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ADPとISMは低調も米中合意近づく?期待で株高の巻き返し
更新日:2019年12月05日(木)
ISM雇用指数とADP・NFP 2019年11月株高の流れが続くとトランプ米大統領の過激発言が飛び出し、押し目を形成したところでは、何事もなかったかのような楽観発言で株高の巻き返し。恒例にもなってきた感もあるトランプ大統領の自作自演に振り回される市場。
3日には「中国との貿易合意は来年の大統領選後でもいい」と先送り発言でリスクオフを誘発後、4日には「中国との協議は非常に良好に進んでいる」との発言で押し目買いをサポート。ブルームバーグの報道によれば、3日の「合意を急がない」発言は「その場の思い付き」とのこと。わかってはいても・・・。
経済指標が多少悪化しようとも、それをカバーして余りある影響力はさすが、と言うしかありません。

この日発表された米11月ADP雇用統計は、前月比+6.7万人と市場予想の半分程度にとどまる低調ぶり。5月以来、半年ぶりの低水準となり、2010年4月以降の9年8カ月では2番めの低水準となっています。3カ月平均でも+10.4万人となり、2010年6月以降の9年半では今年7月(+9.9)に次いで2番目の低水準。
雇用統計の非農業部門雇用者数(NFP)では、10月時点での3カ月平均は+17.57万人でADPの水準を大きく上回ってはいますが、年初の20万人台から夏場にかけて急減していったん反発へ、という推移は同じ。
市場予想では前月よりも増加予想が大勢で、その通りとなれば3カ月平均も押し上げることになり、ADPのそれとは逆行することになりそうです。

また、11月のISM非製造業景況指数も53.9となって市場予想を下回りました。構成指数のうち、業況指数は2010年以来の低水準となっています。雇用指数は55.5となって4カ月ぶりの高水準。9月には50.4まで低下して3年4カ月ぶり低水準となっていましたが、そこから2カ月続伸となり、底入れを示すような形にも。
なお、製造業景況指数の雇用指数は11月も46.6と前月からも低下、4カ月連続の節目50割れとなっています。
ISM非製造業景況指数の雇用指数以外はやや低調な状態となっていることから、雇用統計でも予想を下回らないとも限りません。

ただし、現状としては雇用統計の多少の悪化、好結果よりもトランプ発言への警戒感のほうが強く、米中協議の行方が最重要テーマとなりつつもあります。
少なくとも15日の関税先送りの有無を確認するまでは、経済指標結果も上の空になりがち?かもしれません。

NY金・日足チャート 2019/10/30 - 12/44日のNY金相場は-4.2ドル、0.28%の反落。1480ドル台を維持した時間外、東京午後には一時1490ドル寸前まで上昇。しかし欧州時間には米中貿易交渉について「第1段階合意に盛り込む関税撤廃の規模で合意に近づいている」との報道を受けてリスクオンの流れが急進し、1480ドル割れへと10ドル超の急落。NY時間には米11月ADP雇用統計の大幅下振れを受けて1480ドル台後半へと急反発も一時的にとどまり、トランプ米大統領の「米中交渉は非常に良好に進んでいる」発言もあり、再び1480ドル割れを試す展開に。日替わりの報道に振り回される状態も、この日は1480ドル付近では下げ渋って揉み合う形となり、引き続き上値目標1500ドル近辺をメドに短期上昇局面継続も。

NYプラチナ・日足チャート 2019/10/30 - 12/4NYプラチナは-9.8ドル、1.08%の大幅反落。時間外には910ドル台半ばで上値を押さえられての揉み合い状態から、徐々に上値を伸ばしてNY朝には一時11月26日(919.0)以来1週間ぶり高値となる918ドルまで上昇。しかし910ドル台後半が維持できず、金の急反落に追随する形で反落するとNY午後には900ドル割れ。ゆるやかに上昇する90日移動平均線(903.5)を上抜けての上昇も910ドル台半ばの抵抗水準を超えられずレンジ上方ブレイクに失敗、90日線割れへと押し戻されて保ち合い継続へ。再トライで上方ブレイクできれば11月高値960ドル付近までが上値目標に。

ドル円・日足チャート 2019/10/31 - 12/4ドル円は20銭超のドル高円安となって4日ぶりの反発。東京時間には米下院のウイグル人権法案可決を受けての米中対立への警戒感から円高圧力優勢の展開も、108円40銭台のサポート水準では底堅さも。欧州時間にはブルームバーグの米中合意に近づく?報道を受けて株高と金利急騰とともに108円70銭台へと30銭ほどの急騰。NY時間には低調な米指標結果に108円50銭台まで下落する場面もあったものの、トランプ大統領の楽観発言にもサポートされて円安の流れへ、NY終盤には一時108円90銭台まで上昇。200日移動平均線(108.88)を割れて一段安も警戒された流れはレンジ下限で反発、しかし再び200日線に上値を押さえられた状態にも。あらためて108円40銭のサポートを割れるようなら90移動平均線(107.71)付近までが下値目安に。
※参考:金プラチナ相場とドル円 NY市場12/4終値とチャート

5日の国内金価格は+6円、0.11%の小幅続伸で11月7日(5690)以来、1カ月ぶりの高値水準。9日移動平均線(5601)が上向き始め、短期上昇トレンドをサポートし始める動きにも。9日線が21日移動平均線(5605)を上抜けて21日線も下げ止まることが上昇トレンド継続への必要条件となり、週末の米雇用統計がそこそこ低調となり、米中対立への警戒感が緩和されなければ上値目標5710円台を目指す流れ継続へ。

プラチナ価格は-34円、0.98%の大幅反落。11月27日(3478)以来1週間ぶり高値となった前日から、今度は11月29日(3427)以来ほぼ1週間ぶり安値へ。上へ下へと方向感も定まらず、三角保ち合いの収縮フェーズを終えて拡散へ。NYプラチナは保ち合い継続のなかでも上方向優勢の状態にあり、国内価格も再度上方向へと切り返す可能性も。ただ、現状の形からは下方向へ大きく動き出す可能性も否定はできない状態に。確率的にはそれほど高くはないものの、当面の下値目安としては10月安値圏3300円前後まで。切り返して3460円台を上抜けた場合には今年高値更新トライ、3600円台も視野に一段高の展開にも。
※参考:金プラチナ国内価格12/5とチャート

2019年12月05日(木)時点の相場
国内金:5,631 円 12/5(木) ▲6(0.11%)
国内プラチナ:3,430 円 12/5(木) ▼34(0.98%)
NY金:1,480.2 ドル 12/4(水) ▼4.2(0.28%)
NYプラチナ:901.8 ドル 12/4(水) ▼9.8(1.08%)
ドル円:108.86 円 12/4(水) ▲0.25(0.23%)
→12/4(水)のその他主要マーケット指標

←米10月貿易赤字は予想以上に縮小、貿易額も減少傾向継続 12/06(金)
→2020年FF金利見通し、再開するなら・・・利下げ 12/04(水)
→ユーロ圏製造業PMIは回復基調も50超はギリシャとフランスだけ 12/03(火)
→モメンタム中立回復で4年連続12月上昇に挑む国内金価格 12/02(月)

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