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独ZEW期待指数はコロナ後最低、鉱工業生産はコロナ前比5.5%減
更新日:2021年09月08日(水)
ドイツ鉱工業生産 2021年7月ドイツの欧州経済研究センター(ZEW)発表の期待指数は5月に21年3ヵ月ぶり高水準となる84.4まで上昇後、9月には26.5。4ヵ月連続の急低下となって2020年3月以来、1年半ぶりの低水準。コロナ後の最低水準も更新しました。
ZEWによれば、引き続き自動車セクターの世界的な半導体不足と建設部門の資材不足が響き、見通し悪化が続いているようです。

ドイツのIFO経済研究所が発表するIFO景況感指数の期待指数でも、6月には10年半ぶり高水準となった後、8月まで続落で急低下していました。
また、Markit社発表の総合PMIでは7月に過去最高、8月に3ヵ月ぶり低水準へと急失速、製造業PMIでは3月に過去最高、7月まで高止まり状態が続いた後、8月に急低下。
ドイツの景況感を示すソフトデータはいずれも夏場に急失速しています。

この傾向はハードデータでも見られ始めています。
ドイツ連邦統計庁発表の鉱工業生産は、7月に鉱工業生産指数が97.8となって前月比+1.03%。4ヵ月ぶりに前月比プラス圏となり、ボトルネックが景気回復の失速要因となっていた状態は改善傾向にある、との見方もあるようです。
また、ドイツ経済省は「半導体の供給不足はしばらく続く見通しではあるものの、工業部門は底打ち」したと見られる、とのコメントも。

しかし、鉱工業生産指数の推移を見る限り、コロナショックの急落局面を除いても、低下基調が続いています。
7月の鉱工業生産指数97.8は、6月(96.8)からは上昇しましたが、5月(97.8)と並び、コロナ直前の2020年2月(103.5)と比較すると-5.7。5.5%減の水準にとどまります。
ソフトデータが失速状態を示しつつある第3四半期に、ハードデータが底打ちするのかどうかは疑問も残ります。

NY金・日足チャート 2021/8/3 - 9/73連休明け、7日のNY金相場は-35.2ドル、1.92%の大幅反落で8月26日(1795.2)以来、2週間ぶりの安値。下げ幅としては今年の平均騰落値幅+-12ドルのほぼ3倍、今年9番めの急落。ネガティブ・サプライズとなった週末の雇用統計後も米10年債利回りの上昇基調は続き、およそ2ヵ月ぶり高水準となる1.37%台まで上昇。この流れを受けて週末のドル安の流れは週明けに反転。火曜日にはドイツの9月ZEW景況感指数の下振れを受けて欧州時間からユーロ安ドル高の流れも強まり、NY金は週明け時間外には1830ドル台から1820ドル台へと軟調推移、7日のロンドン市場で1720ドルを割れるとNY朝には節目の1810ドルでの攻防、これを維持できなくなると1800ドルの大台割れへと急落。1790ドル台前半ではいったん下げ渋る状態。週末の保ち合い上方ブレイクからの上値トライへの流れは週明けと同時に巻き戻され、逆に1810ドルの下値サポートを割り込んで今度は下値トライへ。当面の下値目安は8月後半安値圏1780ドル前後まで。

NYプラチナ・日足チャート 2021/8/3 - 9/7NYプラチナは-25.7ドル、2.52%の大幅反落となって週末の大幅上昇分を帳消し。週末に1020ドルの節目をわずかに上抜けて一段高への可能性を示唆した流れも巻き戻し。週明け時間外こそ1020ドルをはさんでの揉み合い推移となったものの、7日の時間外から金の軟調推移に追随、ロンドン時間に1010ドルを割れるとNY朝には1000ドルの大台割れ。安値では990ドルで反発し、990ドル台半ばに収束、下げ渋る状態にも。目先は990ドルから1020ドル台までの保ち合いレンジを形成し、下限を維持できなくなれば下値トライ再開へ、今年安値を更新して940ドル近辺までが下値目安に。あらためて上限超えへと反発できれば上値再トライも。その場合には7月末高値圏1080ドル近辺を目指す流れにも。

ドル円・日足チャート 2021/8/4 - 9/7ドル円は43銭のドル高円安、0.39%の続伸で8月12日(110.43)以来、4週間ぶりの高値。週末の小幅急落は週明けから徐々に巻き戻しへ。109円60銭近辺が強めのサポートとなり、週明け東京市場では109円80銭台を回復し、欧州時間には一時109円90銭台まで上昇。翌7日東京市場で戻り売りが強まった場面でも109円60銭台で反発し、欧州時間からはユーロ安ドル高の流れや米10年債利回り上昇の流れにもサポートされて110円台を回復、NY午後には110円20銭台へと上昇。8月後半以降の保ち合い上限となっていた110円10銭台の節目を上抜け、今朝の東京市場では110円30銭との攻防にも。テーパリング先送り観測はそれほど強まらず、その先の見通しも考慮すればゆるやかなドル高基調継続へ、との思惑も。米長期金利上昇にもサポートされ、当面の上値目標は今年高値圏111円50銭台まで。
※参考:金プラチナ相場とドル円 NY市場9/7終値とチャート

8日の国内金価格は-72円、1.02%の大幅続落で8月27日(6929)以来の安値。上値トライへの流れが巻き戻されたNY金の急反落を反映。7000円の大台を挟んでの小幅保ち合いからの上方ブレイクの流れは週明けの一服から下方ブレイクへと逆流。ゆるやかな上昇基調を維持する90日移動平均線(7008)はサポートになり切れず、6990円の節目を大きく割り込んで調整局面拡大へ一段安の可能性。当面の下値目安は6900円の大台近辺まで。

プラチナ価格は-62円、1.58%の下落。NY金の保ち合い上方ブレイクがダマシに終わって反転した流れに追随、ただしNYプラチナと同様に下方ブレイク手前では踏み止まる形に。意外とこの状態はNY金と国内金価格の極端な逆流が行き過ぎであることを示唆している可能性も。とりあえず国内プラチナ価格は短期的にはレンジ幅を拡大する逆三角保ち合いが継続し、方向感が定まらない乱高下状態を象徴。目先、3850円台のサポートを割れると大幅安への展開も警戒され、今年安値更新で3700円割れも意識される可能性。上方向には3930円台の節目を上抜けると一段高となって4100円台を目指す流れに発展する可能性も。
※参考:金プラチナ国内価格9/8とチャート

2021年09月08日(水)時点の相場
国内金:6,955 円 9/8(水) ▼72(1.02%)
国内プラチナ:3,869 円 9/8(水) ▼62(1.58%)
NY金:1,798.5 ドル 9/7(火) ▼35.2(1.92%)
NYプラチナ:995.9 ドル 9/7(火) ▼25.7(2.52%)
ドル円:110.28 円 9/7(火) ▲0.43(0.39%)
→9/7(火)のその他主要マーケット指標

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