黄金比61.8%の重要性と国内金価格
更新日:2021年09月07日(火)
「黄金比」と言うだけあって、金価格における値幅分析においても黄金比は有効な手法の一つとなっています。とりわけ「最も美しい」とされる代表的な数値「61.8%」は国内金価格の相場動向を見通す上でも、非常に重要な水準を指し示すことが多々あります。
国内金価格は2020年8月7日に過去最高値7676円をつけた後、2021年3月5日には6413円まで下落しました。この間の下落幅の61.8%戻し(7194)を5月末に達成すると、6月3日には2021年高値となる7335円まで上昇。
その後8月上旬には3月安値(6413)から6月高値(7335)までの61.8%戻し(6765)を達成。そして8月11日の6710円で折り返し、反発基調を維持して9月入り。
現状は6月高値(7335)から8月安値(6710)までの半値戻し(7023)を達成し、61.8%戻し(7096)達成を目指す流れが進行中。
なお、現状は20日移動平均(6917)+2%乖離ライン(7056)付近でいったん頭打ちとなった格好にも。下落トレンド中、もしくは横ばい推移傾向の場合には、高確率でこのままいったん反落へと向かいやすい状況。しかし、短期トレンド転換期にはこれを突き抜けて20日線や+-2%乖離ラインも上向きへと牽引する流れとなる可能性も。
6日はNY市場がレイバーデーの祝日で休場となったことから静かな週明け。週明け時間外のNY金は1820ドル台前半まで小幅に低下、今朝の時間帯には1820ドル台後半へとわずかに反発の兆しも。為替は日本株と欧州株の堅調推移にも連れる形で欧州時間に109円90銭台まで上昇も90日移動平均線(109.87)超えでは上値も重く、NY時間には109円80銭台で動意低下、今朝の東京市場では109円70銭台へと軟調気味。
7日の国内金価格は-6円、0.09%の小反落。やや失速気味ながらも短期上昇トレンドは継続、7000円の大台を挟んでの小幅保ち合いからの上方ブレイクに伴う短期上値目標7090円近辺を目指す流れもゆっくりと進行中。ゆるやかに上昇する90日移動平均線(7005)を下回るようだと失速感も強まり、6990円の節目を割り込むようだと短期上値トライの流れは腰折れ、調整局面入りとなって6900円の大台ライン近辺までが下値目安に。
国内プラチナ価格は2020年11月安値(3096)から2021年2月高値(4798)まで上昇後、8月末には3749円まで下落。2020年11月安値から今年2月高値までの61.8%戻し(3746)をほぼ達成したところでいったん底打ちの可能性を示して揉み合いから反発方向へ。
現状は2月高値から8月安値の23.6%戻し(3997)までもう少しのところ。
61.8%戻し(4397)を達成する為には、いくつものハードルを超える必要も。差し当たり、23.6%戻し達成後には、反発への兆しもある20日移動平均線(3885)+4%乖離ライン(4040)を突き抜け、これらを明確な上昇基調へと牽引する必要も。
プラチナ価格は前日から変わらず、3931円で横ばい推移。時間外のNYプラチナも1020ドルを挟んでの小幅揉み合い推移となって保ち合い上抜けの兆しのまま一服状態。これを反映する形で国内価格も保ち合い上方ブレイクの形となったところでいったんフリーズ。NYプラチナの上値トライ再開に追随する展開となれば、逆三角保ち合いブレイクからの逆三尊完成トライへ、大底をつけての反発局面形成へと発展する可能性もあり、当面の上値目標は8月高値圏4070円台まで。
※参考:
金プラチナ国内価格9/7とチャート
2021年09月07日(火)時点の相場
国内金:7,027 円 9/7(火)
▼6(
0.09%)
国内プラチナ:3,931 円 9/7(火) +-0(0.00%)
NY金:1,833.7 ドル 9/3(金)
▲22.2(
1.23%)
NYプラチナ:1,021.6 ドル 9/3(金)
▲27.4(
2.76%)
ドル円:109.85 円 9/3(金)
▲0.14(
0.13%)
9/3(金)のその他主要マーケット指標
独ZEW期待指数はコロナ後最低、鉱工業生産はコロナ前比5.5%減 09/08(水)雇用低調、緩和縮小先送りで想定可能な金価格の上昇余地 09/06(月)雇用統計もネガティブ・サプライズ、回復すべき雇用は530万 09/04(土)失業保険継続受給者数、4週移動平均では13週連続減 09/03(金)
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