金プラチナ相場情報
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★金プラチナ短期相場観★

消費増税前の金プラチナ地金駆け込み購入による短期売買リスク
更新日:2014年03月19日(水)
4月1日の消費増税を目前に控え、駆け込み需要も増えるこの時期、金やプラチナの地金を購入する人も増加しているようです。
もともと長期保有を前提に検討中なら、このタイミングはちょうど良い機会になりそうです。短期売買で消費税分の利益を狙おうなどど、浅はかな考えをお持ちの方は少ないとは思いますが、もし、それも選択肢の一つと考える方なら、それなりのリスクを把握されていることと思います。

金やプラチナの地金購入時には消費税がかかりますが、売却時にも消費税分を受け取ることができます。従って、消費税5%の時に購入したものを8%、あるいは10%になった時に売却すればその差額3%もしくは5%分が売買差益に、などとお考えの方はまず、いらっしゃらないものと思われます。
これに相場変動リスクが加わるのはもちろんのこと、スプレッド(売値と買値の差額)リスクも存在します。
本日時点の一般的な金の購入価格は1gあたり税込み4,697円、売却価格は税込み4,614円。売却額-購入額は-83円、売却額に対する比率は-1.8%。
売却価格を消費税8%として計算すると、推定価格は4,746円。その差は+49円、比率は+1.06%。最近2ヶ月程度を計算すると+0.9%から+1.1%程度と若干のバラツキも見られます。
相場変動リスクを除いた場合の消費増税による見込み差益は+1%程度、ということが言えます。
同様の計算をプラチナ価格に当てはめると、税込みスプレッドは-125円、比率では-2.5から-2.6%、消費税8%での推定売却価格との比率は+0.2から+0.3%程度。見込み利益はさらに縮小します。

これに相場変動リスクが加わります。
金の場合、今年ここまでは上昇トレンド傾向となったことで前日比1%超の下落となったのは今日を含めて2日しかありません。しかし、2013年には46日。18.8%の確率で前日比1%超の下落となりました。なお2%超の下落も5.7%の発生率。
プラチナの場合、損益分岐点となる0.3%超の下落は今年だけで14日、2013年には92日、その発生確率は37.6%。1%超の下落日でも20.4%となります。
今後の相場動向を全く無視し、ざっくりと計算すると、3月31日に消費税5%の金を購入して翌日消費税8%で売却した場合に損失が発生しない確率は約8割。プラチナの場合は約6割。ただし推定される利益率もごくわずかとなる可能性も大、という程度です。

なお、金利を産まない金やプラチナの場合、短期でも長期でも同じように見えますが、例え相場が下がろうとも紙くずとなって消えてなくなることはあり得ないこと、将来インフレ傾向が強まった時には、物価の上昇とともに金やプラチナの価格も上昇する可能性が高いこと、世界的な株価暴落などのリスク発生時には急騰し易いことなど、長期保有によるメリットもあります。さらに、純金積立のように少額からこつこつと積み上げておき、将来的に相場が上昇した時、消費税がさらにアップしたタイミングなどで売却する方法も考えられます。
言うまでもなく、最低限、過去の価格推移ぐらいは確認し、将来想定される損益見込みの概算を把握した上で投資するほうがベターと思われます。
【注】本文では、金やプラチナの購入を推奨するものでも否定するものでもありません。ご自身の目的に合った手法で売買されることが重要と考える次第です。

NY金・日足チャート 2014/2/19 - 3/18NY市場、金相場は1.01%の大幅続落。プーチン大統領の演説が始まった20時過ぎ、「ウクライナ分割を図っていない」発言を受けてリスク回避ムードが緩和されると株高ドル高の流れで1,360ドル台から1,351ドルまで急落、その後若干の持ち直し。短期的な上昇トレンドは1,380ドルの目標水準到達でいったん区切りをつけ、1,330ドル台から1,380ドルまでのレンジ内推移に移行しつつある可能性も。

NYプラチナ・日足チャート 2014/2/19 - 3/18プラチナ相場は0.46%安で3営業日続落。終値ベースでは1,460ドル台-1,490ドルのレンジ下限で踏みとどまった形も、安値では一時1,448ドルまで下げ、今朝時点でも1,450ドル台の推移となっており、このままレンジ内回帰できなければ1,400ドル近辺まで下値余地拡大見込み。

ドル円は0.33%の反落。プーチン発言を受けての急反発も101円70銭台どまり、その後は101円20銭台まで反落、相変わらず円高圧力のほうが強い状態が継続。いったん底割れしたかに見えた101円40銭台付近での推移が続き、完全に下方ブレイクとも判断しきれない状況ながらも、99円50銭程度までの下方リスクに警戒。
※参考:金プラチナ相場とドル円 NY市場3/18終値とチャート

国内金価格は2日連続1%前後の大幅続落。それでもなんとか4,610円台のサポートライン上でギリギリ下げ止まった形。下方バイアスが強まる状態となり、もう一段の下落なら4,500円近辺までの下落リスクが浮上。上方向へは4,710円がレジスタンスに。

プラチナは0.94%の反落で2月末以来の水準。この20日間ほどで5,087円まで急騰して4,900円台前半まで急落、プラチナ特有のエスカレータ相場の様相。流れは下向きでサポートライン4,870円付近までは下落しやすい状況か。
※参考:金プラチナ国内価格3/19とチャート

2014年03月19日(水)時点の相場
国内金:4,614 円 3/19(水) ▼48(1.03%)
国内プラチナ:4,937 円 3/19(水) ▼47(0.94%)
NY金:1,359.0 ドル 3/18(火) ▼13.9(1.01%)
NYプラチナ:1,461.7 ドル 3/18(火) ▼6.7(0.46%)
ドル円:101.43 円 3/18(火) ▼0.34(0.33%)
→3/18(火)のその他主要マーケット指標

←量的緩和終了後「相当な期間=6ヶ月後」の利上げ示唆でドル高金安 03/20(木)
→雪化粧のワシントンと三寒四温で春へと向かう市場 03/18(火)
→ロシアへ向かうクリミア、円安株高の流れは何処へ 03/17(月)
→クリミア住民投票を控え警戒感高まるなか弱さ際立つ日経平均 03/15(土)

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