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労働市場情勢指数は第1四半期に一時的な減速ではなく、加速?
更新日:2017年05月09日(火)
労働市場情勢指数(LMCI)2017年4月FRBが発表した4月の労働市場情勢指数(LMCI)は+3.5。+0.4から+3.6へと大幅上方修正され、2015年5月(4.9)以来1年10カ月ぶりの高水準となった3月からは0.1ポイントの低下。なお、2月分も1.5から3.2、1月分も1.4から2.3など、昨年6月から3月までの10カ月合計で7.3ポイントの大幅上方修正。
この結果、6カ月移動平均では3月の+2.15から4月に+2.52へと上昇し、2015年10月以来1年半ぶりの高水準となっています。

前月時点では好調期のピーク水準が着実に低下し、失速状態を示していましたが、4月の大幅修正後のデータでは2014年以降のピーク水準の低下トレンドを上方ブレイクし、加速トレンド入りしたようにも見えます。まるで最近の利上げフェーズを正当化するようなチャートとなってきました。

2016年第3四半期の平均は+0.9、第4四半期は+1.3、2017年第1四半期の平均は+3.0となっています。米GDPは第1四半期に一時的な減速となり、雇用統計でも雇用者数の伸びは3月に一時的に大幅失速となっていましたが、米国の労働市場全体としては、今年第1四半期には加速していたことになります。

好調期を迎えた労働市場に同調するように、6月利上げの市場織り込み度は83.1%まで上昇し、12月には今年3回目以上の利上げも60%以上織り込む状態となってきました。
FRB関係者からも年内あと2回の利上げを支持する発言も増え始め、昨日も最タカ派のクリーブランド連銀メスター総裁からは早期追加利上げを支持する発言も聞かれました。

その一方で、元タカ派で昨年から最ハト派に転じたセントルイス連銀ブラード総裁からは「景気への影響が緩和的でも引き締め的でもない自然利子率が低下している現状では、政策金利は1%弱の水準が適切」との発言も。

市場のリスク選考ムードが広がり、VIX指数が23年4カ月ぶりの低水準となる9.77と1桁台まで低下し、一部では極端な低水準への警戒感も高まり始めていることも気になるところです。

NY金・日足チャート 2017/4/3 - 5/88日のNY金相場は0.02%の小幅高となり、4日ぶりの反発。3月16日(1218.1)以来1カ月半ぶり安値となる1221ドルでスタートして1235ドルまで急反発した時間外では1230ドル前半での揉み合い推移。NY市場では米10年債利回りが上昇し始め、1カ月ぶりに2.38%台まで上昇するとドル高も進行したことで1230ドル割れ。しかし、仏大統領選後のリスク後退も事前に十分織り込んでいたことから欧米株などのリスク資産も伸び悩み、金の下値も限定的となって1220ドル後半を維持。引き続き90日移動平均線と揉み合いながら、今年の上昇幅の半値戻し1210ドルがサポート水準となって下げ止まれるか。

NYプラチナ・日足チャート 2017/4/3 - 5/8NYプラチナ相場は1.03%の大幅高となって3日続伸。911ドルから925ドルまで急反発した東京市場朝の時間帯にこの日の安値と高値をつけると、金に追随する展開でNY朝には再び910ドル前半へ。しかし、金との価格差ピークからの縮小局面がスタートしていることを裏付けるように920ドル近辺まで小反発。価格差縮小局面とともにプラチナは反発局面入りした可能性も。ただし、明確に反発局面と判断するには今回の下落局面の38.2%戻しとなる950ドル台まで戻せるかどうか。

ドル円・日足チャート 2017/4/4 - 5/8ドル円は0.41%のドル高円安で続伸。仏大統領選後には材料出尽くしの売り優勢で欧州市場にかけて112円前半まで下落、NY市場では米長期金利上昇に連れてドル買い円売りへと反転、3月16日(113.31)以来となるドル高円安水準に。12月高値から続く下落トレンドの上値抵抗線との攻防から上抜けつつあり、米10年債利回りの上昇基調が続けばドル高円安基調継続で61.8%戻しとなる114円半ばまでが当面の上値目標に。
※参考:金プラチナ相場とドル円 NY市場5/8終値とチャート

9日の国内金価格は0.33%高となって3日ぶりの反発。連休明けの急落で下値目安4770円前後にほぼ到達したことによる一服感。短期的な上昇トレンドは途切れた状態となり、反発継続で上値トライ再開、というシナリオはまだ難しい状況。新たにトレンドが発生する為には、しっかり下げ止まっていったん保ち合いへ、とエネルギー充電期間も必要か。なお、8日の価格を下回るようだと下値トライ再開で3月安値圏3730円台が次の下値目安に。

プラチナ価格も3日ぶりの反発、もわずか2円と限定的。NYプラチナの反発の兆しにも支えられての下げ渋りも下落トレンドへの影響もわずか、金との価格差も1200円割れへと急縮小後に再び1208円へと拡大し、縮小を渋る状態。過去最大となった連休前のピーク水準1229円更新へと向うようなら、当面の下値目安3530円前後に向けての流れ継続へ。
※参考:金プラチナ国内価格5/9とチャート

2017年05月09日(火)時点の相場
国内金:4,795 円 5/9(火) ▲16(0.33%)
国内プラチナ:3,587 円 5/9(火) ▲2(0.06%)
NY金:1,227.1 ドル 5/8(月) ▲0.2(0.02%)
NYプラチナ:919.6 ドル 5/8(月) ▲9.4(1.03%)
ドル円:113.25 円 5/8(月) ▲0.46(0.41%)
→5/8(月)のその他主要マーケット指標

←JOLTS求人労働異動調査は金融危機後のピーク水準で頭打ち 05/10(水)
→マクロン勝利でもリスクオンは「前進」せず、金は急落後に反発 05/08(月)
→「減速は一時的」を裏付ける4月雇用統計も賃金上昇率は減速維持 05/06(土)
→世界の金需要 2017年第1四半期 05/05(金)

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