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★金プラチナ短期相場観★

止まらないリスク回避の流れ、過剰反応示す金相場の上値の重さ
更新日:2016年01月20日(水)
19日の中国GDPと経済指標下振れによるリスク回避の流れは限定的となり、株安円高の流れもほどほどに巻戻しの流れへと転じることになりました。中国リスクの織り込み進行とともに当局の対応への期待感もリスク緩和材料となった様子です。
しかし、欧州時間には30ドルまで回復していた原油相場が急反落。イラン制裁解除をきっかけとする需給緩和懸念や、国際エネルギー機関(IEA)の月報で供給過剰が2016年末まで続くと予想され、原油価格のさらなる下落の可能性が指摘されたことなどによってNY原油相場は28ドル台まで下落。連日の安値更新で12年4カ月ぶりの安値水準に。

原油相場にとっては、中国経済減速の影響も大きく、下落要因の一つにもなっているようですが、原油輸入国の中国にとって原油安は好材料。中国では原油需要が若干低下したとしても備蓄しているので原油の輸入量自体は以前と変わってはいない、との話も聞かれます。ただし、備蓄量にはいずれ限界が来るため、将来的な輸入量減少は免れない、との見通しも。

原油リスクと中国リスクという2大懸念材料が複雑に絡み合い、世界の金融市場の大きな不安要素となってリスク回避地合いが続きます。
原油相場の年初来騰落率は既に-23%を超え、世界同時株安とリスク回避の円高基調を牽引しています。

そんななか、比較的買われやすい金は年初来で2.73%の上昇。上げ幅は30ドル弱にとどまり、意外と上値の重い展開が続きます。というよりは、株価が下げ過ぎ、円高基調が進み過ぎ、という状態かもしれません。
金相場の上値の重さが、リスク回避への過剰反応を示唆している可能性もありそうです。

NY金・日足チャート 2015/12/16 - 1/193連休明け、19日のNY金相場は0.15%の小反落。中国経済指標悪化にいったんは上昇もリスク回避巻戻しの流れに押されて1080ドル台前半へと軟調推移。NY時間にかけては原油相場の下落に連れたリスク回避再燃の流れに1090ドルへと反発し、結果的に方向感が定まらず十字線を形成。12月半ばからはゆるやかに下値を切り上げ、1月8日高値からは上値も切り下がる三角保ち合い状態に。1070ドルから1110ドルまでが当面の主要レンジとなり、今しばらくは揉み合いの展開継続か。

NYプラチナ・日足チャート 2015/12/16 - 1/19NYプラチナ相場は0.34%の小幅高で3営業日ぶりの反発。金に連れて反発する局面もあれば、リスク回避の株安に連動するような場面もある不安定な値動きが続くなか、総じて上値の重い状態が継続。短期下落トレンド形成中で800ドル付近までの下落も予想されるなか、一時810ドル台後半まで下げて安値更新。850ドルの節目を超えると流れが変わり始める可能性も、もう一段下値を試す可能性のほうがやや優勢か。

ドル円・日足チャート 2015/12/18 - 1/19ドル円は0.29%のドル高円安で続伸。中国指標悪化後の円高を117円20銭台までで切り返すと、欧州時間にかけて118円10銭台まで反発。しかし、上値抵抗水準を超えられなかったことで原油安への警戒感からの株安の流れに連れて反落。ダブルボトム形成への流れもネックラインに阻まれた形で流れは変わらず、115円付近までの下落余地を抱える状況もまだ継続。
※参考:金プラチナ相場とドル円 NY市場1/19終値とチャート

20日の国内金価格はわずかに2円下げて3日ぶりの小反落。流れとしては上向きつつある状態も円安サポートもままならず、上値が重くチャート形状からもゆるやかな下落トレンドを脱し切れない状態。4300円程度までの下落リスクを抱える状態から脱する為には、ゆるやかに、しかしコンスタントに切り下がる9-21移動平均のある4420-40円辺りを上抜ける必要。

国内プラチナ価格は0.51%高となって4日ぶりの反発。3420円台の上値抵抗水準を超えることができればいったんは反発基調加速で流れが変わる可能性も。しかし、下方圧力が強い状態は変わらず、再びリスク回避の流れが加速し、3334円の安値更新なら目先3260円近辺までは下落しやすい状況へ。最大3110円台付近までの下落余地も継続。
※参考:金プラチナ国内価格1/20とチャート

2016年01月20日(水)時点の相場
国内金:4,403 円 1/20(水) ▼2(0.05%)
国内プラチナ:3,351 円 1/20(水) ▲17(0.51%)
NY金:1,089.1 ドル 1/19(火) ▼1.6(0.15%)
NYプラチナ:830.3 ドル 1/19(火) ▲2.8(0.34%)
ドル円:117.62 円 1/19(火) ▲0.34(0.29%)
→1/19(火)のその他主要マーケット指標

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