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★金プラチナ短期相場観★

台頭し始めた金利先高感と株高の流れに地政学的リスクの冷水
更新日:2014年07月18日(金)
高値警戒感を強めながらも、高値圏での推移が続いていた欧米株。イエレンFRB議長に「バブルではない」とお墨付きをもらって気を良くし、NYダウは昨夜もザラ場ベースでの過去最高値を更新し、17,151.56ドルまで上昇。もしかすると、この数字はNYダウの過去最高値として当分の間、更新されることなく存在し続ける可能性も出てきました。
今後の米経済状況次第では、利上げ時期の前倒しもあり得るとの期待も高まり、近い将来のドル高反転への期待も高まりつつあったドル円相場も、円高方向へと値幅を拡大し、今年の最安値圏トライへと向かう可能性もにわかに浮上。

くすぶりつづけてはいたウクライナ情勢と中東情勢への懸念が、突発的な有事で急遽再拡大。市場の安心感に対する冷水となったようです。
ウクライナ東部ドネツク州で墜落したマレーシア航空の旅客機は、事故ではなく撃墜、との見方が強いようですが、本当に親ロシア派武装組織による攻撃なのかどうか、今のところは真相不明。
イスラエルによるパレスチナ自治区ガザへの地上侵攻は、2009年の大規模攻撃以来の地上作戦となり、既にこれまでの空爆などで200人以上もの民間人が犠牲になっているとも言われる状況から、さらに悪化することが懸念される状況に。

いずれも真相や、今後の動向への不透明感も残ります。リスク回避の株売り、円買い、有事の金買いとなった週末ですが、その流れも今のところは不透明感もあって限定的、という面もありそうです。日本では3連休明けとなる次週に向けて、市場の警戒感はくすぶり続けます。

NY金・日足チャート 2014/6/19 - 7/1717日のNY市場、米新規失業保険申請件数が予想外の好結果となったものの、同時刻に発表された6月の住宅着工件数が9カ月ぶりの低水準となり、FRBも気にする住宅市場回復の鈍さが鮮明に。その後7月のフィラデルフィア連銀製造業景気指数は3年ぶりの高水準となるなど強弱入り混じる米経済指標を受けて株・為替・金も小幅に上下動。その後NY時間には、マレーシア機墜落報道を受けてリスク回避の流れへ。さらに、イスラエルによるガザ地区への地上侵攻開始によって地政学的リスクが上昇。このところ低水準での推移が続いていたVIX指数も14.54へと32.18%もの急騰。
NYダウの0.94%下落など欧米株が1%前後の下落となり、安全資産買いが強まったことで金相場は1.32%の大幅上昇。調整局面での突発的事象による急上昇に。事態が早めに収束方向へと向かうなら1,280ドル程度までの下押しの流れ再開も。しかし、地政学的リスクへの懸念が早期払拭できないようなら、このまま流れが変わる可能性。

NYプラチナ・日足チャート 2014/6/19 - 7/17プラチナ相場も1.21%の大幅上昇で4日ぶりに1,500ドル台を回復。短期調整局面入りしたばかりのタイミングでの急騰で流れがねじ曲げられた形。もともと1,470ドル前後までの下落でとどまる見込みもあった今回の局面で、1,480ドル付近まで2度下げたことで下押しエネルギーを消化してしまった可能性も。

ドル円・日足チャート 2014/6/20 - 7/17ドル円は0.5%安。前日比50銭は最近では大幅下落。米10年債利回りも今年最低水準となる2.44%台まで急落し、リスク回避の円買いも進行。終値で節目となる101円30銭を割れ、今朝時点では一時101円08銭辺りまで下落した後101円20銭台へと持ち直し。膠着状態が続いていたドル円相場も、今回の地政学的リスクをきっかけに大きく動き出す可能性も。目先は円高方向への警戒感が高まり、100円台半ば辺りが当面の目標水準。上方向へのレジスタンスは101円70銭。
※参考:金プラチナ相場とドル円 NY市場7/17終値とチャート

18日の国内金価格は1.06%の大幅高で続伸。しかし、直近のサポートラインだった4,600円付近に21日移動平均線とこれをデッドクロスした9日移動平均線が集中し、これが抵抗線となった形で、4,500円前後を下値メドとする調整局面からは抜け切れず。
週間ベースでは-57円(-1.22%)となり、3週間ぶりの反落。

プラチナは5日ぶりの反発となる0.73%高。5,190円台の節目を下抜けたばかりの状態から、もう一段の下落の可能性が高いと思われたタイミングでの地政学リスクによる急反発で5,200円超え。5,100円台前半に向けてのもう一段の下落の可能性は、やや後退。ただし、円高リスクへの警戒感が高まる状況。
週間ベースでは-28円(-0.53%)で3週間ぶりの反落。
※参考:金プラチナ国内価格7/18とチャート

2014年07月18日(金)時点の相場
国内金:4,597 円 7/18(金) ▲48(1.06%)
国内プラチナ:5,218 円 7/18(金) ▲38(0.73%)
NY金:1,316.9 ドル 7/17(木) ▲17.1(1.32%)
NYプラチナ:1,503.7 ドル 7/17(木) ▲18.0(1.21%)
ドル円:101.17 円 7/17(木) ▼0.51(0.50%)
→7/17(木)のその他主要マーケット指標

←地政学的リスクへの警戒感継続も市場は脱リスク回避を先行 07/19(土)
→金利の先高感が反映される欧州通貨、されない円と金 07/17(木)
→イエレン語録「米経済の回復、まだ」 07/16(水)
→BRICS開発銀行始動へ 07/15(火)

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