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★金プラチナ短期相場観★

米小売売上高は2ヵ月連続で予想外の上振れ、円安も止まらず
更新日:2021年10月16日(土)
米・小売売上高(前年比) 2021年9月供給制約が足を引っ張り、インフレ高止まり懸念も漂うなかでも、米国の消費意欲は旺盛なまま。リベンジ消費の勢いは衰えることなく、小売売上高は好調を持続。
米商務省が発表した9月の小売売上高は前月比+0.7%。市場予想の-0.2%に反してプラス。8月の+0.7%も+0.9%へと上方修正され、自動車を除く数値も9月は前月比+0.5%予想を上回る+0.8%。8月分も+1.8%から+2.0%へと上方修正。

この結果を受けてリスク選好の勢いが強まると、既に軟調推移となっていたNY金は一段安。この日は前日比30ドル弱の急反落となりました。
どこかで見たような既視感は、1ヵ月前の8月小売売上高の時とダブリます。その時も前月比マイナス予想に反して結果はプラスとなり、その日のNY金は-38ドル、2%超の急落となっていました。

小売売上高を前年比で見ると、今年1月に前年比+9.40%となり、長期平均の+4.59%を上回って以降9月の+13.95%まで9ヵ月連続で長期平均を上回り、3月以降は7ヵ月連続2桁の伸び率となっています。なお、1年前の9月も前年比+5.83%と長期平均を上回る高い伸びとなり、10月には+5.55%、年末にかけては2%台へとやや減速していた状況を踏まえると、今年年末にかけても好調持続も予想されそうです。

なお、この日同時に発表されたNY連銀製造業景況指数は19.8となって市場予想を下回り、8月の34.3からも急低下。これを差し引いてもリスク選好の流れは強まり、株高・円安の流れは続きます。ミシガン大消費者信頼感指数が市場予想を下回る71.4となり、低迷が続く状態となっても下振れは一時的にとどまり、ドル円の堅調推移も止まりません。

NY金・日足チャート 2021/9/13 - 10/1515日のNY金相場は-29.6ドル、1.65%の大幅安となって4日ぶりの反落。短期上値目標1800ドル台到達後の一服感からの調整局面入り。1800ドルの大台をわずかに下回る水準から時間外をスタートすると、米10年債利回りが1.5%台前半から後半へと反発基調となった流れにも連れ、ほぼ一方的に軟調推移。調整目安と見ていた9月末安値(1721.1)から10月高値(1801.9)の23.6%戻し(1782.8)近辺には早々とロンドン時間に到達、NY朝には米9月小売売上高の好結果を受けてリスク選好の流れが加速して1770ドル割れへと急落の展開に。安値では1765ドルまで下げ、50%戻し(1761.5)や20日移動平均線(1761.7)の少し手前で下げ止まった格好。NY午後にかけての自律反発も1770ドル台後半までにとどまり、NY引けにかけては再度1770ドル割れで落ち着いた状態。結果的に200日移動平均線(1798.6)にも上値をしっかり押さえられ、1800ドルの大台ラインが当面のレジスタンスとなり、1750ドル台が下値サポート。これを割り込むようだと一段安の展開で9月安値更新も見込まれ、1700ドル近辺までが意識される可能性も。
週間ベースでは+10.9ドル、0.62%の反発。

NYプラチナ・日足チャート 2021/9/13 - 10/15NYプラチナは+6.6ドル、0.63%高で4日続伸。7月29日(1067.6)以来、2ヵ月半ぶりの高値。前日NY午後に短期上値目標1050ドル近辺に到達し、NY引け後には2月高値(1348.2)から9月安値(892.6)までの38.2%戻し(1066.6)付近まで上昇して上値トライ一服、この日は1050ドル台後半を主要レンジに保ち合いの展開。ロンドン時間からは金の急落局面に追随する形で1040ドル台半ばまで下落も、NY朝には米株の堅調推移に連れる形となって1060ドル台へと急反発。ただし1060ドル台を維持することもできず、NY引け後には1060ドル割れ。1060ドルが目先の抵抗水準となりそうな状況で、調整局面となれば90日移動平均線(1030.0)近辺がサポート候補。
金との価格差は709.4ドルとなり、7月16日(706.5)以来3ヵ月ぶりの水準まで縮小。
週間ベースでは+30.7ドル、2.99%の続伸。

ドル円・日足チャート 2021/9/13 - 10/15ドル円は58銭のドル高円安、0.51%の続伸となり、2018年10月3日(114.48)以来、3年ぶりの高値水準。前日終値水準113円60銭台がこの日の安値となり、東京朝から堅調推移。米10年債利回りの反発基調にサポートされ、株高基調にも連れてクロス円の全面高とともにリスク選好の円安基調が継続。前日までの高値水準113円70-80銭との攻防を午前中に突破すると東京午後には114円台へと一段高。欧州時間には114円40銭近辺まで上昇し、20銭台までの小幅レンジで揉み合い推移となってNY朝、米9月小売売上高の結果を受けて15銭程度の小幅急騰で114円40銭台後半まで上昇。短期上値目標、2018年10月高値114円50銭近辺に到達すると上値トライ一服。その後発表されたミシガン大の消費者信頼感指数10月速報値下振れを受けて一時114円割れへと急反落。ただし下値も堅く、114円20銭台へと戻して週末に。114円50銭近辺での一服感が続かず、円安基調継続でさらなる上値トライへと向かえば、2017年11月高値114円70銭台、2017年3月高値115円50銭近辺までが意識される可能性も。
週間ベースでは+2.03円、1.81%高で6週続伸。上げ幅としては昨年3月16日からの週(+2.89円、2.68%)以来、1年7ヵ月ぶりの急騰。6週続伸は2018年5月以来、3年5ヵ月ぶり。
※参考:金プラチナ相場とドル円 NY市場10/15終値とチャート

2021年10月16日(土)時点の相場
国内金:7,163 円 10/15(金) ▲52(0.73%)
国内プラチナ:4,171 円 10/15(金) ▲163(4.07%)
NY金:1,768.3 ドル 10/15(金) ▼29.6(1.65%)
NYプラチナ:1,058.9 ドル 10/15(金) ▲6.6(0.63%)
ドル円:114.26 円 10/15(金) ▲0.58(0.51%)
→10/15(金)のその他主要マーケット指標

←インフレ高止まり懸念から早期利上げ警戒感へ、金価格急反落 10/18(月)
→生産者物価は鈍化の兆しも6ヵ月連続過去最高、CPI格差も最大 10/15(金)
→消費者物価CPIは13年、コアCPIは29年半ぶり高水準で高止まり 10/14(木)
→求人件数は8ヵ月ぶり減、過去最高更新も6ヵ月ぶりストップ 10/13(水)

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