中国第1四半期GDPは初のマイナス成長、回復基調が今後の焦点
更新日:2020年04月18日(土)
湖北省武漢市の感染者数、死者数を上方修正した中国。国家統計局が発表した1-3月期GDPは前年同期比-6.8%。市場予想の-6.0%程度を下回り、2019年第4四半期の+6.0%からは急低下。少なくとも1992年の四半期統計開始以降では、初のマイナス成長。
新型コロナウイルス感染拡大を防ぐロックダウンの影響は、想定以上に大きかったようです。
リーマンショック後の最低は2009年第1四半期の+6.4%でした。その1年後、2010年第1四半期には+12.2%までV字回復。世界金融危機からの回復の牽引役を担いました。
今回も・・・?
この日同時に発表された3月の鉱工業生産は前年同月比-1.1%。1-2月の前年比-13.5%からは急回復しています。昨年後半の+5.7%前後までの回復にはまだしばらく時間を要しそうですが、ゆるやかな回復基調は期待できそうです。
しかし、3月の小売売上高は前年比-15.8%。1-2月の-20.5%からは若干の回復も、極めて限定的にとどまりました。昨年末の+8.0%前後までの回復には、程遠い状況です。
GDPは第1四半期の急激な落ち込みの反動もあり、第2四半期の急回復も期待されるものの、予想外の小売売上高の低調ぶりや、欧米など世界経済のリスタート待ちの現状では外需も期待できず、中国経済のV字回復に向けてもそう簡単には行きそうにありません。最悪のケースでは第2四半期もマイナス成長となって史上初のリセッション入りも警戒されます。
今のところは良くてU字回復か、という状態かもしれません。
そして、ロックダウン解除後の武漢の動向も、気になるところです。
17日のNY金相場は-32.9ドル、1.9%の大幅安となって3日続落。前日NY朝につけた戻り高値1768ドルをピークに戻り売りの流れがコンスタントに続き、ややその勢いが増した格好にも。トランプ米大統領の経済活動順次再開方針の表明や新型コロナ治療薬への期待感などからリスク回避の巻き戻しも加速、欧米株の一段高も重石となり、この日は時間外の高値1740ドル手前から40ドルほど水準を切り下げてNY市場では調整目安となっていた1700ドルに到達。NY引け後には1700ドルを割れて軟調な流れは継続。目先、1680ドルの節目ではいったんサポートされやすそうにも。ここを割り込んだ場合には3月安値から今年高値までの上げ幅の38.2%戻し(1659.7)が意識され、20日移動平均線(1664.1)も上昇してきた1660ドル近辺が次の下値目安に。
週間ベースでは-54.0ドル、3.08%の反落。
NYプラチナは-8.0ドル、1.01%安で3日続落。時間外の高値810ドル台前半からNY午後につけた安値785ドル近辺まで、30ドル弱の下落も前日安値は下回らず。3月安値から4月高値までの23.6%戻し(773.0)手前、780ドル台では下げ渋る様子も。この水準で下げ止まらない場合には38.2%戻し(732.7)、20日移動平均線(735.4)などが集中する730ドル近辺までが次のサポート候補に。
週間では+36.7ドル、4.9%の続伸。
ドル円は-40銭、0.38%のドル安円高で3日ぶりの反落。東京朝の高値では前日高値を下回り、NY朝の安値では前日安値を下回らず。結果的に108円が抵抗水準となっての軟調推移も107円台前半では底堅く、107円半ばまで持ち直して終了。トランプ大統領の経済活動再開指針や抗ウイルス治験薬への期待感などから、リスク回避のドル買いの巻き戻しの流れが進行も、円の方向性も近いため、一方的な流れとはなりにくい状態も継続。107円台での保ち合いは今年3月以降のベース水準にもなっており、これを外れてもまたこの水準に戻ってくるパターンの繰り返し。それでも目先、下方向にブレイクすると最大で105円割れを試す展開にも。逆に上方ブレイクなら110円台後半まで上値を伸ばす流れにも。
週間では-91銭、0.84%の続落。
※参考:
金プラチナ相場とドル円 NY市場4/17終値とチャート
2020年04月18日(土)時点の相場
国内金:6,441 円 4/17(金)
▼13(
0.20%)
国内プラチナ:2,985 円 4/17(金)
▲59(
2.02%)
NY金:1,698.8 ドル 4/17(金)
▼32.9(
1.90%)
NYプラチナ:785.3 ドル 4/17(金)
▼8.0(
1.01%)
ドル円:107.53 円 4/17(金)
▼0.41(
0.38%)
4/17(金)のその他主要マーケット指標
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