/9(木)
▲3.9(
0.32%)
NYプラチナ:1,419.9 ドル 1/9(木)
▲5.7(
0.40%)
ドル円:104.82 円 1/9(木)
▼0.02(
0.01%)
1/9(木)のその他主要マーケット指標
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