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世界のプラチナ需給:2019年第3四半期と2019年見通し
更新日:2019年11月22日(金)
世界のプラチナ需給・鉱山産出量 2019年第3四半期WPIC(World Platinum Investment Council)が発表したプラチナ需給レポートによれば、2019年第3四半期のプラチナ鉱山産出量は世界全体で46.7トン。前期比-8.0%、前年比-9.9%で2四半期ぶりの低水準。
国別ではシェア70%超での推移が続く南アフリカが前期比-7.6%、前年比-11.4%。精錬所のメンテナンス等による影響で減少。シェア5-6%での推移が続く北米も前期比-20%、前年比-11.1%と低調。
在庫調整とリサイクルの15.6トンを合わせた総供給量は61トン。
リサイクルの内訳ではジュエリーが3.6トンで前期比-11.5%、前年比-8%で3四半期ぶり低水準、2015年以降では最低タイとなったのに対し、自動車触媒は12トンで前期比+5.5%、前年比でも+5.5%で少なくとも2015年以降では最高。
ジュエリー需要の低迷とディーゼル車離れが進行していることを示す結果にもなったようです。
2019年の年間総供給量としては254.9トン、前年比+1.6%、少なくとも2013年以降では最高水準見通しとなっています。

世界のプラチナ需給・目的別需要 2019年第3四半期需要では、自動車触媒需要が21.6トンで前期比-8.6%、前年比-2.8%となって2四半期連続減、少なくとも2015年以降では最低水準。ジュエリー需要は17トンで前期比変わらず前年比-3.5%、2015年以降では最低タイ。
産業用は14.5トンで前期比-2.1%、前年比-1.1%の小幅減で7四半期ぶりの低水準。内訳としては化学分野が5.4トンで前期比+16.7%、前年比+12.9%、2015年以降で最大。
投資需要は7.2トンとなって前期比+155.6%、前年比253.8%。バー・コイン等の現物投資需要は1.1トンで前期比-41.7%、前年比-50%、2年半ぶり低水準。ETF関連は6.4トンの買い越しとなって前期比+583%、前年比+400%で2四半期ぶり高水準。
年間トータルでは255.8トン、前年比+12.1%で2016年(258.5トン)以来、3年ぶりの高水準との見通し。

プラチナ価格とプラチナ消費需要+ETF 2019年第3四半期現物投資需要とジュエリー需要を合わせたプラチナ消費需要としては18トン。前期比-4.1%、前年比-8.7%で2015年以降で最低。シェアとしては需要全体の30%。
8月末からの価格急騰により四半期平均価格でも前期の846.4ドルから第3四半期平均では884.6ドルへと5四半期ぶり高水準へと高騰。9月後半の急落がなければETFの買い越しは高水準を維持していた可能性もありそうです。
11月21日時点での第4四半期平均価格は905.3ドル。年末までの平均価格で900ドル超を維持できるなら、ETF関連では4四半期連続の買い越しが予想される半面、プラチナ消費需要としては低調となることが予想され、ジュエリー需要としては過去最低更新となる可能性もあります。

需給バランスでは+0.8トンと2四半期連続の供給増、年間では-0.9トンで3年ぶりの供給不足となる見通しとなっています。
ただし、2020年見通しでは+20.8トンの供給増となっており、昨年から価格急騰となっているパラジウムのような供給不足見通しは現時点ではまだ少数派のようです。
しかし、パラジウムがプラチナの、もしくはニッケルの副産物として生産される特質と価格急騰が続く現状からは、ガソリン車触媒へのプラチナの代替需要ニーズは今後一層高まることも予想されそうです。

NY金・日足チャート 2019/10/18 - 11/2121日のNY金相場は-10.6ドル、0.72%の続落。11月13日(1463.3)以来、1週間ぶりの安値水準。時間外の1470ドル台半ばがこの日の高値となってNY午後には1460ドル台前半へ、10ドル余り水準を切り下げる軟調推移。中国の劉鶴副首相がライトハイザー米通商代表部(USTR)代表に対して協議のため月内に訪中するよう招請したこと、さらに米中部分合意が先送りとなった場合でも12月15日に米国が予定している対中追加関税発動が延期される可能性が報じられたことなどが好感され、米10年債利回り上昇とドル高の流れとなって重石に。3日連続1470ドル台後半、6日連続1470ドル台で上値を押さえられ、好転目前の流れが押し戻されて小幅に急反落した形となり、1470ドル台が当面の上値抵抗水準となって1450ドルの下限まで、主要レンジを下方圧縮。上限突破できれば1500ドルの大台ラインまでが次の上値目標に、下限割れの場合には1430ドル台までが下値目安に。

