金プラチナ相場情報
Let's GOLD

★金プラチナ短期相場観★

米3月労働市場情勢指数は0.4と低調、後退局面入りへの警戒感も
更新日:2017年04月11日(火)
労働市場情勢指数(LMCI)長期推移 2017年3月FRBが発表した3月の労働市場情勢指数(LMCI)は+0.4となり、2月の+1.5からは大きく低下しました。2016年前半の5カ月連続マイナス圏から脱した後、10カ月連続でプラス圏を維持しており、米労働市場の改善傾向は続いていることになりますが、その勢いにはやや翳りも見られます。
単月で見た場合の3月の低調な数値は、雇用統計での非農業部門雇用者数の大幅下振れが影響しているものと思われますが、これも大雪などの季節的要因や一部では速報データの信頼性の問題なども指摘されており、後日上方修正も予想されるところです。

しかし、長期推移で見ると、好調期のピーク水準は着実に低下基調にあります。
失業率がおよそ10年ぶり低水準となる4.5%まで低下し、U6失業率も9年ぶり、長期失業者の割合も8年ぶりの水準まで改善し、失業保険申請件数に至っては43年ぶりの低水準まで記録し、ほぼ完全雇用の領域に入り、改善のピークに近づきつつあるか、もしくは既に達したか、という指標も目立ち始めています。この状態では、労働市場全体の改善余地も限定的となってきている可能性もあり、これがLMCIのピーク水準低下に影響しているのではないか、とも思われます。

改善余地がさらに縮小し、ピークを過ぎた指標が出始めると、順番に悪化傾向へと反転することになります。
そして、労働市場情勢指数の長期サイクル的には、8-10年程度で大幅マイナス局面入りしています。

当面、この労働市場情勢指数の好調期のピーク水準が切り上がることはなく、むしろ失速傾向がより鮮明となり、そう遠くない時期に大幅後退局面入りへの警戒感も高まることになるかもしれません。

NY金・日足チャート 2017/3/7 - 4/1010日のNY金相場は0.27%安となって3日ぶりの反落。シリア情勢を巡るリスク警戒感一服からの調整の動きも、下値は限定的。北朝鮮情勢なども含めた地政学リスク、2週間後に迫るフランス大統領選などの欧州政局リスク、トランプ政権の経済政策停滞懸念などへの警戒ムードが金の下値を支える状態はまだ続きそう。ただし、短期的な流れとしては上値トライに失敗した形となり、失速感も漂い始める様子。1240-60ドルのレンジを維持しながらも若干の下振れ程度の調整局面はありか。

NYプラチナ・日足チャート 2017/3/7 - 4/10NYプラチナ相場は2.35%の大幅反落。サポート水準となっていた950ドルから940ドル台半ばまでの水準を一気に下抜け、一時ほぼ1カ月ぶりとなる940ドル割れへと下落。今朝の時間外では940ドル台後半へと反発の動きも見られるものの、金に先行する形で失速状態からの反落局面入りの可能性が高まる状況に。3月末と4月7日に吹け上がった高値980ドル台でダブルトップを形成しつつあり、ネックライン940ドルラインを再度割り込めば最大40ドル程度の下落も見込まれ、下値目安は900ドル近辺まで。

ドル円・日足チャート 2017/3/7 - 4/10ドル円は0.14%のドル安円高となって3日ぶりの小反落。先週末からの反発の流れは東京市場午前の111円半ばまでで失速、地政学リスクなどへの警戒感も続く状況では円の買い戻し圧力も衰えない様子。イエレンFRB議長は相変わらず「ゆるやかな利上げペース」を支持し、バランスシート縮小などを含めタカ派的な発言も聞かれず、ドル買いの動きは弱く、円高優勢地合い継続。再度110円台前半まではいつでも試しそうな状況も、短期的には110円割れを何度も試して失敗してきた経緯から攻め疲れの様相もあり、徐々に流れは反転方向へ。
※参考:金プラチナ相場とドル円 NY市場4/10終値とチャート

11日の国内金価格は0.33%の反落。先週末の行き過ぎたドル円買い戻しからの巻き戻しの流れに上値を押さえられた形。日替わりで上下動を繰り返しながらもゆるやかに水準を切り上げる流れは継続しており、今年高値4880円台トライへと向う流れも継続中。一服感も漂い始めるNY金の動向からは加速の気配は見られないものの、短期的には大崩れも予想し難い状況。一定レンジで上下動を繰り返すドル円の動きにも連れながら、保ち合い傾向の展開はもうしばらく継続か。

プラチナ価格は4日続落で1.42%の大幅安となり、12月2日(3604)以来4カ月ぶりの安値水準に。綱渡り状態で持ち堪えていた3660円のサポートライン決壊による急落で、下値目安3610円台を早速クリア。いったん下げ止まって落ち着く展開も予想されるところだが、NYプラチナ一段安への警戒感も高まりつつあり、そうなった場合の次の目安は、3月高値からのN計算値で3575円辺り。
※参考:金プラチナ国内価格4/11とチャート

2017年04月11日(火)時点の相場
国内金:4,788 円 4/11(火) ▼16(0.33%)
国内プラチナ:3,608 円 4/11(火) ▼52(1.42%)
NY金:1,253.9 ドル 4/10(月) ▼3.4(0.27%)
NYプラチナ:940.0 ドル 4/10(月) ▼22.6(2.35%)
ドル円:110.93 円 4/10(月) ▼0.15(0.14%)
→4/10(月)のその他主要マーケット指標

←米10年債利回り2.3%、NY金1260ドル突破で警戒されるレッドライン 04/12(水)
→国内プラチナ価格は年初来安値、金価格は今年高値トライへ 04/10(月)
→レッドライン超えでも雇用下振れでも金と金利のデッドライン維持 04/08(土)
→米10年債利回り2.3%と金1260ドルはトランプ相場終焉デッドライン 04/07(金)

→ 最近よく読まれた記事
→ 明日の国内金プラチナ相場価格リアルタイム予想
→ PIVOT指数から見るNY金相場サポート&レジスタンスライン
→ PIVOT指数から見るNYプラチナ相場サポート&レジスタンスライン

トップページへ
金プラチナ短期相場観
金プラチナ価格予想
PIVOT指数
主要マーケット指標
地金相場週間推移
相場情報メール
年間高値安値
国債格付一覧
チャートギャラリー
相関性RANK
トレンドワード
純金積立
マーケットトピックス


★PCサイトはこちら★
★iPhone/スマホ★