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対ロシア制裁も欧米に微妙な温度差
更新日:2014年04月29日(火)
ジュネーブ合意不履行を理由にロシアへの追加制裁が発表されています。米国による制裁対象は、プーチン大統領に近いと思われる国営石油会社、国営ハイテク会社のCEOを含む7名の資産凍結や米国への渡航禁止など。さらに17社のロシア企業も制裁リストに加え、欧州連合による制裁リストも15人を追加、とのこと。
米政府高官によれば「ロシア経済への影響は拡大の一途」ということですが、これら一連の制裁による効果がどれほどのものか甚だ疑問も残るところ。

米国側には焦りも見られ、これまでの対ロ制裁が不十分だったとの見方から、プーチン大統領の側近への制裁を強めようとしているようです。このままではクリミア併合を帳消しにすることはできず、ウクライナ暫定政権の正当性もそのうち揺らぎ始めるのでは、といったリスクも懸念されます。
対象的なのはドイツ。欧州のなかでもロシアとの関係が比較的深いこともあり、対ロ制裁にはあまり積極的ではないようです。意外だったのは、ドイツの世論調査で、クリミア併合を認めるべきとする割合が54%にも達し、別の調査では、ドイツのとるべき姿勢として、欧米とロシアの中間的立場を支持する人が49%と最も多く、欧米との団結を支持する人は45%どまり、とのこと。

とりあえず、国境沿いで軍事演習を実施していたロシア軍は撤退したもようです。
そして、マーケットに与える影響度合いも微妙に後退しているようです。

NY金・日足チャート 2014/3/31 - 4/28週明けNY市場、金相場は0.14%の小幅安となり4営業日ぶりの反落。朝方には1,306ドル台まで堅調推移もここをピークにその後はやや軟調推移、欧州時間に1,300ドル割れ、ロシアへの追加制裁で1,300ドル台へと買われ、その後米3月の住宅販売保留指数の好結果に1,292ドルまで急落。しかし下値も限定的で持ち直し。1,300ドルをはさんでの揉み合い傾向で今朝時点では1,290ドル台半ば。1,280ドルのラインが揉み合い状態をサポートし、ここを下抜けた場合には1,200ドル台前半が視野に入る重要な節目に。上方向は1,330ドルがレジスタンスライン。

NYプラチナ・日足チャート 2014/3/31 - 4/28プラチナ相場も0.32%安で4日ぶりの反落。急反発からの反動もあり、2日連続で1,430ドル付近がレジスタンスとなって軟調推移。1,400ドルから1,430ドルのレンジ形成の兆しも、まだ下方向への圧力が高めの状態。1,350ドル近辺までの下方リスクも継続。

ドル円・日足チャート 2014/4/1 - 4/28ドル円は0.33%上昇し、4日ぶりの反発。相変わらず102円台前半での揉み合い状態は抜け出せないものの、この日は堅調推移。ロウソク足は反発を示唆する抱き線を形成し、102円70銭のレジスタンス超えトライに向かう可能性も。逆に下方向には102円10銭をサポートラインにレンジを縮小、重要イベントを控えて上下どちらにも大きく動き出しやすいよう、準備進行中。
※参考:金プラチナ相場とドル円 NY市場4/28終値とチャート

2014年04月29日(火)時点の相場
国内金:4,584 円 4/28(月) ▲33(0.73%)
国内プラチナ:5,004 円 4/28(月) ▲43(0.87%)
NY金:1,299.0 ドル 4/28(月) ▼1.8(0.14%)
NYプラチナ:1,419.7 ドル 4/28(月) ▼4.6(0.32%)
ドル円:102.49 円 4/28(月) ▲0.34(0.33%)
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