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ギリシャの政局不安と日本の政局期待と不安
更新日:2014年12月12日(金)
今週の株価急落、ドル高の巻き戻しの要因の一つとも言われるギリシャの政局不安。2012年の欧州債務危機終盤、ギリシャの総選挙、再選挙で注目された急進左派連合(SYRIZA)が再びクローズアップされる事態となっています。来年2月に予定されていた議会での大統領選を今月に前倒しすることになり、17日から29日までの最大3回で規定票数を獲得できれば大統領選出決定。しかし、連立与党で規定票数獲得が困難ではないかとも見られ、規定票数未達なら議会は解散・総選挙へ。そこで有力とみられるのが最大野党の急進左派連合(SYRIZA)。今回はユーロ残留を公約としているようですが、反緊縮派であることには変わりなく、現サマラス政権の歳出削減計画などの軌道修正が見込まれます。
ユーロ危機の火種となったギリシャの不安要素が再び台頭し、経済再生へと向かうユーロ圏とマーケットのリスク要因となっています。

一方、日本ではいよいよ総選挙が目前。海外勢からの安倍政権への評価と期待は国内よりは高そうで、続投決定ならリスクオンとも見られるものの、既に与党大勝は織り込み済の感も。よほどの波乱でもない限り、マーケットへの影響も限定的ではないかと思われます。むしろ材料出尽くしにより、事実で売る流れも想定されるところ。

逆にリスク要因となりそうなのが大手格付け会社フィッチ・レーティングスによる日本国債のウォッチ・ネガティブ指定。もともとフィッチによる日本の格付けは2012年5月以降「A+」で見通しは「ネガティブ」。今回は、日本政府の2015年度予算で消費税率引き上げ延期の影響を相殺できない見通しであることにより、1段階の格下げを前提とした見直しに入ることを宣言した形。年明けに「A」へと格下げされた場合、先日の格下げで「A1」としたムーディーズよりも1ランク下となり、静観中のS&Pの「AA-」からは2ランク下に。S&Pの動きも気になるところです。

年明けにかけて、ギリシャの総選挙、日本の格下げ懸念が新たなリスク要因として、株高円安基調への阻害要因となり、巡り巡ってリスク回避による金の買い材料となる可能性もありそうです。

NY金・日足チャート 2014/11/11 - 12/1111日のNY金相場は0.31%の小幅続落。上昇トレンド中の小幅調整局面2日め。米11月小売売上高や新規失業保険申請件数などの好結果を受けて1,210ドル台半ばまで下押し後には1,230ドル台へと反発する底堅さも見せる展開。原油相場が60ドル割れへと安値更新し、ドル買い戻しの流れに対しても下げ幅は限定的。1,260ドル近辺までの上値余地継続。

NYプラチナ・日足チャート 2014/11/11 - 12/11プラチナ相場も0.03%の小幅続落。チャート上重要な分岐点1,250ドル近辺での小動きが継続。上方向へは第1目標水準1,260ドルにわずかに届かない状態が続き、下方向は1,210ドル台でゆるやかに切り上がる鍋底状態を形成し、上方向への流れをサポートを示唆する状況。上方向へと動き出せば1,300ドル近辺を目指す可能性。

ドル円・日足チャート 2014/11/12 - 12/11ドル円は4日ぶりの反発で0.7%高。117円台後半のサポートラインをいったん凌いだ形で持ち直し。しかし119円台では上値も重く、短期的な流れとしては短期下落トレンドが始まった可能性も否定できない状況。上下に振れやすい状態で、米指標の好結果が続き、総選挙でのポジティブ・サプライズでもあれば再び上値トライへの可能性も高まるものの、現時点では円高リスクのほうが大きい状態か。サポートライン割れなら115円台半ばが下値目安に。
※参考:金プラチナ相場とドル円 NY市場12/11終値とチャート

12日の国内金価格は0.79%の反発。調整もほどほどに高値圏での揉み合い形成への兆しも。短期上昇トレンド終盤に総選挙を控え、これをきっかけに上下に大きく動き出す可能性も。4,960円台割れなら調整継続で4,900円近辺が目先の下値メド。5,040円台へと今年高値更新ならトレンド延長で5,100円近辺を目指す可能性も。
週間ベースでは+56円(+1.13%)の続伸。

プラチナ価格も0.86%の反発で5,100円の抵抗線再トライへの望みを残した状況。10月以降の短期レンジでは金価格との完全連動状態にあり、同じような状況に。上抜け成功なら5,100円台半ばが上値目安。ただし5,010円の下値サポート割れなら4,900円台半ばが下値メドに。
週間ベースでは-16円(-0.32%)、6週間ぶりの小幅反落。
※参考:金プラチナ国内価格12/12とチャート

2014年12月12日(金)時点の相場
国内金:5,007 円 12/12(金) ▲39(0.79%)
国内プラチナ:5,054 円 12/12(金) ▲43(0.86%)
NY金:1,225.6 ドル 12/11(木) ▼3.8(0.31%)
NYプラチナ:1,242.2 ドル 12/11(木) ▼0.4(0.03%)
ドル円:118.64 円 12/11(木) ▲0.83(0.70%)
→12/11(木)のその他主要マーケット指標

←原油安継続で高まるロシアのデフォルトリスクと市場の警戒感 12/13(土)
→相当な期間を経て「相当な期間(considerable time)」削除へ? 12/11(木)
→労働市場のたるみは継続、イエレン・ダッシュボード2014年12月版 12/10(水)
→タカ派傾向の政府労働指標をけん制するFRBのLMCI:2014年11月分 12/09(火)

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