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米12月CPIは1年5カ月ぶり低水準へとインフレ鈍化
更新日:2019年01月12日(土)
米・消費者物価指数(CPI) 2018年12月米労働省が発表した12月の消費者物価指数(CPI)は前年比+1.9%(1.91)。11月の+2.2%(2.18)から低下し、6年7カ月ぶり高水準となった7月の+3.0%(2.95)からは鈍化傾向が続き、2017年8月(1.94)以来1年4カ月ぶりの2%割れ。2017年7月(1.73)以来、1年5カ月ぶりの低水準。
食品とエネルギーを除くコアCPIは前年比+2.2%(2.18)、市場予想どおりで11月の+2.2%(2.21)からはほぼ横ばい推移。

やはり、ガソリン価格の下落が大きく影響し、前年比では10月に+16.1%、11月には+5.0%、12月は遂に-2.1%へマイナス圏へと急低下。
なお、NY原油価格は月間平均で10月には70.76ドル、11月は56.69ドル、12月は48.78ドルへと急落しましたが、年末からの反発で1月の月間平均は現時点で49.55ドルとなっています。今週には50ドル台を回復したNY原油価格が現状水準以上を維持できれば、次月のCPIも反発が予想されます。

その他ウェイトの高い主要項目のなかでは、中古車価格が11月の前年比+2.3%から12月は+1.4%へと伸びが鈍化し、航空運賃も-1.6%から-2.6%へとデフレ状態が続き、5カ月ぶりの低水準。
携帯電話サービスも-3.0%から-3.2%へと一段と下落し、4カ月連続のマイナス圏推移で10カ月ぶりの低水準。
自動車保険も前年比+5.5%から+4.6%へと伸びが鈍化して2018年最低水準に。また、医療用品も+0.6%から-0.5%へとマイナス圏入り。

その一方で賃貸住宅は+3.6%から+3.5%へ、ほぼこの高水準での横ばい推移が続きます。医療サービスも+2.4%から+2.6%となり、2018年最高水準へと上昇しています。

総合指数の前年比+1.9%は市場予想どおりながらも鈍化傾向が鮮明となり、コアCPIもわずかに減速傾向を示す状態となり、インフレ圧力は全く強まらず、FRBの利上げ理由も後退方向へ、という状況です。

月末発表予定でFRBの指針となるPCE(個人消費支出物価指数)も同様の傾向が予想されます。
ただし、CPIが労働省の管轄であるのに対し、PCEは商務省管轄。現在、政府機関の一部閉鎖対象となっています。
商務省管轄の主な指標として、新築住宅販売件数や耐久財受注、製造業受注、貿易収支などが既に発表無期延期となっています。
11日時点で一部の政府機関閉鎖は21日めとなり、過去最長に並んでいます。
万が一、PCEも発表延期の事態となれば、単なるインフレ鈍化どころの話では済まないことになりそうです。


NY金・日足チャート 2018/12/6 - 1/1111日のNY金相場は+2.1ドル、0.16%の小反発。時間外にはドル安と米長期金利低下の流れを受け、ロンドン序盤には1290ドル台半ばまで上昇。しかし、ユーロドルが上げ渋ってドル安一服となって金も反落、NY朝にはユーロドルが節目の1.15ドル割れへと急落してドル高が急進すると1290ドル割れへと小幅に急落。結果的には値幅10ドルに満たない小動きながら上方向に行って来い。年初から続く1290ドルをはさんでの小幅保ち合いも上値の重さが目立つ状態となり、サイクル的にも調整局面入りへと向かいつつある状況にも。1280ドルの下限を割り込めば1260ドル程度までの調整へ。一方で、英国でのEU離脱協定案の採決など波乱要因もあり、リスク回避などの流れで1300ドル超へと水準を切り上げることになれば1320ドル台までが次の上値目標にも。
週間ベースでは+3.7ドル(0.29%)で4週続伸。

NYプラチナ・日足チャート 2018/12/6 - 1/11NYプラチナ相場は-8.1ドル、0.98%の反落。時間外の堅調推移も830ドルの保ち合い上限手前までと限定的、NY市場ではユーロ急落の流れにも連れて820ドル割れへと急反落。1週間ぶりの安値水準となって小幅保ち合い下限の820ドルを割り込み、NY引け後には810ドル台前半へとさらに下落しており、調整局面拡大へと向かう可能性が高まる状況に。目先は年初の水準800ドルの大台前後までが下値目安に。
週間ベースでは-9.2ドル(1.11%)の反落。

ドル円・日足チャート 2018/12/7 - 1/11ドル円は10銭ほどのドル高円安となって小幅続伸。米10年債利回りが一時2.7%割れへと低下の流れにも連れて軟調推移となり、米12月CPI発表後には予想通りの結果にもやや売り圧力が強まって108円10銭台まで20銭ほどの急落。しかし、直後にはユーロドルの急落とともに急反発の展開で108円60銭近辺まで切り返す荒っぽい展開に。それでもこの日の変動値幅は50銭に満たない小動きとなり、今年に入って最小。流れとしては徐々に下押し圧力は後退してはいるものの保ち合いの範囲内。108円80銭台から109円を上抜けできれば反発基調が強まり、110円近辺までの上昇も。逆に108円を割り込むようだと下値トライ再開で106円台半ば辺りまでを試す展開にも。
週間ベースでは+0.02円(0.02%)とほぼ横ばい推移、4週ぶりの小反発。
※参考:金プラチナ相場とドル円 NY市場1/11終値とチャート

2019年01月12日(土)時点の相場
国内金:4,806 円 1/11(金) ▼7(0.15%)
国内プラチナ:3,066 円 1/11(金) ▼9(0.29%)
NY金:1,289.5 ドル 1/11(金) ▲2.1(0.16%)
NYプラチナ:818.0 ドル 1/11(金) ▼8.1(0.98%)
ドル円:108.55 円 1/11(金) ▲0.12(0.11%)
→1/11(金)のその他主要マーケット指標

←NY金とプラチナ、パラジウムの価格推移と逆転現象 01/15(火)
→逆相関強まる米10年債利回りの下げ止まりで上値を押さえられる金 01/11(金)
→辛抱強くなれるFRBにドル安の兆し、金は1300ドル再トライも 01/10(木)
→ユーロ圏景況感指数は2018年1月から12月まで12カ月続落 01/09(水)

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