ユーロ圏6月総合PMIは9ヵ月ぶり急低下、1年4ヵ月ぶり低水準
更新日:2022年07月06日(水)
ユーロ圏の6月総合PMIは52.0。速報値の51.9からはわずかに上方修正されたたものの、5月の54.8からは-2.8ポイント。昨年9月(-2.8)以来、9ヵ月ぶりの急低下となり、水準としては昨年2月(48.8)以来、1年4ヵ月ぶりの低水準。
昨年3月以降の1年4ヵ月は連続で節目50を超える拡大基調が続きながらも、そのなかではこの6月が最低水準。縮小傾向となる50割れもチラつく水準となり、方向感と勢いからもその警戒感も高まる状況に。
インフレ高止まりとウクライナ戦争の影響を受けて景気減速懸念も強まる状況が続くユーロ圏では、ECBの利上げ観測もやや後退。
この日、ユーロドルが20年ぶり安値圏へと急落した流れに追随するかのように、ユーロ圏のPMIも軟調推移。
総合PMIの調査対象5カ国のなかで、ユーロ圏の数値を上回ったのは3カ国。
1)スペイン=53.6(前月比-2.1)で3ヵ月ぶり低水準。5ヵ月連続50超。
2)アイルランド=52.8(-4.7)、1年5ヵ月ぶりの急低下、3ヵ月続落で1年4ヵ月ぶり低水準。50超は1年4ヵ月連続。
3)フランス=52.5(-4.5)、1年8ヵ月ぶりの急低下、続落で1年2ヵ月ぶり低水準。50超は1年4ヵ月連続。
ユーロ圏の数値を下回ったのは2カ国。
4)イタリア=51.3(-1.1)、続落で5ヵ月ぶり低水準。50超は1年4ヵ月連続。
4)ドイツ=51.3(-2.4)、8ヵ月ぶりの急低下、4ヵ月続落で1年4ヵ月ぶり低水準。50超は6ヵ月連続。
5日のNY金相場は3連休前から-37.6ドル、2.09%の大幅安で6日続落。6日続落は昨年1月末以来、1年5ヵ月ぶり。下げ幅としては今年の絶対値平均14.5ドルの2.6倍、今年5番めの急落。水準としては昨年12月2日(1762.7)以来、7ヵ月ぶりの安値。週明け時間外の1815ドルが高値となり、5日アジア時間までは1810ドルをはさんでの小幅保合い推移。先週末に下ヒゲでつけた安値1780ドル台前半で短期下値目安1780ドル近辺に到達し、5月安値とでダブルボトムへの可能性を残しての下値トライ一服感はここまで。ロンドン・NY市場にかけてはユーロ安に牽引される形でドル全面高となり、ユーロドルが2002年12月以来19年半ぶり安値へと急落した流れとともに1760ドル台まで急落。急速に売り過熱感も増す状況ながら、もう少し下げ余地の可能性もあるユーロドルに追随する展開となれば、さらなる行き過ぎ警戒水準としては昨年9月安値圏1720ドル近辺。
NYプラチナは-20.0ドル、2.36%安で3日続落。2020年10月30日(848.4)以来、1年8ヵ月ぶりの安値。時間外序盤の880ドル手前が上限となって軟調推移、ロンドン時間に870ドルを割れると金の急落に追随する形となり、NY午前には一時840ドル割れ。2020年9月25日安値(828.7)以来、1年9ヵ月ぶり安値をつけて切り返すとNY午後には850ドル台を回復。短期下値目安880ドル近辺到達後の反発が限定的となり、昨年秋以降の下値サポート900ドル近辺を割り込んだ状態が続き、米株安と金の軟調局面に追随した格好にも。さらなる下値警戒水準として2020年9月安値圏820ドル近辺で下げ止まらない場合には2020年6月安値圏800ドル前後までが意識される可能性も。
ドル円は17銭のドル高円安、0.13%の小幅続伸。東京朝の上値トライでは135円70銭台から136円30銭台まで上昇して失速、東京市場終了までは136円20銭を中心に揉み合い推移。欧州時間以降はユーロドルの急落に連れて円高ドル高のリスク回避的な流れとなり、135円50銭台まで急落後は135円台後半での保合い推移。ただし徐々に上値を切り下げる形となってNY終盤には上値を136円で押さえられる状態に。今朝の東京市場では下値も切り下げる形となって135円30銭台へ。週前半は135円割れでは下ヒゲで切り返し、この日は136円台を上ヒゲで切り返し、5日移動平均線(135.83)にも上値を押さえられる形となって保合いレンジ縮小の動きにも。下方向へは20日移動平均線(135.14)から135円20銭台のサポートを割り込むようだと調整方向へ、下値目安は5月安値(126.36)から6月高値(137.00)までの38.2%戻し(132.94)近辺。上方向へは136円台後半へと抜け出すことができれば高値更新再トライへ、138円台後半を目指す流れにも。
※参考:
金プラチナ相場とドル円 NY市場7/5終値とチャート
6日の国内金価格は-199円、2.3%の大幅反落。下げ幅としては今年の絶対値平均56円の3.5倍超、今年3番めタイの急落。短期下値目安8600円割れ達成後の反発局面は続かず、NY金の急落に連れて戻り売り、8590円の節目を割れて高値保合い崩れとなって下値トライ再開。短期下値目安8500円台前半では下げ止まり切れずに6月2日(8429)以来、1ヵ月ぶりの安値水準に。短期的には自律反発への可能性も高まるものの、NY金が一段安へと向かい、昨年10月以来となる90日移動平均線(8403)を割り込むようだと8300円割れも意識される可能性も。
プラチナ価格は-79円、1.87%の大幅反落。4310円の節目割れに伴う短期下値目安4200円近辺に到達してなお一段安。5月安値(4178)を下回って4月安値(28日:4098)以来、2ヵ月ぶり安値水準に。4月安値圏でも下げ止まらず、NYプラチナも一段安となれば今年安値圏3800円台が意識される可能性も。反発に向けてはゆるやかに下降し始めた90日移動平均線(4326)超えが分岐点にも。
※参考:
金プラチナ国内価格7/6とチャート
2022年07月06日(水)時点の相場
国内金:8,444 円 7/6(水)
▼199(
2.30%)
国内プラチナ:4,150 円 7/6(水)
▼79(
1.87%)
NY金:1,763.9 ドル 7/5(火)
▼37.6(
2.09%)
NYプラチナ:850.7 ドル 7/5(火)
▼20.6(
2.36%)
ドル円:135.87 円 7/5(火)
▲0.17(
0.13%)
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