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2014年6月のFOMCメンバーと注目度高まる金利予想
更新日:2014年06月16日(月)
先週12日、米上院でブレイナード氏のFRB理事就任とパウエルFRB理事の再任、先月理事就任済のフィッシャー氏の副議長就任が承認されたことで、今週17-18日のFOMCでは投票権を持つメンバーは以下の10名となります。
ジャネット・イエレンFRB議長(ハト派)
スタンレー・フィッシャーFRB副議長(タカ→ハト派?)
ダニエル・タルーロFRB理事(ハト派)
ジェローム・パウエルFRB理事(中立・ハト派)
ブレイナードFRB理事(ハト派)
ニューヨーク連銀:ウイリアム・ダドリー総裁(ハト派)
フィラデルフィア連銀:チャールズ・プロッサー総裁(タカ派)
クリーブランド連銀:ロレッタ・メスター総裁(タカ派?)
ミネアポリス連銀:ナラヤナ・コチャラコタ総裁(ハト派)
ダラス連銀:リチャード・フィッシャー総裁(タカ派)
※FRB理事は議長・副議長を含めて定員7名、現状5名で当面継続見込み。NY連銀総裁は常任、他11連銀の総裁は4名づつ毎年入れ替わり。

本来タカ派と見られるフィッシャー副議長は、立場上は中立に近く、イエレン議長サポート役としてハト派寄り、との見方も有力。
明確なタカ派で有名なのはフィラデルフィア連銀のプロッサー総裁とダラス連銀のフィッシャー総裁の2名のみ。今回からは、大勢としてはややハト派寄り?の可能性が高まります。
とは言え、今回も緩和縮小ペースは継続との見方が最も有力。むしろ注目を集めるのは四半期予測の改定とメンバーの金利予想
前回3月時点では、2015年末の政策金利を1.0%と予想するメンバーが最も多く、予想平均値では1.13%。現状維持を予想したのはわずかに2名、という状況でした。
今回は、この数値が上昇、即ち利上げ時期の前倒し、という予想も聞かれますが、雇用市場や住宅市場の低迷を背景にゼロ金利の当面継続を公言するイエレン議長としては、市場の混乱を招くようなことは避けたいはずで、今回のFOMC後の記者会見にも注目が集まります。
なお、株高の妖精?とも言われるイエレン議長が公式の場で政策発言を行った全7回のうち5回まで、米株(S&P500)が上昇しているのだそうです。

週明けの国内金価格は0.67%の上昇で2営業日続伸。短期トレンドは上向きの勢いを強めつつ4,500円の節目付近まで上昇。NY金も上昇傾向でスタートしており、4,550円の抵抗線トライへと向かう流れに。イラク情勢緊迫化に加え、ウクライナ軍と親ロシア派武装勢力との交戦状態も悪化しており、地政学リスクへの懸念を背景にもうしばらく金が買われやすい状態が継続。

プラチナは0.49%の下落で3営業日続落。下方向への節目となる5,020円が視野に入る状況となり、ここを割れると4,950円程度までの下落リスクも。南ア鉱山ストでの賃金交渉の最終合意を待ってもう一段、売り込まれる可能性も十分に想定されるところ。ただしNY時間外は先週の急落からの反発傾向でスタートしており、いったんは下げ止まる可能性も。
※参考:金プラチナ国内価格6/16とチャート

2014年06月16日(月)時点の相場
国内金:4,491 円 6/16(月) ▲30(0.67%)
国内プラチナ:5,041 円 6/16(月) ▼25(0.49%)
NY金:1,274.1 ドル 6/13(金) ▲0.1(0.01%)
NYプラチナ:1,435.0 ドル 6/13(金) ▼6.3(0.44%)
ドル円:102.04 円 6/13(金) ▲0.35(0.34%)
→6/13(金)のその他主要マーケット指標

←撃ち合いのワールドカップと原油高騰に連れて市場の緊張感も高騰 06/17(火)
→金とプラチナのニュー・ニュートラル 06/14(土)
→ワールドカップ出場国の格付けランクとFIFAランクとの関係 06/13(金)
→主要先進国と新興国の政策金利の推移 06/12(木)

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