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インフレ懸念上昇、期待インフレは8年7ヵ月ぶり高水準
更新日:2021年10月20日(水)
期待インフレ率 BEI:Break Even Inflation rate 2021年10月19日インフレ高止まり、一段高への懸念も徐々に高まりつつあります。
期待インフレ率の指標となる米10年物ブレーク・イーブン・インフレ率(BEI)は先週末、15日時点で2.56%まで上昇。今年5月半ばに3回記録した高値2.54%を上回り、2013年3月18日(2.56%)以来、8年7ヵ月ぶりの高水準となっています。
週明けには2.54%でいったん落ち着いた状態にもなってはいますが、7月初旬に2.22%の低水準を記録し、9月後半以降は急騰局面を形成中。さらなる上昇への警戒感も高まります。

NY連銀が先週発表した9月の消費者調査では、1年後のインフレ期待中央値は5.31%。8月の5.18%から一段高となり、5月の4.00%から5ヵ月連続の過去最高。
3年後のインフレ期待も4.19%となり、8月の4.00%に続いて2ヵ月連続の過去最高となっています。
ミシガン大発表の1年期待インフレは10月速報値で4.8%。9月の4.6%から0.2%上昇し、2008年8月(4.8)以来、13年2ヵ月ぶりの高水準となっていました。

ウォラーFRB理事はこの日、テーパリングは11月FOMC後に開始すべきとしながら、インフレは和らぐと予想し、利上げが幾分先になるとの見通しも。
FRB執行部周辺では、依然としてインフレ上昇は一時的、との見方が主流となってはいますが、連銀総裁の大勢を占めるタカ派グループの見方や、各種指標、消費者アンケートの結果などでは、インフレ高止まりへの警戒感が高まります。

NY金・日足チャート 2021/9/15 - 10/1919日のNY金相場は+4.8ドル、0.27%の小幅高で3日ぶりの反発。20日移動平均線(1761.4)にサポートされた前日の流れを受け継いで、時間外スタート直後の1763.4ドルがこの日の安値となって反発基調へ。ドル安基調にサポートされてロンドン時間までに1780ドル台へと20ドル強の上昇。小康状態となっていた米10年債利回りがNY市場では上昇し、ドル安も巻き戻しへと流れは反転、それでも米9月住宅着工件数、許可件数が低調となったことを受けて一時1780ドル台半ばまで反発する場面も。しかし、90日移動平均線(1788.2)に上値を押さえられる形にもなり、NY午後にかけて1770ドル割れへと急降下。上に行って来いとなって上ヒゲを残したものの、1770ドル割れでは下げ渋る動きにも。サポート水準を20日線から1760ドル台へと切り上げる形となって1800ドルまでの保ち合いレンジを若干縮小。サポートを維持できなくなれば1740ドル前後までが短期下値目安に。

NYプラチナ・日足チャート 2021/9/15 - 10/19NYプラチナは+9.2ドル、0.89%の反発。時間外は金に追随する形で反発基調、1030ドル台後半の安値からロンドン市場にかけて1050ドル台後半へと急騰。しかしこの日は節目の1060ドルにわずかに届かず、レンジ上限手前で何度も上値を押さえられての失速。反落局面も金に追随し、上ヒゲを残しながらも下値は1040ドル付近で下げ渋り。NY引け後には1040ドル割れを試す場面も。1030ドル台へと切り上げた保ち合いレンジ下限を割り込むようなら、90日移動平均線(1027.6)ではサポートされない可能性が高まり、1010ドル前後までが短期下値目安に。上値の重さを確認した1060ドルのレンジ上限を突破できたなら、1080ドル近辺まで上値を伸ばす展開にも。

ドル円・日足チャート 2021/9/15 - 10/19ドル円は7銭程のドル高円安、0.06%の小幅高で4日続伸。2018年10月3日(114.48)以来、3年ぶりの高値水準で高止まり、終値ベースでは今年高値を再更新。欧州時間以降、米10年債利回りが上昇基調となり、5ヵ月ぶり高水準となる1.63%台へと水準を切り上げた流れにサポートされ、欧州時間につけた安値113円80銭台からの反発基調でNY朝には114円30銭台まで上昇。前日までの高値114円40銭台手前では上値も重く、114円30銭近辺での保ち合いに。NY終盤には一時114円40銭付近まで上昇も高値更新とはならず。ところが今朝の東京市場では米10年債利回りが1.66%台へと一段高となった流れに追随し、円全面安の流れとなって短期上値目標114円50銭を突破、一時2017年11月高値114円70銭近辺まで上昇。短期的にはいったん落ち着きやすいところも、長期金利上昇が続けば追随しての一段高も。2017年3月高値115円50銭近辺までがさらなる行き過ぎ警戒水準にも。
※参考:金プラチナ相場とドル円 NY市場10/19終値とチャート

20日の国内金価格は+33円、0.47%高で3日ぶりの反発。9月安値(6764)から10月高値(7163)までの23.6%戻し(7069)を達成し、調整一服となっての反発。7060円が目先の下値サポートとなって強めの抵抗水準7160円台までの保ち合いレンジを縮小。今朝の東京市場の時間帯では米長期金利上昇傾向となってNY金は上値が重く、しかし為替は円安基調が進行して国内価格を下支え。2週間後のFOMCまではやや動きにくい展開も想定されそう。7060円の下値サポートを割れると7000円近辺まで下値余地拡大へ。

プラチナ価格は+13円、0.32%の反発。小幅調整後の小反発にとどまり、調整一服の様相にも。保ち合い下限付近での攻防状態となっているNYプラチナが一段安へと向かえば調整再開へも。9月安値(3536)から10月高値(4176)までの23.6%戻し(4025)から90日移動平均線(4009)近辺までがもう一段の調整目安、かつサポート候補。4180円超へと切り返す展開となれば4220円程度までの一段高も。
※参考:金プラチナ国内価格10/20とチャート

2021年10月20日(水)時点の相場
国内金:7,097 円 10/20(水) ▲33(0.47%)
国内プラチナ:4,138 円 10/20(水) ▲13(0.32%)
NY金:1,770.5 ドル 10/19(火) ▲4.8(0.27%)
NYプラチナ:1,047.1 ドル 10/19(火) ▲9.2(0.89%)
ドル円:114.39 円 10/19(火) ▲0.07(0.06%)
→10/19(火)のその他主要マーケット指標

←2022年末ゼロ金利予想は10%割れ、メインシナリオは利上げ2回 10/21(木)
→鉱工業生産は予想外の2ヵ月連続減、前年比では5ヵ月続落 10/19(火)
→インフレ高止まり懸念から早期利上げ警戒感へ、金価格急反落 10/18(月)
→米小売売上高は2ヵ月連続で予想外の上振れ、円安も止まらず 10/16(土)

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