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★金プラチナ短期相場観★

米7月求人件数は3ヵ月連続急増、求人不足はやっと1千万割れ
更新日:2020年09月10日(木)
米・求人件数 2020年7月米労働省が発表した月次求人労働異動調査(JOLTS:Job Openings and Labor Turnover Survey)で、7月の求人件数は661.8万件。市場予想の600万件を上回り、6月の600.1万件からも大幅増で2月(700.4)以来、5ヵ月ぶりの高水準。コロナ後では最大となり、コロナ前に迫る水準に。
前月比では+10.28%となり、2015年7月(+16.72%)以来約5年ぶり急増となった6月(+11.73%)に次ぐ高水準で過去8年間では3番めの急増。前月比+7.51%の5月から、3ヵ月連続の急増。

雇用者数と求人数の合計に占める求人数の割合を示す求人率は4.5%となり、2019年10月(4.6)以来、9ヵ月ぶりの高水準。採用率も4.1%となり、過去最高の5月(5.4%)、2番めの6月(5.1%)からは低下も、過去5番めタイの高水準。
自発的な離職者数の割合を示す離職率は2.1%で2月(2.3%)以来、5ヵ月ぶりの高水準。リーマンショック後に1.2%まで急低下し、回復に6年余りを要した回復目安水準2.1%に早くも到達。
解雇率も1.2%まで低下し、2月(1.2%)以来5ヵ月ぶりの低水準でコロナ前を回復。
月次求人労働異動調査の結果としてはV字回復が急速に進行中。

ただし、失業者数は7月時点で1633.8万人。求人件数との差は972.0万件の求人不足。4月の1808.2万件の不足からは3ヵ月連続の縮小で、5月には1561.4万件、6月は1174.9万件。
求人不足はようやく1千万件を割れたところです。
なお、8月の失業者数は1355.0万人まで減少していますが、求人件数が過去最大の750万件となった場合でも、605万件の求人不足となります。

NY金・日足チャート 2020/8/5 - 9/99日のNY金相場は+11.7ドル、0.6%の続伸。前日まで3日続落で大幅調整となっていた米株がこの日の東京時間朝には切り返してリスクオンの株高の流れに。治験フェーズ3中断が報じられていた英製薬大手アストラゼネカが次週にも治験再開の可能性、と伝えられたことなどもリスクオフからオンへの切り替えを後押し。ロンドン市場では一時1930ドルのサポートを割れて1920ドル半ばまで売られた金はNY朝にドル高一服、ECB理事会での経済見通し改善期待からユーロ高ドル安急進となったことにもサポートされて1950ドル台へと急反発。下げ止まりつつある20日移動平均線(1957.0)に上値を押さえられ、しかしこの水準まで回復したと見ることも可能。短期的には軟調優勢の流れから中立に近い状態を回復。1930ドルから1980ドル台までのレンジ半ばに位置し、目先はレンジ内推移が予想され、次週のFOMCなどをきっかけに上下どちらかへ抜け出すとそれなりの変動も。上方向なら8月の戻り水準2040ドル近辺までが上値目標、下方向なら8月安値1870ドル近辺までが下値目標に。

NYプラチナ・日足チャート 2020/8/5 - 9/9NYプラチナは+14.6ドル、1.6%高で3日続伸。時間外には一時的に900ドルの大台をわずかに割れる場面もありながら、逆にこのラインでの底堅さを何度か確認する形で徐々に反発基調再開へ。金に追随したNY朝の急騰局面では920ドル台まで上昇し、抵抗感が強まりつつあった920ドルラインを上抜け、8月末の保ち合い水準を回復。右肩下りの20日移動平均線(936.9)にはまだ届かないものの、880ドル台から950ドル台までの主要レンジ半ばで方向感も回復中。地合改善、短期トレンド好転に向けては20日線超えが目先のポイントに。

ドル円・日足チャート 2020/8/6 - 9/9ドル円は25銭のドル高円安、0.24%の反発。前日安値圏105円80銭近辺では底堅く、ワクチン報道なども意識されての株高の流れにも追随、ドル高円安の流れが強まった欧州時間には106円20銭台まで上昇。しかしNY朝にかけてユーロ高ドル安の流れが強まるとドル円は頭打ち、106円30銭の抵抗線にも上値を押さえられ、20日移動平均線(106.08)と106円ラインをはさんでの小幅保ち合い推移の様相にも。ECB理事会でユーロ高牽制発言があれば、ユーロ安で相対的なドル高進行となってドル円は節目の106円30銭を上抜ける可能性も。そうなれば6月末高値圏108円前後を目標に上値トライの展開にも。
※参考:金プラチナ相場とドル円 NY市場9/9終値とチャート

10日の国内金価格は+80円、1.11%の大幅高で3日ぶりの反発。9月2日(7333)以来、1週間ぶりの高値。もう少しの下げ余地もあった状態から、サポートを維持して急反発となったNY金に押し上げられて7230円台の節目を突破、9-21日移動平均線(7260-7266)もまとめて上抜けての一段高。結果的には7月末以降の下値サポート水準7200円前後での底堅さを確認しての反発となり、7300円の大台ライン近辺までが短期上値目標。

プラチナ価格は+59円、1.75%の反発。1ヵ月続く下降チャネルの範囲内で下値切り下げへの警戒感も高まる状態から切り返し、節目の3400円を突破して9日移動平均線(3410)も上抜け。21日移動平均線(3447)も上抜けて3450円台まで、下降チャネル上限近辺までが短期上値目標に。
※参考:金プラチナ国内価格9/10とチャート

2020年09月10日(木)時点の相場
国内金:7,270 円 9/10(木) ▲80(1.11%)
国内プラチナ:3,421 円 9/10(木) ▲59(1.75%)
NY金:1,954.9 ドル 9/9(水) ▲11.7(0.60%)
NYプラチナ:924.9 ドル 9/9(水) ▲14.6(1.60%)
ドル円:106.18 円 9/9(水) ▲0.25(0.24%)
→9/9(水)のその他主要マーケット指標

←失業保険申請件数は最悪期からは半減、でもコロナ前の7倍 09/11(金)
→世界のプラチナ需給-2020年第2四半期 09/09(水)
→ドイツ7月鉱工業生産は前年比、コロナ前との比較でも10%減 09/08(火)
→最高勝率8月まで5連騰後の金、中立の9月は保ち合いから調整も 09/07(月)

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