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★金プラチナ短期相場観★

ゼロ金利長期化のドル安>首相辞任の円高=金価格高値再トライ
更新日:2020年08月31日(月)
週末の安倍首相辞任報道を受けて日経平均が一時600円急落し、為替は1円70銭もの円高となったことから、「長期安定政権」という評価が円安株高効果の一部を担ってきたことも間違いないことを再認識させられた感も。今後、かつてのような政局不信が強まるような事態に陥るようなことがないことを祈るばかりです。
その前日には米FRBの金融政策枠組み変更により実質ゼロ金利政策の長期化が示唆され、一時的に乱高下とはなったもののドル安の流れが再開。首相辞任で安定政権終焉による円高を、ゼロ金利長期化見通しに伴うドル安がカバーし、やや停滞感もあった金価格は月末に上昇。
月末、夏の終りの重要イベントでの米金融政策変更と、突発的な国内政局変動により、金価格は高値圏再トライの様相にもなってきました。

国内金価格・日足チャート 2020年8月31日国内金価格の過去20日間の高値を示すラインは今年、調整局面や保ち合い推移の場面でもわずかにその水準を切り下げることもありました。しかし、過去20日間の安値を示すラインは、コロナショックの3月に大きく切り下げて以降は、ここまで一度も下落することなく、下値切り上げに伴って着実にその水準を切り上げてきました。この8月には最高値更新後の大幅調整により、過去20日間の安値ラインも押し下げられるピンチとなりましたが、月末の反発局面によりこれを回避しつつあります。
過去20日間の安値は現在7191円。8月安値でもあり、3月安値から8月の過去最高値までの23.6%戻し(7197)付近にも相当する水準でサポートされた状態。春以降、これまでのサポートラインとなってきた過去20日間の高値と安値の中央値ライン(現在7434円)を回復できるかどうかが9月の課題、ということにもなりそうです。

31日の国内金価格は+66円、0.91%の反発。週明け時間外のNY金は先週末水準1970ドル台から1980ドル台へと10ドル程水準を切り上げての堅調スタート、27日の急騰局面でつけた高値1987ドルとの攻防へ。ドル円は先週末の105円30銭台から105円80銭付近まで円安急進後に元の水準へと反落も、菅官房長官の出馬検討が伝えられていることを好感して日経平均が300円高から400円高へと堅調推移となっていることにも支えられて下げ渋り。国内金価格は主要レンジ上限となりつつあった7270円を上抜け、上値トライへの勢いはまだそれほど強くはないものの、調整局面終了の可能性と反発局面形成への兆しも。当面の上値目標は最高値(7676)から8月安値(7191)までの38.2%戻し(7376)近辺。下方向へは7220円が比較的重要な節目となり、割り込むようなら調整局面再開となって7120円程度までが短期下値目安に。
月間ベースでは+96円、1.33%高で5ヵ月続伸。

国内プラチナ価格・日足チャート 2020年8月31日国内プラチナ価格も3月以降は、過去20日間の安値ラインを概ね切り上げる形となって下値切り上げのトレンドを維持。足下では、3月安値から8月高値までの23.6%戻し(3364)でサポートされて反発の兆し。過去20日間の安値ラインも3327円から3370円へと上昇し、過去20日間の高値と安値の中央値ラインも3491円から3513円へと上昇。やはり過去20日の安値ラインを維持し、上昇局面でのサポートラインとなってきた高安中央ラインの水準を回復できるかどうかが、プラチナにとっても高値圏再トライに向けた9月のポイントとなりそうです。

プラチナ価格は+7円、0.2%の反発。時間外のNYプラチナは先週末の940ドル付近から940ドル台後半へと小幅上昇スタート。しかし国内プラチナ価格の上値はまだ重く、依然として下落基調が続く9日移動平均線(3446)が抵抗線となり、8月7日の高値から上値を切り下げる調整局面から抜け出せず。3460円の節目を超えることができれば流れが変わる可能性、8月高値(3655)から24日(3379)までの半値戻し(3517)を上値目標に反発局面形成へ。下方向へは3370円台の節目を割れると一段安へ、下値目安は7月末安値圏3330円近辺まで。
月間ベースでは+108円、3.25%の続伸。
※参考:金プラチナ国内価格8/31とチャート

2020年08月31日(月)時点の相場
国内金:7,292 円 8/31(月) ▲66(0.91%)
国内プラチナ:3,435 円 8/31(月) ▲7(0.20%)
NY金:1,974.9 ドル 8/28(金) ▲42.3(2.19%)
NYプラチナ:940.0 ドル 8/28(金) ▲11.9(1.28%)
ドル円:105.36 円 8/28(金) ▼1.18(1.11%)
→8/28(金)のその他主要マーケット指標

←ダラス連銀製造業PMIも半年ぶりプラス圏回復 09/01(火)
→コアPCEインフレの許容範囲超えは15年間ほぼなし 08/29(土)
→インフレ2%超容認でドル安金急騰は一瞬、実質金利上昇で反落 08/28(金)
→米耐久財受注は回復基調継続、コア受注は前年比プラス圏回復 08/27(木)

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