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米中休戦にドル安人民元高、逆イールドで金も追随
更新日:2018年12月05日(水)
NY金とドルインデックス・ユーロドル・ドル人民元 2018年12月4日米中休戦合意後、中国人民元高ドル安が急進しています。
11月末の1ドル=6.96人民元台から、12月4日には6.83人民元台となり、昨年末を100とした指数で表すと106.98ポイントから105.08ポイントへと大幅上昇(人民元高)。中国側と米国側での発表内容に相違があったり、「関税マン」のトランプ米大統領が「中国とは真のディールかノーディールのどちらかだ」と交渉成立しない場合には追加関税を課すことをあらためて示唆しており、米中休戦後の波乱への警戒感もくすぶり続けることにはなりそうですが、とりあえずは米中貿易戦争が一時休戦となり、追加関税が先送りされたことによる安心感が人民元を押し上げる形になったようです。

米中休戦は同時に金にとってもサポート材料のひとつとなり、NY金も11月末の1220ドル台から12月4日までに1240ドル台へと急騰。昨年末を100とした指数で表すと93.2ポイントから95.2ポイントへと大幅上昇(ドル安金高)。
この結果、足下で人民元とNY金は対ドルで同じような推移で急騰し、これまで乖離していたドルインデックスとユーロドルと同水準に到達。

ドルインデックスとほぼ完全に近い逆相関となっているユーロドルに比べ、様々な要因で逆相関が弱まったり、時には逆行したりで乖離することも多い人民元とNY金が揃って年初来騰落率で同水準に収束してきたことは、新興国通貨ショックや米中貿易戦争への懸念が大きく後退したことを示します。

さらに、足下では米3年債と5年債の利回りが10年ぶりに逆転したことで、にわかに逆イールドへの警戒感も高まってきました。
リセッション入りへのサインとも言われる2年債と10年債との金利差はまだ逆転してはいませんが、今朝時点では0.11%台まで急縮小しており、2007年6月以来11年半ぶりの水準。過去のケースでは2年債と10年債の金利差逆転から1年後にリセッション入りとなっており、時間的猶予は十分にあるものの、流れがその方向という警戒感からリスク回避ムードが強まった面もありそうです。

今後も逆イールドへの警戒感が強まるようなら、引き続きNY金にとってはサポート材料となりそうですが、人民元にとってはマイナス材料にもなりそうです。
人民元高は長くは続かない、かもしれません。

NY金・日足チャート 2018/10/30 - 12/44日のNY金相場は0.56%の続伸。7月12日(1246.6)以来、4カ月半ぶりの高値水準での堅調推移。米長期金利の低下と逆イールド懸念で米株主要3指数は揃って3%超の大幅安。ドル安基調も続き、NY市場では1240ドル台半ばへと水準を切り上げての揉み合い推移。NY連銀ウィリアムズ総裁のタカ派発言にも下値は限定的となり、引け後にかけても1240ドル台前半を維持。直近の保ち合いを上方ブレイクして10月高値も上抜ける形となり、一段高への可能性も高まる状況。ドル安基調が続けば上値目標1280ドル台を目指す流れ継続へ。ただし、目先は週末の雇用統計の結果にも左右され、調整局面では先週までの抵抗水準1230ドルがサポートに切り替わる可能性も。

NYプラチナ・日足チャート 2018/10/30 - 12/4NYプラチナ相場は-6.5ドル、0.8%の反落。急落後の反発も90日移動平均線(823.6)には全く及ばず失速。金との逆行状態は続き、価格差は前日の428.9ドルから442.4ドルへと大幅拡大でのまたも過去最大を更新。目先は810ドル台が抵抗水準となり、ここを上抜けることができれば90日線を超えて急落前の保ち合い下限830ドル台を回復する可能性。逆に800ドル割れの安値再更新となれば9月までの安値保ち合い水準780ドル近辺までが下値目安にも。

ドル円・日足チャート 2018/10/31 - 12/4ドル円は80銭超、0.76%のドル安円高となって2週間ぶり安値水準。東京市場朝から日経平均の8日ぶり反落での大幅安の流れに追随する形となり、113円60銭台の高値から113円近辺へ、欧州市場スタートとともに113円を割れると112円70銭台まで下落。ウィリアムズ総裁の来年の利上げを肯定する発言なども好感し、NY市場では113円を回復する場面もあったものの、米株急落が重石となり一時112円50銭台まで下落。今朝の東京市場では日経平均が300円安でスタート後に下げ幅縮小の動きとなり、ドル円も112円80銭台で下げ渋り。短期的な流れはドル安円高方向に傾斜しつつあり、112円50銭のサポートを割り込むようだと一段安の展開も予想され、今年3月安値から10月高値までの38.2%戻しとなる110円70銭台辺りまでが当面の下値目安にも。
※参考:金プラチナ相場とドル円 NY市場12/4終値とチャート

5日の国内金価格は-1円、0.02%の小幅安で5日ぶりの反落。11月5日と12月4日にも4812円まで上昇し、短期的な上値目安となっていたこともあり一服状態。ダブルトップの可能性を解消し、一段高へと向かうには若干の調整も必要となり、200日移動平均線(4788)辺りまでの調整なら堅調な流れを維持する形にも。ただし、4750円台のサポートを割れるとダブルトップのネックラインとなる4700円前後までの一段安も想定されることに。

プラチナ価格は-25円、0.79%安となり、9月18日(3051)以来、2カ月半ぶりの安値水準に。金との価格差は連日の過去最大更新となり、前日の1663円から1687円へとさらに急拡大。8月安値から11月高値までの半値戻し(3154)を大きく下回る水準となり、過熱感も高まる状態に。売られ過ぎ状態が続けば61.8%戻し(3097)近辺、3100円前後までがさらなる下値警戒水準にも。
※参考:金プラチナ国内価格12/5とチャート

2018年12月05日(水)時点の相場
国内金:4,811 円 12/5(水) ▼1(0.02%)
国内プラチナ:3,124 円 12/5(水) ▼25(0.79%)
NY金:1,246.6 ドル 12/4(火) ▲7.0(0.56%)
NYプラチナ:804.2 ドル 12/4(火) ▼6.5(0.80%)
ドル円:112.77 円 12/4(火) ▼0.86(0.76%)
→12/4(火)のその他主要マーケット指標

←ユーロ圏サービス業PMIもほぼ2年ぶり低水準 12/06(木)
→ユーロ圏ビッグ4、製造業PMIは2カ月連続で下位を独占 12/04(火)
→米中貿易戦争は休戦合意、中国製造業PMIも節目50割れ回避 12/03(月)
→ユーロ圏インフレ鈍化で来年夏以降の利上げにも黄色信号 12/01(土)

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