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ドイツ製造業PMIに底打ち感も、サービス業の減速止まらず
更新日:2019年11月23日(土)
ドイツ・ユーロ圏サービス業PMI 2019年11月ドイツの製造業PMIは11月速報値で43.8。市場予想の42.9を上回り、10月の42.1からも大幅上昇、2カ月続伸で5カ月ぶりの高水準となりました。
ただし11カ月連続の節目50割れで、直近4カ月を含む8カ月が40ポイント台前半という低迷からは抜け出せない状況。サービス業PMIは51.3となって2016年9月以来、3年2カ月ぶりの低水準。結果、総合PMIも49.2で2カ月連続小幅上昇で3カ月ぶり高水準となるも、3カ月連続の節目50割れ。6年半での最低水準付近での推移が続きます。

今やユーロ圏を牽引するフランスも製造業PMIが51.6で5カ月ぶり高水準となり、総合PMIも52.7で3カ月ぶり高水準。
ユーロ圏の製造業PMIは46.6。6年11カ月ぶり低水準となった9月の45.7からは2カ月連続上昇で3カ月ぶり高水準も、節目50割れは10カ月連続。
独仏ともに5カ月ぶり高水準となった製造業PMIは、ユーロ圏では3カ月ぶり高水準にとどまりました。
ユーロ圏のサービス業PMIは51.5で10カ月ぶり低水準。総合PMIは50.3。10月の50.6を下回り、6年3カ月ぶり低水準となった9月の50.1に次ぐ低水準へと反落。節目50割れ警戒水準での低迷が続きます。

ユーロ圏では11月に新規受注が3カ月連続で減少し、製造業の低迷がサービス業へと波及する兆候が示される結果となったようです。
このため、企業は雇用への慎重姿勢が続き、雇用の伸びはほぼ5年間で最低レベルに。
今後の見通しについてもブレグジット、貿易戦争、自動車関税などの不透明要素と需要低迷への懸念を反映し、年初来最低レベル。それでもセンチメントは4カ月ぶり高水準。

ドイツとフランスでは製造業、総合PMIでも底入れ、改善の兆しとなってはいますが、それ以外のユーロ圏各国では生産がわずかながらも2013年7月以来、初めて減少に転じているようです。このためユーロ圏の製造業PMIの反発は限定的となり、総合PMIは独仏の続伸に対してユーロ圏は反落となっています。
低迷が続いたドイツ製造業PMIに底打ち感が見られるのに対し、低迷状態はサービス業へと波及し、ユーロ圏のその他の国へも波及しているようです。

NY金・日足チャート 2019/10/21 - 11/2222日のNY金相場は前日から変わらず。欧州時間には仏・独の11月製造業PMI速報値が想定を上回る好結果となってユーロ買いドル売り急進後、ユーロ圏製造業PMIはわずかな上振れにとどまり、ユーロ売りドル買いへと巻き戻し。ラガルドECB総裁の緩和政策継続を示唆するような発言もあり、米10年債利回りも急低下したことでNY金は1460ドル台から1470ドル台へと小幅に急騰。ドル高の流れはNY市場にかけても続き、米国の総合PMIなども好結果、米10年債利回りも反発に転じたことでNY金は反落、上に行って来いとなって1460ドル付近まで下落。1450ドルから1470ドル台までのレンジ内で上限トライに失敗してレンジ半ばへと押し戻された形に。上限と下落基調の20日移動平均線(1479.5)を上抜けできれば1500ドルの大台トライへの流れにも、下限割れの場合には1430ドル台までが下値目安にも。
週間ベースでは-4.9ドル、0.33%の小幅反落。

NYプラチナ・日足チャート 2019/10/21 - 11/22NYプラチナは-24.9ドル、2.71%の大幅続落。6日続伸後の上ヒゲ陰線が示唆していたとおりの展開に。サポート期待もあった20日移動平均線(910.5)をNY朝に割れると急落の展開に、900ドルの大台ラインでもサポートされず、昼前には一時890ドル割れ。下落率としては9月30日(-41.8ドル、4.49%)以来、約2カ月ぶりで今年6番目の急落。前回9月の急落時も889.2ドルまで下落し、890ドル前後は10月後半までの保ち合い水準でもあり、下げ止まるのには都合の良い水準。
週間ベースでは-1.9ドル、0.21%の小反落。

ドル円・日足チャート 2019/10/21 - 11/22ドル円はほぼ横ばい推移。この日の変動値幅は108円40銭台から70銭台までの26銭程度にとどまり、7年ぶりの小動きとなっている今年の年間平均57銭の半分以下。保ち合い下限となっている108円40銭台では底堅く、NY時間には反発基調。米11月製造業PMIが52.2と予想を上回って7カ月ぶりの高水準となったこと、トランプ大統領の貿易合意には「非常に近い」発言などもサポート材料に。しかし、下落基調の9日移動平均線(108.67)に上値を押さえられる状態に。月末にかけての指標結果などをきっかけにこれをしっかり上抜けると109円40銭台の11月高値トライへも。
週間ベースでは-10銭、0.09%の小幅続落。
※参考:金プラチナ相場とドル円 NY市場11/22終値とチャート

2019年11月23日(土)時点の相場
国内金:5,580 円 11/22(金) ▼26(0.46%)
国内プラチナ:3,490 円 11/22(金) ▼2(0.06%)
NY金:1,463.6 ドル 11/22(金) +-0.0(0.00%)
NYプラチナ:892.6 ドル 11/22(金) ▼24.9(2.71%)
ドル円:108.65 円 11/22(金) ▲0.02(0.02%)
→11/22(金)のその他主要マーケット指標

←国内金価格は節目5600円割れ、プラチナは3400円の節目を維持 11/25(月)
→世界のプラチナ需給:2019年第3四半期と2019年見通し 11/22(金)
→金との価格差は三尊天井、NYプラチナは一段高への攻防 11/21(木)
→住宅建設許可件数は12年ぶり高水準、利下げで住宅市場は急回復 11/20(水)

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