NYプラチナ・日足チャート 2019/10/18 - 11/21NYプラチナは-2.5ドル、0.27%安で7日ぶりの反落。NY朝には11月初旬の急落幅の61.8%戻し(924.7)を達成し、一時930ドル寸前まで上昇して失速、NY午後には920ドル割れ。一方的な急落局面から一方的な反発局面を形成してのV字回復も、キリの良い水準まで戻して水平状態の20日移動平均線(912.6)を超えたところで一服。短期的には中立水準に戻った状態に。連騰後の長めの上ヒゲが気になるところ、20日線がサポートになるかどうか。

ドル円・日足チャート 2019/10/18 - 11/21ドル円は10銭弱のドル高円安となって小幅反発。東京時間朝には香港人権法案への警戒感などから下値トライとなって108円40銭の保ち合い下限を割り込んで一時108円20銭台まで下落。しかし、1週間ぶりの安値圏で下げ渋ると日経平均の急反発とともに巻き戻しの展開へ。中国の劉鶴副首相が第1段階の合意向けては「慎重ながらも楽観的」との見解を示したことなども安心材料となった様子。香港情勢を含め、米中協議の行方に関する楽観と悲観情報が交錯して市場は右往左往する状態となるなか、ドル円のボラティリティーはいっそう低下していくようにも。対中関税発動延期の公算などの報道にも円安の反応は限定的となり、結果的にこの日も108円台半ばを維持しての保ち合い推移。目先、9日移動平均線(108.71)が抵抗線となって軟調方向優勢の状態に。
※参考:金プラチナ相場とドル円 NY市場11/21終値とチャート

22日の国内金価格は-26円、0.46%の反落で9月30日(5566)以来、8週間ぶりの安値水準。9日移動平均線の下降度合いを緩和させることはできたものの、上抜けには失敗。結果的にこの9日線が抵抗線となって典型的な短期下落トレンドを示す形状に逆戻り。ただし、5580円割れを回避できれば5610円を上限に小幅保ち合い形成への可能性も。耐え切れずに下方向へと動き出すことになれば90日移動平均線(5539)までが下値目安に。耐えて5610円超へと反発できれば10月前半までの保ち合い上限、5670円までが上値目標にも。
週間ベースでは-17円、0.3%安で3週続落。3週続落は5月以来、半年ぶり。

プラチナ価格は-2円、0.06%の小幅安となって7日ぶりの反落。11月前半の急落幅の61.8%戻し(3468)を達成し、76.4%戻し(3498)手前で足踏み状態。11月高値(3548)へと急騰する前の10月末保ち合い水準、3500円前後にも到達しており、いったんは落ち着きやすい水準でも。急反落警戒感を抱えながらも短期的な流れは好転、11月高値を超えることができれば3600円超えへと、新たなレンジへとシフトしていくような展開にも。
週間ベースでは+135円、4.02%の大幅高となって4週ぶりの反発。上げ幅としては9月2日からの週(+154円、4.61%)以来、11週ぶりの急騰。
※参考:金プラチナ国内価格11/22とチャート

2019年11月22日(金)時点の相場
国内金:5,580 円 11/22(金) ▼26(0.46%)
国内プラチナ:3,490 円 11/22(金) ▼2(0.06%)
NY金:1,463.6 ドル 11/21(木) ▼10.6(0.72%)
NYプラチナ:917.5 ドル 11/21(木) ▼2.5(0.27%)
ドル円:108.63 円 11/21(木) ▲0.09(0.08%)
→11/21(木)のその他主要マーケット指標

←ドイツ製造業PMIに底打ち感も、サービス業の減速止まらず 11/23(土)
→金との価格差は三尊天井、NYプラチナは一段高への攻防 11/21(木)
→住宅建設許可件数は12年ぶり高水準、利下げで住宅市場は急回復 11/20(水)
→金の1日の変動値幅は3年ぶり高水準、ドル円は7年ぶり小動き 11/19(火)

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