国内プラチナ価格は年初来安値、金価格は今年高値トライへ
更新日:2017年04月10日(月)
2015年1月16日に金価格がプラチナ価格を32円上回ってから、2年と3カ月が経過しようとしています。この間、国内金価格がプラチナ価格を上回る状態が続き、価格差は1度も32円を下回ることなく、5日後には3桁に達し、その後も拡大傾向が続き、1年後には史上初の4桁に到達しました。希少価値の高いプラチナは金よりも高価、という常識は既に過去の話となってしまったのかもしれません。
2015年末以降、価格差は概ね800円前後から1100円程度までのレンジで上下動を繰り返す状態となっています。
4月10日時点での国内金価格とプラチナ価格との価格差は1144円となり、昨年10月25日(1146)以来、5カ月半ぶりの水準へと拡大してきました。
3月末に1100円を超えた価格差は、高値警戒水準に到達していることになります。
これまで、価格差が1100円の高値警戒ラインを超えたのは、大きな流れでは3回。今回で4度目。
過去3回はいずれも1200円前後まで急拡大し、ピークをつけて縮小方向へと向かう展開となっています。
その間の金価格は、高値ピークに向けて、あるいは安値圏からの反発でいずれも急上昇局面となっていました。プラチナは若干タイミングが後ろにズレながらも、価格差がピークをつける頃に急上昇しています。
4度目の今回も、価格差が1200円近辺まで拡大すると仮定した場合、金価格は今年高値圏まで上昇し、プラチナも急反発局面を迎えることになりそうですが、果たして?
10日の国内金価格は3営業日ぶりの反発で0.54%高。地政学リスクの高まりを受けて3月6日(4830)以来、1カ月ぶりの高値水準、というよりは、一時的に買われたNY金は値を戻し、買われた円は売り戻されてドル円が上昇したことによる上昇。ともあれ、再び保ち合い上抜けの兆しとなり、ジリ高推移の流れ再開の可能性。目先のサポート要因としてはドル高円安傾向継続よりも、あらためて地政学リスク再燃となった場合の金買いか。当面の上値目標としては今年高値4880円台トライへ。ただし、4760円割れへと反落の場合には年初来安値4670円台を目指す流れとなる可能性への警戒感も継続。
プラチナ価格は連日の1円安となり、年初来安値をわずかに更新。小幅保ち合い下限で踏みとどまる状態が続き、一段安へと向う流れ再開リスクを抱えながらの底堅さ。3660円を割り込めば下値トライ再開で目先の下値目安は3610円台、金の上値トライの流れが巻き戻されて流れが反転するようなことがあれば、プラチナは3600円割れへと下げ幅拡大のリスクも。金の堅調推移継続なら、それに追随する形で反発傾向へ、3680円台の節目上抜けで3740円台辺りまで上値余地拡大へ。
※参考:
金プラチナ国内価格4/10とチャート
2017年04月10日(月)時点の相場
国内金:4,804 円 4/10(月)
▲26(
0.54%)
国内プラチナ:3,660 円 4/10(月)
▼1(
0.03%)
NY金:1,257.3 ドル 4/7(金)
▲4.0(
0.32%)
NYプラチナ:962.6 ドル 4/7(金)
▲3.7(
0.39%)
ドル円:111.09 円 4/7(金)
▲0.29(
0.26%)
4/7(金)のその他主要マーケット指標
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