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インフレもサンタラリー、PCE39年、トリム平均14年ぶり高水準
更新日:2021年12月24日(金)
コアPCE・トリム平均PCE・メディアンPCE 2021年11月2021年末、最後に確認可能な重要インフレ指標は急騰状態のまま。米FRBの金融政策判断の指針、個人消費支出(PCE)物価指数は11月に前年比+5.73%。ほぼ市場予想どおりながら10月からは0.62%の急騰で12ヵ月続伸、1982年7月(5.79)以来、39年4ヵ月ぶりの高水準。今年4月に+2.5%を超えて+3.58%へと急騰後は8ヵ月連続の3%超、4%超が半年継続、足下では2ヵ月連続5%超。

食品とエネルギー関連を除くコアPCEは前年比+4.68%。市場予想の+4.5%程度を上回り、10月からは+0.49%で3ヵ月続伸。8月の横ばい推移をはさんで1年間の上昇基調が続き、1989年2月(4.71)以来、32年9ヵ月ぶりの高水準。今年4月に+3.08%へと急騰して以降は8ヵ月連続の3%超、直近2ヵ月は4%超。
セクタ別では商品価格が前年比+8.5%となって夏場の+5%台から急騰状態が継続、サービス価格は前年比+4.3%で前月から0.5%上昇。食品価格は+5.6%で前月から+0.8%、6ヵ月続伸。エネルギー価格は前年比+34.0%で前月から3.7%上昇、4ヵ月続伸。

ダラス連銀発表のトリム平均PCE(上下一定割合を除外して算出)では、前年比+2.81%。前月から0.28%上昇して10ヵ月続伸、2007年2月(2.82)以来、14年9ヵ月ぶりの高水準。
クリーブランド連銀のメディアンPCE(価格変動分布50%台のみで算出)では、前年比+3.35%。前月から0.36%上昇して6ヵ月続伸、これも2007年2月(3.42)以来14年9ヵ月ぶりの高水準。

インフレ指標もサンタラリーとなっています。

NY金・日足チャート 2021/11/18 - 12/2323日のNY金相場は+9.5ドル、0.53%の続伸で11月19日(1851.6)以来、5週間ぶりの高値。この日の変動値幅は13.0ドルと今年の平均25.3ドルのほぼ半分の小動きながら、前日NY午後に回復した1800ドルの大台をほぼ維持してさらに小幅上昇。時間外序盤には1800ドル台半ばから1800ドル台後半へと小幅保ち合いレンジをわずかに切り上げ、NY朝には米指標結果を受けて振れ幅拡大。PCEインフレ上昇や耐久財受注の好結果、ミシガン大消費者信頼感指数の小幅上方改定などを受けて米10年債利回りが小幅に下振れから1.49%台へと上昇した流れに呼応する形で1810ドル超えから一時1800ドル割れへ。しかしNY午後には再び1810ドル近辺へと小幅に急反発。わずかながら1800ドル台の節目を上抜けてのクリスマス休暇入り、何事もなければ連休明けにはもう一段の上値トライも進行しやすい状況に。短期上値目標は7-9月高値圏、1830ドル近辺まで。
週間では+6.8ドル、0.38%高で3週続伸。3週続伸は8月以来、4ヵ月ぶり。

NYプラチナ・日足チャート 2021/11/18 - 12/23NYプラチナは+6.7ドル、0.69%高となって3日続伸。11月24日(975.3)以来、1ヵ月ぶりの高値。前日の急騰後も下げ渋る形となり、前日高値970ドルを挟んでの小幅揉み合い推移。アジア時間とNY市場で960ドル台前半までの安値、ロンドン市場とNY市場午後には970ドル台半ばの高値をつけ、NY引けにかけてもそのまま高値引け状態。930ドル台の節目上抜けに伴う短期上値目標980ドル台まであと少しに迫った状態で連休入り。年末に向けて若干の伸びしろを残し、90日移動平均線(992.3)も視野に。
週間では+40.6ドル、4.34%高で3週続伸。3週続伸は2月以来、10ヵ月ぶり。

ドル円・日足チャート 2021/11/19 - 12/23ドル円は30銭のドル高円安、0.26%高で3日続伸。11月25日(115.35)以来、1ヵ月ぶりのドル高円安水準。東京時間には114円10銭近辺での小康状態、東京終盤から欧州時間にかけて徐々に堅調推移。1.4%台半ばから後半へと上昇基調となった米10年債利回りに追随する形でNY朝には114円40銭台まで上昇。強弱混在の米指標結果に多少の乱高下も安値では114円20銭台までで切り返し、NY終盤にかけては114円40銭台に収束。今朝の東京時間には一時114円50銭台を試して114円30銭台へと小幅に急落など、クリスマス休暇入りで閑散状態のなか、多少荒っぽい展開も示唆するような状態にも。短期的には上値目標115円近辺までもう少しの上昇余地も。
※参考:金プラチナ相場とドル円 NY市場12/23終値とチャート

24日の国内金価格は+35円、0.48%高となって3日続伸。11月25日(7269)以来、1ヵ月ぶりの高値。7200円の節目超えに伴う短期上値目標7240円近辺をしっかりクリア。右肩上がりの9日線の下、90日線の上で推移する21日移動平均線(7142)もほぼ下げ止まり、強気のパーフェクトオーダーを形成して金価格の堅調推移をサポート。NY金が若干の上昇余地を残す状態も現時点ではサポート要因に。ただし、年末年始の休日をはさんで値が飛ぶ可能性には要注意。想定可能な範囲で上方向には7350円程度から、下方向には7000円台辺りまでのレンジ予想はむしろ控えめか。
週間ベースでは+67円、0.93%高で3週続伸。

プラチナ価格は+17円、0.44%高で4日続伸。11月30日(3876)以来、ほぼ4週間ぶりの高値。3750円の節目突破に伴う短期上値目標3800円台回復を達成後も上げ止まらず、NYプラチナが上値余地を埋めに行くような展開となったことを受けて3900円の大台ラインから90日移動平均線(3911)も視野に一段高。目先しばらくの変動想定範囲として上方向には11月高値(4320)から12月安値(3694)までの38.2%戻し(3933)、50%戻し(4007)など。下方向へは12月安値でとどまらないような展開となれば3600円近辺も。
週間ベースでは+117円、3.12%の反発。
※参考:金プラチナ国内価格12/24とチャート

2021年12月24日(金)時点の相場
国内金:7,259 円 12/24(金) ▲35(0.48%)
国内プラチナ:3,864 円 12/24(金) ▲17(0.44%)
NY金:1,811.7 ドル 12/23(木) ▲9.5(0.53%)
NYプラチナ:975.1 ドル 12/23(木) ▲6.7(0.69%)
ドル円:114.41 円 12/23(木) ▲0.30(0.26%)
→12/23(木)のその他主要マーケット指標

←2021年国内金価格、年間平均では過去最高値更新 12/27(月)
→賃金上昇率<CPI=実質賃金減少→消費停滞懸念×8ヵ月 12/23(木)
→KOMTRAXが示唆する2021年末景況感、米中欧の三者三様 12/22(水)
→トルコでは通貨危機、景気減速の中国も利下げへ 12/21(火)

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