長期サポート水準で反発し始めた金、下抜けてしまったプラチナ
更新日:2015年09月28日(月)
国内金価格は、過去3年間の値幅3978円から5298円までの中間点4638円付近がサポート水準となり、反発し始めた状態です。
この3年間、NY金は下落基調、為替は円安基調が続き、いずれもそろそろ転換点を迎えるのではないか?との見方も出始めています。
そんななかで、国内金価格にとっての4600円台の水準は、2013年後半から2014年後半までは長期抵抗水準となり、今年にかけては逆にサポート水準となりつつあります。9月7日からの週と14日からの週にかけて、一時的にこの水準を割り込みましたが、足下では急反発しています。
不安定な状態が続く金融市場にあって、小動きでの保ち合い状態が続くドル円とNY金の保ち合いブレイクの時期も近づいているものと思われ、国内金価格は上下に大きく振られる展開も予想されるところです。
昨年から今年にかけて水準が切り替わった状態の国内金価格は、4600円台のサポート水準を維持し続け、この水準が長期サポート水準としての存在感を高めることになれば、そう遠くない時期に再び5000円台回復も見えてくることも十分に考えられます。
28日の国内金価格は5営業日ぶりの反落となり、0.11%の小幅安。短期上値目標水準4720円を大きく超えたことで上昇一服。その4720円近辺がサポートラインとなるようなら短期上昇トレンド継続へ。8月中旬までの上昇トレンドでも上値を押さえられた90日移動平均線の下落基調は続き、現在4850円を割り込む水準。この近辺が上方向への重要な攻防水準に。
国内プラチナ価格は今年、下落基調がとまらない状況となり、過去3年間での最安値水準となっています。長期サポート水準候補と見ていた4100円近辺の水準で耐え切れず、下抜けてしまった状態です。
足下では、VWショックの影響も大きく、一段安となった水準からの反発もままならない状況。水準的にはNYプラチナ相場も十分に売り込まれ、やや下げ過ぎの感もあるところですが、とりあえず目先はVWの動向がリスク要因としてまだ残る状態。
長期サポート水準回復に向けては、ドイツ株の安定、
ドイツの景況感回復などが見られるようになれば、底打ちの目安となりそうです。
プラチナ価格は4営業日ぶりの反発も0.23%と小幅高。3年1カ月ぶりの安値水準での短期下値目標3940円到達による反発も限定的となり、下げ止まりの判断も難しい状況。90日までの全ての移動平均線が下落基調で、9月には一番下の9日移動平均線が抵抗線。まずは現在4007円にあるこのラインを上抜けることが、下げ止まりへの必要条件。さらに、4060円台まで反発できれば流れが変わる可能性も高まり、4100円台回復も。
※参考:
金プラチナ国内価格9/28とチャート
2015年09月28日(月)時点の相場
国内金:4,750 円 9/28(月)
▼5(
0.11%)
国内プラチナ:3,937 円 9/28(月)
▲9(
0.23%)
NY金:1,145.6 ドル 9/25(金)
▼8.2(
0.71%)
NYプラチナ:951.1 ドル 9/25(金)
▼4.7(
0.49%)
ドル円:120.48 円 9/25(金)
▲0.41(
0.34%)
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