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賃金上昇率<CPI=実質賃金減少、2カ月連続は5年8カ月ぶり
更新日:2018年07月13日(金)
消費者物価指数(CPI)と賃金上昇率 2018年6月米労働省が発表した6月の消費者物価指数(CPI:Consumer Price Index)は前年同月比+2.9%。市場予想どおりながら5カ月連続の上昇で2012年2月(2.9)以来、6年4カ月ぶりの高水準。食品とエネルギーを除くコアCPIも前年比+2.3%となり、これも市場予想どおりながらも2カ月続伸で4カ月連続での2%超を維持し、2017年1月(2.3)以来1年5カ月ぶりの高水準に達しました。
適度な範囲でのインフレ加速基調、との受け止め方か、ドル高は進行せず、若干の株高という市場反応に。

内訳ではガソリン価格が4月の前年比+13.4%から5月に+21.8%へと急加速し、6月は+24.3%へとさらに一段高となっています。携帯電話サービス料は4月に値下げの影響が剥落した後、5月の-0.5%から6月には+0.3%へとプラス転換。航空運賃は-6.6%から-5.9%へ、中古車価格も5月の-1.7%から-0.7%へと下落率縮小。医療サービスは+2.3%から+2.5%へと加速基調継続となっています。

先週末の雇用統計では、6月平均時給の賃金上昇率は前年比+2.74%となっており、CPIとの差は-0.16%。5月の-0.05%から拡大し、2012年10月(-0.69%)以来5年8カ月ぶりの差となっています。また、賃金上昇率をCPIが上回る状態が2カ月連続となるのも5年8カ月ぶりのこと。

賃金上昇率が2.7%前後で伸び悩む状態が今後もまだしばらく続くようなら、賃金上昇率をCPIが上回る「実質賃金減少」状態が長期化する可能性が高まることになります。
2013年以降は、賃金上昇率がCPIを上回る「実質賃金増加」による「消費好調」を促進する状態が続いてきましたが、ここに来て逆転の兆しとなり、「実質賃金減少」により「消費停滞」を招くフェーズ入りを警戒する時期に来ている可能性もありそうです。

現状、賃金上昇率とCPIとの差はごくわずかですが、今後は輸入関税による影響で、その差が拡大する可能性も懸念されることにもなりそうです。

NY金・日足チャート 2018/6/7 - 7/1212日のNY金相場は+2.2ドル、3日ぶりの反発で0.18%高。前日のドル高基調に伴う軟調推移は時間外の1241.4ドルまでの下押しで反転。前日安値をわずかに更新も今年最安値となった3日安値1238.8ドルを下回ることなく、今年安値圏での保ち合いレンジ下限1240ドルを維持。ドル高一服となったこともあり、ゆるやかな反発基調となってNY午前には一時1250ドル手前まで上昇。二番底をつける形で下げ止まっただけ、という状態ながらも下値トライ再開への警戒感は後退。ほぼニュートラルな方向感で目先は1240ドルから1260ドルのレンジ内推移継続か。短期的にはレンジブレイクの方向へ20ドル程度の変動も。

NYプラチナ・日足チャート 2018/6/7 - 7/12NYプラチナ相場は+11.4ドル、1.37%の大幅高となって3日ぶりの反発。時間外に830ドル割れを何度か試すも829ドルまでで反発すると、NY市場ではその勢いを強めて一時850ドル手前まで上昇。前日の大幅下落分を全戻しする荒い値動きとなって二番底をつけに行く動きは巻き戻し。底堅さを確認することになった830ドルから850ドル半ばまでの保ち合いを形成する形となり、下値トライ優勢のトレンドも終息間近の様子も。上限ブレイクできれば890ドル付近を目指す上昇局面形成へ、下方ブレイクの場合には安値更新で800ドル割れのリスクも。

ドル円・日足チャート 2018/6/8 - 7/12ドル円は60銭ほどのドル高円安となって4日続伸。1月9日(112.65)以来半年ぶりのドル高円安水準。前日のドル全面高の流れは一服となり、代わってこの日は円全面安の展開に。欧州通貨や資源国・新興国通貨に対しても円安となるリスクオンの様相でクロス円の上昇にも連れる形で堅調推移。欧州時間には112円60銭台の高値をつけてNY市場では横ばい推移となったものの、今朝の東京市場では70銭台へとさらに円安進行の兆しも。適度なインフレ基調とこれを好感しての株高基調とともにリスクオンの流れがもう一段続くなら、今年高値113円台前半、さらには昨年11月高値114円台後半まで全戻しの展開にも。その一方で買われ過ぎた流れの巻き戻しとなれば、抵抗水準となる可能性もあった111円半ばが反落の目安とともにサポートにも。
※参考:金プラチナ相場とドル円 NY市場7/12終値とチャート

13日の国内金価格は+41円、0.85%の大幅反発。NY金の小幅高に円安基調の相乗効果で6月19日(4864)以来、ほぼ1カ月ぶりの水準を回復。抵抗線となる可能性もあった21日移動平均線(4807)と直近高値10日の4812円をしっかりと上抜けたことにより、もう一段の上昇への可能性を残して三連休入り。目先の上値目標は5月安値付近となる4860円近辺まで。海の日の月曜日には米NY連銀製造業指数と小売売上高の発表があり、通商問題の影響で下振れるようだと、やや一方的に買われ過ぎたドル円の巻き戻し幅が拡大する可能性もあり、NY金の上昇分を打ち消して反落へ、という懸念も。その場合でも4790円の節目までではサポートされそうか。万が一割り込むようなら安値更新リスクも一応。
週間ベースでは+46円(0.96%)で続伸。

プラチナ価格は3日ぶりの反発で+70円、2.19%の大幅高。7月4日の+86円(2.76%)、1月4日の+81円(2.26%)に次いで今年3番目の上げ幅となり、大底をつけて反発基調に転じたと思われたにもかかわらず上げ渋っていた状態からようやく解き放たれた形で3260円の抵抗水準も突破。6月27日(3297)以来半月ぶりの水準を回復し一段高への可能性、当面の上値目標は3350円近辺まで。ただし乱高下状態のなかでの一時的な上抜け、の可能性も否定はできず、3190円のサポートを割り込んでしまうと安値更新で3100円割れのリスクも。
週間ベースでは+54円(1.68%)となって4週ぶりの反発。
※参考:金プラチナ国内価格7/13とチャート

2018年07月13日(金)時点の相場
国内金:4,837 円 7/13(金) ▲41(0.85%)
国内プラチナ:3,265 円 7/13(金) ▲70(2.19%)
NY金:1,246.6 ドル 7/12(木) ▲2.2(0.18%)
NYプラチナ:846.4 ドル 7/12(木) ▲11.4(1.37%)
ドル円:112.54 円 7/12(木) ▲0.59(0.53%)
→7/12(木)のその他主要マーケット指標

←米7月ミシガン大学消費者信頼感指数は7年間の上昇基調支持線上 07/14(土)
→米6月生産者物価指数は6年半で最高、関税インフレにも警戒感 07/12(木)
→ドイツZEW景況感指数は6カ月続落で第3四半期も下落スタート 07/11(水)
→米失業率は1970年以降の最低水準からの反発でリセッション待ちへ 07/10(火)

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