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★金プラチナ短期相場観★

4回連続の安値更新で120ドル下げた真夏の金相場、5回めの攻防へ
更新日:2015年07月31日(金)
この夏、NY金相場は6月18日終値の1202ドルから7月24日終値1085.5ドルまで、1カ月余りの間で120ドル弱の急落局面を形成しました。
この間、下落と反発を繰り返し、反発局面でつけた高値を更新することは一度もなく、4回連続の安値更新となっています。
1)6月23日終値で1176.6となり、6月17日の1176.8ドルを下抜けて6月25日1171.8ドルまで下落。
2)1179ドルまで反発した後、7月1日には1169.3ドルへと再下落し、6月25日1171.8ドルの安値更新で7月2日の1163.5ドルまで下落。
3)1173.2ドルまで反発した後、7月7日には1152.6ドルまで大幅下落となり、7月2日1163.5ドルの安値更新。
4)1163.5ドルへと反発した後、7月15日には1147.4ドルまで下落し、7月7日1152.6ドルの安値を更新。そして7月24日に今年の終値ベースでの安値1085.5ドルへ。

その後は、7月27日の1096.4ドルまで反発し、7月30日終値で1088ドルへ。そして現在NY時間外、日本時間31日午前中時点では1080ドル台半ばでの推移となっています。このまま日本時間8月1日早朝を迎えると、7月24日の今年安値1085.5ドルを下抜けしてしまう可能性が高まります。
サマーバケーションで閑散となる8月を迎えるタイミングは、月初の重要指標発表ウィークでもあり、米国の利上げに向けた好材料があればドル高進行となる可能性も高まります。

もちろん、そうはならないケースも十分に想定され、ドル安傾向が強まって金相場が反発方向へと切り返すような展開となれば、7月27日の1096.4ドルを上抜ける可能性も残されます。
この夏連続5回めとなる安値更新か、それともこの夏5回めにして初の高値更新で流れが変わるのか、分岐点を迎える金相場にとっても、熱い夏がまだしばらく続きそうです。

NY金・日足チャート 2015/6/30 - 7/3030日のNY金相場は0.38%安となって3日続落。この日も上値は1100ドルのレジスタンスライン手前まで。欧州時間にかけてのドル高進行時には1090ドル台前半から1080ドル台前半までストンと急落する場面も。1080ドルから1100ドルのレンジで戻り売り優勢の流れで迎える週末週明けは、月末月初も重なり、夏枯れ相場本番となる時期でもあり、時間外での売り加速に警戒する状況に。1080ドルを割り込んだ場合には再び下落基調が加速する可能性が高まり、1000ドル台前半も視野に。逆に1100ドルのレジスタンス超えなら1120ドル近辺までの反発余地も。

NYプラチナ・日足チャート 2015/6/30 - 7/30プラチナ相場は0.51%上昇し3日ぶりに反発。流れ的には反発基調がスタートし始めた可能性。しかしながら、いかんせん990ドルのレジスタンスラインが超えられない。急落後の三角保ち合いで上値は990ドルでほぼ水平、下値は切り上げる形となり、ここからのブレイクでは下方向となる確率が高く、6月末から7月初旬にも同じようなパターン、7月半ばの1000ドル割れ局面でも似たような流れ。もし、今回も同様の流れとなった場合には930ドル近辺が下値警戒水準に。

ドル円・日足チャート 2015/7/1 - 7/30ドル円は3日続伸で124円台へ。米4-6月期GDP速報値は予想を下回る2.3%にとどまったものの、1-3月期が-0.2%から+0.6%に上方修正され、新規失業保険申請件数も予想より好結果となったことを受けて124円50銭台まで上昇。しかし、その後は124円20銭付近まで下落する乱高下。その後も軟調気味となって結局124円台前半の抵抗線上抜けに失敗した形。123円台前半から124円台前半のレンジで次のチャンスをうかがう展開へ。
※参考:金プラチナ相場とドル円 NY市場7/30終値とチャート

31日の国内金価格は0.81%の反落。円安の勢いが続かず、底値圏からの反発の流れは早々に腰折れ。再び今年安値更新に迫る状況となり、改めて4640円から4700までレンジ幅を拡大する形で揉み合い状態へ。しっかり上抜けできれば目標水準は4780円前後、安値更新なら4600円割れ、4570円台がメドに。
週間ベースでは-3円(0.06%)と小幅安で続落。月間では-320円(6.43%)と大幅続落。

プラチナは0.07%の小幅反落。円安基調減速に伴い、反発の流れも減速。それでも流れは変わらず上方向へと向かい始めている状況で、当面の上値目標は4310円程度。NY市場の不安定な状況に足を引っ張られる可能性にも警戒。4180円のサポートラインを割れるようなことがあれば4100円割れへ。
週間では+52円(1.24%)の反発。月間では-339円(7.41%)の大幅続落。
※参考:金プラチナ国内価格7/31とチャート

2015年07月31日(金)時点の相場
国内金:4,653 円 7/31(金) ▼38(0.81%)
国内プラチナ:4,235 円 7/31(金) ▼3(0.07%)
NY金:1,088.4 ドル 7/30(木) ▼4.2(0.38%)
NYプラチナ:989.9 ドル 7/30(木) ▲5.0(0.51%)
ドル円:124.14 円 7/30(木) ▲0.22(0.18%)
→7/30(木)のその他主要マーケット指標

←NY金相場安値更新のピンチを救った雇用コスト指数(ECI)急落 08/01(土)
→ヒントなしのFOMC後、年内利上げ前提に適度な円安株高再開へ 07/30(木)
→新興国通貨安の進行度合い比較 07/29(水)
→中国株リスク再燃、高ボラティリティ×為替変動リスクに警戒感 07/28(火)

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