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原油急落で11月のダラス連銀製造業活動指数も急落
更新日:2018年11月27日(火)
ダラス連銀製造業活動指数とNY原油 2018年11月10月3日には77ドル寸前まで上昇したNY原油価格は、3年11カ月ぶり高値をつけた後、一方的な下落基調が続きます。11月26日には反発したものの、一時50ドル割れ寸前まで下落して13カ月ぶり安値を記録しました。
月間平均でも、10月は70.76ドルとなり2014年11月以来、3年11カ月ぶり高値水準。11月は26日までの時点で58.02ドル。昨年12月以来11ヶ月ぶりの安値水準まで急落しています。

エネルギー関連産業の多いテキサス州を管轄するダラス連銀の製造業活動指数は、原油安の影響を全面的に受ける形となり、11月に急落しました。
ダラス連銀製造業活動指数は今年2月に38.4まで上昇し、13年2カ月ぶりの高水準となっていましたが、11月は17.6まで低下。昨年8月以来1年3カ月ぶり低水準となり、前月比では-11.8ポイントで8カ月ぶりの急低下となっています。

新規受注と出荷はいずれも1年8カ月ぶりの低水準となり、生産は2年1カ月ぶりの低水準。設備稼働率も1年10カ月ぶりの低水準となり、雇用も8カ月ぶりの水準へと低下。また、設備投資も1年7カ月ぶりの低水準となり、今後の見通しも2年1カ月ぶりの低水準となっています。
今年2月と8月には11年ぶりの高水準となっていた賃金指数も11月には半年ぶりの低水準へと急落しました。

原油価格急落は、エネルギー関連産業以外にも影響を及ぼし、特にインフレ率を押し下げることにもつながります。
今週発表されるPCEインフレは10月分のため、その影響は限定的にとどまるものと思われますが、12月FOMCの1週間前に発表される11月の消費者物価指数(CPI)には、それなりの影響が反映されそうです。

原油価格急落でインフレ低下、そしてFOMCでの来年の利上げ見通しもハト派的に。そんな状況をこれから織り込みに行く展開も予想されそうです。


NY金・日足チャート 2018/10/22 - 11/2626日のNY金相場は0.8ドルの小幅続落。週末に英EU離脱案が正式承認されたことを好感してのポンド買いが進行し、イタリアでは政府が財政赤字目標削減を検討していることなどが伝えられ、ユーロ買いの勢いも強まってドル安からの金買いの構図となり、欧州時間までに1230ドル手前まで上昇。しかし1230ドルの節目が意識され、ドイツの11月IFO企業景況感指数も3カ月連続の低下となったことでユーロ売りドル買いへと巻き戻しの流れとなって金も反落。原油の反発とともにNYダウも5日ぶりの大幅反発となるなど欧米株全面高のリスクオンの流れとなり、NY市場で金は1220ドル手前まで下落。上方向に行って来いの展開で上ヒゲ陰線を形成も、7ドルに満たない小動きにとどまり、1230ドルの節目に上値を押さえられ、20日移動平均線(1221.7)に下値を支えられる状態が継続。上限突破なら大幅高の展開へも、20日線を割り込めば1200ドルの大台付近までが意識されやすい状況。

NYプラチナ・日足チャート 2018/10/22 - 11/26NYプラチナ相場は0.33%の反発。欧州時間には850ドル台前半まで上昇も、NY市場では840ドル台前半へと値を戻す展開も上下の値幅は10ドルに満たない小動きとなり、850ドルをはさんでの保ち合い推移が続く状態。ただし、右肩上がりの20日移動平均線(853.2)に上値を押さえられ、その上値も微妙に切り下げ続ける軟調地合い。20日線を上抜け、これがサポートに切り替わるようなら流れも変わり始めて11月高値880ドル付近再トライへも。

ドル円・日足チャート 2018/10/23 - 11/26ドル円は60銭のドル高円安となって2週間ぶり高値水準となる113円半ば。欧州通貨高でドル安の流れとなった東京市場では日経平均の堅調推移とともに円安も進行、ドル安円安のリスクオン地合いでは円安優勢となってドル円は113円台へ。先週末からスタートした米年末商戦の好調ぶりも伝えられて株高の流れにもサポートされる形で一時113円60銭台まで上昇。抵抗水準となりつつもあった113円近辺をあっさりと上抜けてしまったことで、114円近辺までは上値を伸ばしやすい状態にも。しかしFRB関係者のハト派発言も警戒され、113円割れへと反落の流れとなるようだと112円割れを試すような展開にも。
※参考:金プラチナ相場とドル円 NY市場11/26終値とチャート

27日の国内金価格は+13円、0.27%の反発。上下動を繰り返しながらも微妙に水準を切り上げ、11月9日以来の高値水準に。水平状態からわずかに上昇の兆しも見られ始める21日移動平均線(4763)にサポートされ、これを9日移動平均線(4752)がゴールデンクロスへと向かう強気相場入りの前段階の様相も。1カ月間の保ち合い上抜けの流れが続けば、可能性としては上値目標4890円近辺を維持。その一方で4740円割れなら大幅安への警戒感も。

プラチナ価格は+24円、0.73%の反発。金と同様に上下動を繰り返しながらも水準は変わらず、保ち合い状態での横ばい推移。3310円と3260円台が上下の節目となり、上抜けできれば3400円の大台回復が目標に、下抜けなら3150円割れを試すような大幅下落局面形成へと向かう可能性も。
※参考:金プラチナ国内価格11/27とチャート

2018年11月27日(火)時点の相場
国内金:4,774 円 11/27(火) ▲13(0.27%)
国内プラチナ:3,298 円 11/27(火) ▲24(0.73%)
NY金:1,222.4 ドル 11/26(月) ▼0.8(0.07%)
NYプラチナ:847.8 ドル 11/26(月) ▲2.8(0.33%)
ドル円:113.58 円 11/26(月) ▲0.61(0.54%)
→11/26(月)のその他主要マーケット指標

←住宅価格指数はダブルトップ、米住宅市場はピークアウトへ 11/28(水)
→12月に向けて、金とプラチナは200日移動平均線との攻防へ 11/26(月)
→ドイツ製造業PMIの減速止まらずユーロ急落、金も連れ安 11/24(土)
→ユーロ圏消費者信頼感指数は一段と低下、1年8カ月ぶり低水準に 11/23(金)

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