金プラチナ相場情報
Let's GOLD

★金プラチナ短期相場観★

今後10年間の雇用増加ペースは鈍化見込み、ADP雇用は早くも鈍化
更新日:2020年09月03日(木)
コロナ後の米雇用回復状況 NFP×ADP 2020年8月雇用統計のNFPでは、今年3-4月の2ヵ月で2216万人の雇用が失われました。ADP雇用リポートの数字では、3-4月の2ヵ月で1971.1万人の雇用が失われたことになっています。
コロナ前の今年2月時点のNFP、ADPの数値をそれぞれ0として、3月以降の前月比増減数を累積加算すると、雇用統計のNFPでは7月時点でのマイナス雇用者数は1288.1万人。4月時点と比較すると、失われた雇用のうちの41.9%が戻って来たことになります。
ところが、ADP雇用の数値によれば、8月時点での失われた雇用者数は1124.5万人。回復率は43.0%となっています。6月時点で39.7%に達し、7月には40.8%となっていました。
早くも雇用回復ペースは鈍化傾向の兆しとなっています。

米労働統計局が1日に発表したリポートによれば、雇用者数は向こう10年間で600万人増加するとの予想。
7月時点の雇用統計のNFP基準での失われた雇用がまだ1288.1万人も残っているのに対して、今後10年間かけて600万人しか増加しない?
新型コロナウイルス感染のパンデミックによる影響は考慮していない、とのことでそのまま現状数字に当てはめて今後の見通しとして想定することはふさわしくはなさそうです。

前回の金融危機の時、2008-2009年に失った雇用は860万人、100%回復したのは2014年5月。失った雇用全てを取り戻すのには、およそ5年半かかりました。
今回のケースでは、一定程度の割合までは急速に回復することが予想され、実際にわずか3ヵ月で回復率40%台に達する急回復となっています。しかし、4ヵ月めにして早くも回復ペース鈍化の兆しの可能性が見られたADPと同様に、NFPでも鈍化の兆しがみられ始めるようだと、5年?・・・10年?という数字もチラつき始めそうです。

NY金・日足チャート 2020/7/30 - 9/22日のNY金相場は-34.2ドル、1.73%の大幅安となって4日ぶりの反落。1日高値で2000ドルの大台に到達し、短期上値目標達成後の一服感からの調整局面が2日にかけて継続。ユーロドル1.20ドルの高値トライからの反落の流れがこの日も続き、ドル安の巻戻しの流れに押されながらもロンドン時間にかけては1970ドルをはさんでの小幅揉み合い推移で下げ渋り。NY朝にはADP雇用リポートが予想を大幅に下回る低調となり、一時的には小幅ドル安・金高に振れたものの逆にこれがトリガとなって戻り売りの流れが加速。米株の大幅高の流れにも押されてNY午後には一時1940ドル割れ。下値サポート1930ドル手前でいったん下げ止まった状態となり、目先の主要レンジは1930ドルから1980ドルまでに縮小。下限を割れると一段安で8月安値1870ドル台までが下値目安に。切り返して上限突破となれば最高値からの急反落後の戻り水準2040ドル近辺が上値目標に。

NYプラチナ・日足チャート 2020/7/30 - 9/2NYプラチナは-48.6ドル、5.1%の大幅反落。5月21日(-68ドル、7.28%)以来3ヵ月半ぶり、今年5番めの急落となり、7月20日(857.9)以来1ヵ月半ぶりの安値。時間外は金と同様に下げ渋る展開も、NY朝にかけての急落局面では下げ幅拡大、940ドル台から900ドル付近まで40ドル超の大幅下落となり、NY午後には一時900ドルの大台割れ。前日の短期上値目標960ドル台到達後の反落の流れが加速したような展開となり、920ドル台の下値サポート割れに伴う下値目安900ドル前後に早々の到達。いったんは下げ一服となりやすいところ。週末にかけて行き過ぎの展開となれば7月前半高値圏880ドル近辺までがさらなる下値目安にも。

ドル円・日足チャート 2020/7/30 - 9/2ドル円は20銭程のドル高円安、0.18%高で3日続伸。ドル安の巻戻しの流れに連れ、ゆるやかなドル高円安基調となり、東京朝の105円80銭台の安値からNY時間での高値106円30銭まで上昇。NY朝には既に106円20銭台まで上昇し、ADP雇用の下振れには小幅急落も106円を割れることはなく、20日移動平均線(106.08)にサポートされての横ばい推移の展開に。雇用統計までは105円30銭から106円半ばまでの保ち合いレンジを維持し、その結果次第の展開にも。足下ではドル安の巻き戻し優勢の流れになりつつあり、雇用統計の結果がそれほど悪くなければADPとの対比でポジティブに受け止められてドル高円安の流れが強まるような展開にも。106円半ばの節目を上抜けるようなら一段高の展開へ、6月末高値圏107円台後半から108円近辺までが上値目標に。
※参考:金プラチナ相場とドル円 NY市場9/2終値とチャート

3日の国内金価格は-66円、0.9%安となって4日ぶりの反落。上値の重い状態にもかかわらず水準を切り上げてきた流れは雇用統計前に力尽きて失速、短期上値目標7370円台に対しては7330円台までにとどまって折返し、直近の保ち合い上限7260円台まで急速に巻き戻す形に。居心地の良い水準に戻って雇用統計待ちへ。週末、週明けにかけて上方向への節目7330円台を突破するような展開となれば上値再トライへ、あらためて最高値(7676)から8月安値(7191)までの38.2%戻し(7376)が上値目標に。逆に下方向へのサポート7220円台を割り込むようなら一段安へ、7120円近辺までが下値目安に。

プラチナ価格は-99円、2.83%の大幅安で4日ぶりの反落。8月高値から8月末安値までの半値戻し(3517)達成にもう少しのところで上値トライ失敗。NYプラチナの大幅安によって軌道修正、3420円台のサポート割れとなって今度は下値トライの様相に。いったんは落ち着く可能性もあるものの、雇用統計の結果がそれほど悪くなければ一段安への可能性も、当面の下値目安は3350円近辺まで。
※参考:金プラチナ国内価格9/3とチャート

2020年09月03日(木)時点の相場
国内金:7,267 円 9/3(木) ▼66(0.90%)
国内プラチナ:3,404 円 9/3(木) ▼99(2.83%)
NY金:1,944.7 ドル 9/2(水) ▼34.2(1.73%)
NYプラチナ:904.1 ドル 9/2(水) ▼48.6(5.10%)
ドル円:106.18 円 9/2(水) ▲0.19(0.18%)
→9/2(水)のその他主要マーケット指標

←米7月は輸出入も急増、貿易赤字は12年ぶり水準に急拡大 09/04(金)
→8月ユーロ圏製造業PMI、8カ国中4ヵ国が4月以来4ヵ月ぶり反落 09/02(水)
→ダラス連銀製造業PMIも半年ぶりプラス圏回復 09/01(火)
→ゼロ金利長期化のドル安>首相辞任の円高=金価格高値再トライ 08/31(月)

→ 最近よく読まれた記事
→ 明日の国内金プラチナ相場価格リアルタイム予想
→ PIVOT指数から見るNY金相場サポート&レジスタンスライン
→ PIVOT指数から見るNYプラチナ相場サポート&レジスタンスライン

トップページへ
金プラチナ短期相場観
金プラチナ価格予想
PIVOT指数
主要マーケット指標
地金相場週間推移
相場情報メール
年間高値安値
国債格付一覧
チャートギャラリー
相関性RANK
トレンドワード
純金積立
マーケットトピックス


★PCサイトはこちら★
★iPhone/スマホ★