年後半の国内金プラチナ、下値サポート割れへと軟調スタート
更新日:2022年07月04日(月)
6月を上昇して終えた国内金価格、それでも5勝9敗で年間2番めタイの低勝率。分が悪い6月を凌いで7月、年間では4番めタイながら昨年まで9勝4敗と相性の良い月。年間勝率1位の8月に向けて期待感も高まる7月はやや低調なスタート。
6月高値では過去最高値付近まで上昇し、中期ダブルトップ形成の可能性を残して上値を切り下げた6月、下値は年初から切り上げ続けた結果、足下では短期三角保合いを形成。6月後半の保合いから7月に入った途端の急落で三角保合い下放れをかけた攻防状態に。日足一目均衡表では転換線(8686)を下回って三役好転が崩れ、5月安値から6月高値までの38.2%戻し(8600)も下抜け。このまま三角保合い下放れへと向かえば、半値戻し(8520)から61.8%戻し(8440)も意識され、薄くなった雲の抵抗帯や90日移動平均線(8384)など、サポート候補も多数存在するがゆえにこれらを下抜けた場合にはそれなりの大幅変動も警戒されることにも。月半ばの米6月CPI、月末のFOMC、その中間で生じる雲のねじれなども含め、7月は潮目が変わるか、あるいは一段高か、その起点となる月となる可能性も。
週明け時間外のNY金は1810ドル台半ばから1810ドル割れへと軟調気味、ドル円も135円20銭台から135円割れへと円高傾向でのスタート。
4日の国内金価格は-44円、0.51%の続落で6月14日(8584)以来、3週間ぶりの安値。先週末の100円超急落の勢いは止まらず、8650円台の節目割れに伴う短期下値目安8600円割れを達成。短期的には下値トライ一服となって多少の自律反発も想定されそうな状況にも。ただし、当面の上限8740円との攻防へと向かうには少し時間を要する可能性も。ドル円の調整局面が続き、NY金の自律反発も限定的となるなどした場合の行き過ぎ警戒水準としては6月上旬の押し目形成水準、8500円近辺も。
年間最低勝率となっていた6月を上昇して終えたプラチナ価格、4勝10敗として単独最低勝率月から3月と9月と並び最下位タイに。その勢いで臨む7月は昨年まで8勝5敗、1月と2月に続き年間勝率3位と相性の良い月。しかし金と同様、7月は急落局面を形成してのスタート。
国内プラチナ価格は2021年2月高値(4798)を起点にゆるやかに上値を切り下げ続け、2020年3月安値(2422)を起点に下値も切り上げ続け、中長期三角保合いを形成。上限ラインは短期でも同じで現状の上限水準は4600円台半ばをゆるやかに下降中。下限ラインは現状4100円台を上昇中。短期的には2021年末以降で若干鋭角に下値を切り上げる形で短期三角保合いを形成。この下値サポートラインを7月に入っていきなり下抜け。日足一目均衡表でも転換線や雲の抵抗帯をまとめて下抜け、遅行線も相対する価格ラインをわずかに下抜けて三役逆転。
軟調局面がもう少し続くようだと昨年12月安値から今年3月高値までの半値戻し(4186)や61.8%戻し(4070)も意識され、中長期三角保合いの下値サポートライン割れも。年後半スタート月、国内プラチナ価格は中期トレンド転換をかけた攻防に臨むことにもなりそうです。
4日の国内プラチナ価格は-82円、1.91%の大幅続落。時間外のNYプラチナが880ドル手前で上値を押さえられ、870ドル近辺での攻防状態となっていることも重石に。5月26日(4207)以来6週間ぶりの安値となり、年初来の下値サポートとなってきた90日移動平均線(4329)割れ後に一段安。4310円の節目割れに伴う短期下値目安4200円近辺まであとわずかのところまで下落。金と同様に一服感とともに一段安への警戒感も。さらなる下値警戒水準としては4月安値圏4100円近辺も。
※参考:
金プラチナ国内価格7/4とチャート
2022年07月04日(月)時点の相場
国内金:8,594 円 7/4(月)
▼44(
0.51%)
国内プラチナ:4,218 円 7/4(月)
▼82(
1.91%)
NY金:1,801.5 ドル 7/1(金)
▼5.8(
0.32%)
NYプラチナ:871.3 ドル 7/1(金)
▼24.0(
2.68%)
ドル円:135.27 円 7/1(金)
▼0.47(
0.35%)
7/1(金)のその他主要マーケット指標
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