米中貿易戦争は休戦合意、中国製造業PMIも節目50割れ回避
更新日:2018年12月03日(月)
週末の米中首脳会談では、米国が中国からの輸入品2000億ドル相当への関税率を2019年1月1日からも10%に据え置き、25%ヘの引き上げは先送りすることを発表。ただし90日間協議を継続し、技術移転の強要や知的財産権保護の問題など、中国側の構造改革で合意されない場合には25%への引き上げを行うとし、米中貿易戦争は一時休戦合意という形となりました。
30日に中国・国家統計局が発表した11月の
製造業PMIは3カ月連続の低下で50.0となり、好不況の節目50割れへの警戒感も高まりつつありましたが、財新が今朝発表した中国の11月製造業PMIでは50.2。こちらは9月の50.0から10月の50.1を経てわずかずつながらも改善傾向となっています。
休戦合意とともに、中国の景気減速への警戒感も緩和への可能性を示す状態となってきたようです。
国内金価格は8月以降の上昇チャネル内での推移が継続し、中期上昇トレンドを維持。一目均衡表では基準線(4760)と転換線(4759)が揉み合う形となってわずかに逆転していることを除けば、ほぼ三役好転を維持する強気相場。ただし、遅行線は価格ラインにギリギリ支えられる状態が続き、現状水準が続けば1週間後には急騰する価格ラインにぶつかることになり、強気相場維持に向けてはそれまでに4800円超へと水準を切り上げる必要も。
また、今年1月高値5127円から右肩下がりの抵抗線は今週、4800円割れへ。何度か跳ね返されてきたこのラインとの攻防も目先の重要ポイントに。
3日の国内金価格は先週末比わずかに+1円、0.02%の小幅高で3営業日続伸。米中首脳会談の休戦合意を受けて週明け東京市場は警戒感後退で株高円安優勢のスタートも徐々に失速。国内金価格は堅調な流れが加速しそうでしきれない状態に。抵抗水準となりつつある4780円から
200日移動平均線(4789)までの水準を突破できれば一段高の展開も見込まれ、11月高値(4812)更新トライへ。4750円台のサポート水準を割り込んだ場合には4700円前後まで調整余地拡大も。
国内プラチナ価格は8月以降の上昇トレンドをサポートしてきたラインを横ばい推移で割り込んだところで急落、大きく水準を切り下げる展開に。
一目均衡表では転換線(3230)が基準線(3273)を下回ってともに急落し、遅行線も価格ラインを下回り、価格ラインは雲の中へ。割り込めば三役逆転となって弱気相場入りとなる雲の下限は今週3085円。次週は3180円台へと切り上がるこのラインにサポートされるかどうかが重要なポイントに。
また、3188円から今週3200台へと上昇する雲の上限ラインを回復することができれば、一時的な急落局面にとどまって強気相場方向へと持ち直す展開にも。
3日のプラチナ価格は-50円、1.56%の大幅安となって4日続落。9月19日(3130)以来、2カ月半ぶりの安値水準となり、
下値目安3150円前後にも到達。ゆるやかに上昇し始めていた90日移動平均線(3178)を押し下げる形で突き抜け、金との価格差は1629円。過去最大となった7月3日の1635円以来、5カ月ぶりで過去2番めの水準へと急拡大。短期間でやや下げ過ぎの感もあり、揺り戻しの展開も見込まれるところ。まずは90日移動平均線の早期上抜けが目先の努力目標に。
※参考:
金プラチナ国内価格12/3とチャート
2018年12月03日(月)時点の相場
国内金:4,778 円 12/3(月)
▲1(
0.02%)
国内プラチナ:3,149 円 12/3(月)
▼50(
1.56%)
NY金:1,220.2 ドル 11/30(金)
▼3.9(
0.32%)
NYプラチナ:799.8 ドル 11/30(金)
▼21.1(
2.57%)
ドル円:113.57 円 11/30(金)
▲0.15(
0.13%)
11/30(金)のその他主要マーケット指標
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