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回復傾向の米・中・日とブラジル、欧州圏は減速、7月製造業PMI
更新日:2016年08月02日(火)
Markit製造業PMI 日米欧中・トルコ 2016年7月7月の製造業PMIは、欧州圏を除いて全体的に拡大傾向、もしくは減速度合いの緩和、PMIの数値では反発傾向を示す結果となりました。
中国の財新発表分が1年5カ月ぶりに好不況の節目50を上回る50.6へと急反発した他、米国は速報値どおりの52.9で9カ月ぶり高水準へと拡大基調継続、日本は速報値の49.0から49.3へと上方修正され、5カ月連続の50未満ながらもその中では最高水準へと回復基調。政局混乱で不安視される低迷中のトルコも6月の47.4から47.6へとわずかに上昇し、減速傾向がさらに加速する状態は避けられています。
結果的に、一時的に失速したユーロ圏を含めても米・欧・中・日と主要国が牽引する形で景況感は拡大傾向(日本は減速度合いの緩和傾向)を示し始めています。

その他、世界各国の製造業PMIとユーロ加盟の主要国も含めて現状をランク分けすると、
上位グループ:ドイツ(53.8↓)、オランダ(53.2↑)、米国(52.9↑)、ユーロ圏(52.0↓)
中位グループ:インド(51.8↑)、イタリア(51.2↓)、スペイン(51.0↓)、中国(50.6↑)、ポーランド(50.3↓)など
下位グループ:ロシア(49.5↓)、日本(49.3↑)、ギリシャ(48.7↓)、フランス(48.6↑)、英国(48.2↓)など
低迷グループ:トルコ(47.6↑)、ブラジル(46.0↑)

英国のEU離脱の影響が一時的に拡大した7月は、その影響が英国以外ではユーロ圏全般、ポーランド、ロシアまで及んだ形となりました。
しかし、それ以外の全ての主要国では、レベルの違いこそあれ、反発、上昇傾向を示す状態となり、年前半の世界的なリスク警戒感は着実に緩和され、景況感は拡大方向へと向いつつある状況となってきました。

今後、英EU離脱の影響が収束方向へと向い、中位グループに位置するインドや中国の改善傾向がさらに進むようであれば、米欧への好影響も想定され、下位グループに低迷する日本の中位グループ復帰への道も開けてきそうです。

NY金・日足チャート 2016/6/30 - 8/11日のNY金相場は0.79%上昇し5日続伸。北米の掘削リグ数再増加の流れを背景に軟調推移が続く原油相場が6月高値から20%超下落し、この日もNY市場で一時4月以来となる40ドル割れを試す展開。再び原油安への警戒感も高まる状況から米株も軟調推移となり、金は上げ幅を拡大。今年高値圏1370ドル付近を目指した流れは目標水準付近に足を踏み入れた状態となり、ここから先は今年高値も意識されて上値も押さえられやすく、米経済指標結果に素直に反応する展開も。

NYプラチナ・日足チャート 2016/6/30 - 8/1NYプラチナ相場も5日続伸で1.1%高。昨年5月18日(1178.5)以来、1年と2カ月半ぶりの高値水準となり、上値目標1160ドル付近に終値ベースでもしっかりと到達。流れとしては堅調推移の状態で、米雇用統計などの下振れがあれば金の上昇をきっかけにさらなる上値トライが進行する可能性と、逆のパターンで調整の急反落への警戒感も。7月の揉み合い水準1100ドル前後までが調整範囲の目安に。

ドル円・日足チャート 2016/7/1 - 8/1ドル円は0.29%の小幅ドル高円安で3日ぶりの反発。土曜日早朝に一時的に102円割れを試した後は102円台を維持する底堅さも、反発も102円60銭台までと限定的。米7月のISM製造業景況指数の下振れも景況感は拡大傾向を維持し、それほど反応できない結果。102円台前半での小康状態となって今後の米経済指標を見極める展開へ。流れは円高優勢の状況で、マイナス材料があれば次の下値目安101円付近までの円高進行は見込まれそう。現状水準を維持したまま、週末の雇用統計が好結果となった場合には、円安方向へと流れが巻き戻され始める可能性も。
※参考:金プラチナ相場とドル円 NY市場8/1終値とチャート

2日の国内金価格は0.21%の小幅高となって3日ぶりの反発。円高の勢いが小康状態となったことで下げ止まり、4750円から4820円までの保ち合いレンジへと逆戻りの動き。しかし短期的な流れとしてはまだ上値が重い状態。4700円前後までをメドに下値トライへと向かう可能性もまだ継続。今週発表される米インフレ指標や雇用指標が「適度な」好結果となってドル高円安方向への巻戻しが進行するようなら保ち合いレンジへの回帰と、徐々に上値の重さも緩和されるような展開も。当面の上値抵抗水準4820円を突破できれば4900円トライへと向かうような流れにも。

プラチナ価格も3日ぶりの反発で1%高。短期上昇トレンド末期、という状態で失速気味ながらも今年高値圏を維持する粘り強さは昨年までは見られなかった展開。目先は高値更新なら4120円程度までの上値トライ継続の可能性を残し、4000円割れの場合には3950円前後までの調整は見込まれる状況。
※参考:金プラチナ国内価格8/2とチャート

2016年08月02日(火)時点の相場
国内金:4,759 円 8/2(火) ▲10(0.21%)
国内プラチナ:4,045 円 8/2(火) ▲40(1.00%)
NY金:1,359.6 ドル 8/1(月) ▲10.6(0.79%)
NYプラチナ:1,163.3 ドル 8/1(月) ▲12.7(1.10%)
ドル円:102.38 円 8/1(月) ▲0.29(0.29%)
→8/1(月)のその他主要マーケット指標

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