米欧製造業は低迷、コロナショック以来の低水準へ
更新日:2023年07月04日(火)
米欧ともに製造業の低迷状態が継続、ユーロ圏では主要5カ国がコロナ後最低を更新。
ユーロ圏の6月製造業PMIは43.4。速報からは小幅に下方改定され、5月の44.8からは一段と低下し、5ヵ月続落で12ヵ月連続の節目50割れ。2020年5月(39.4)以来、3年1ヵ月ぶりの低水準。
<ユーロ圏製造業PMIランキング-2023年6月>
1:ギリシャ:51.8=前月比+0.3で反発、2ヵ月ぶり高水準。5ヵ月連続節目50超。1月から5-2-1-1-1-1位。
2:スペイン:48.0=-0.4で3ヵ月続落、6ヵ月ぶり低水準。3ヵ月連続50割れ。7-4-2-2-2-2位。
3:アイルランド:47.3=-0.2で4ヵ月続落、3年1ヵ月ぶり低水準。4ヵ月連続50割れ。3-3-4-3-3-3位。
4:フランス:46.0=+0.3で2年11ヵ月ぶり低水準の4月から続伸、3ヵ月ぶり高水準。5ヵ月連続50割れ。1-6-5-5-5-4位。
5:オランダ:43.8=-0.4で5ヵ月続落、3年1ヵ月ぶり低水準。10ヵ月連続50割れ。4-5-6-6-6-5位。
6:イタリア:43.8=-2.1で4ヵ月続落、3年2ヵ月ぶり低水準。3ヵ月連続50割れ。2-1-3-4-4-6位。
7:ドイツ:40.6=-2.6で5ヵ月続落、3年1ヵ月ぶり低水準。12ヵ月連続50割れ。8-8-7-7-7-7位。
8:オーストリア:39.0=-0.7で5ヵ月続落、3年2ヵ月ぶり低水準。11ヵ月連続50割れ。6-7-7-8-8-8位。
米国の製造業PMIは46.3となり、前月比-2.1で続落、6ヵ月ぶり低水準。節目50割れは2ヵ月連続。
ユーロ圏を2.9ポイント上回る水準、国別ではフランス以上、アイルランド未満。ユーロ圏内中位に相当。
しかし、米国の6月ISM製造業景況指数は46.0となり、8ヵ月連続の節目50割れとなって2020年5月(43.1)以来、3年1ヵ月ぶりの低水準。
新規受注は5月からは改善も10ヵ月連続の節目50割れ、生産は5月から4ポイント超の急低下で3年1ヵ月ぶりの低水準。雇用も50割れへと低下して1年間では2番めの低水準。
製造業については、米国もユーロ圏に迫る低迷状態が続きます。
3日のNY金は先週末からわずかに+0.1ドル、0.01%の小幅続伸で6月26日(1933.8)以来、1週間ぶりの高値。週明け時間外は1920ドル台での小幅保ち合い推移からロンドン序盤に1920ドルを一時的に割り込んだのが安値となり、NY朝には米10年債利回り低下とドル安局面に連れて反発。米6月ISM製造業景況指数が市場予想を下回る低調な結果となった直後には1940ドル付近まで急騰、この日の高値をつけて失速するとNY午後には1920ドルをわずかに割り込んで休日モードへ。1910ドル台から1930ドル台までの安値保ち合い上限トライにはいったん失敗した格好となり、週後半の雇用関連指標見極め後の再トライ待ちへ。上抜け再トライに成功なら1960ドル近辺までが短期上値目標に、戻り売りとなって下抜けの場合には1880ドル程度までを目安に一段安トライへ。
NYプラチナは+2.8ドル、0.31%の続伸。時間外は910ドルを挟んでの保ち合いから、ロンドン序盤には900ドルの安値で下げ渋り、NY朝にかけての反発局面では920ドル台半ばまで急騰。小反落後、NY午後には920ドルに抵抗感も。中期二番底をつけての反発トライは節目の930ドル手前で失速し、まだ力不足の様子。目先、900ドルの下限を維持しての保ち合いを経て再トライのチャンスをうかがう展開にも。930ドル超へと抜け出せば4月高値(1148.9)から6月安値(894.2)の23.6%戻し(954.3)近辺までが短期上値目標。900ドルの大台を維持できない場合には保ち合い崩れとなって下落局面再開、880ドル近辺までが短期下値目安に。
ドル円は38銭のドル高円安、0.26%の反発。週末の安値144円20銭台が週明け東京市場の安値にもなり、午後には144円60銭台まで反発。欧州時間には144円80銭台、NY朝にかけては90銭台まで上昇して失速。米10年債利回り低下に連れて144円台半ばへと反落後は、米6月ISM製造業景況指数の低調な結果を受けて一段安、わずかながら144円割れを試して急反発。押し目買い圧力の強さも確認するような格好にもなり、NY午後には144円70銭台まで反発。144円台半ばを中心に小幅保ち合いを形成する格好にもなり、週末に向けて上値トライのきっかけ待ち、適度な悪化指標があれば押し目待ちの様相にも。144円80銭超へと抜け出せば146円近辺までを目安に上値トライの展開へ、144円30銭割れへと保ち合い崩れとなれば143円近辺までが短期下値目安となると同時に押し目形成の可能性も。
※参考:
金プラチナ相場とドル円 NY市場7/3終値とチャート
4日の国内金価格は+30円、0.31%高で3日続伸。過去最高値となった6月19日(9762)以来、2週間ぶりの高値。9700円の節目上抜けに伴う短期上値目標9770円程度に向けた流れが進行し、過去2番めの高値となり、過去最高値更新と短期上値目標も目前。週末にかけてドル円は上げ渋り、NY金は下げ渋りの展開も予想され、板挟みの状態で微妙にバランスが崩れて小幅に一段高といった展開もありか。ただし1週間後には一段高か、大幅調整の展開への警戒感も。
プラチナ価格は+38円、0.83%高となって5日ぶりの反発。4610円の節目割れに伴う短期下値目安4570円程度に到達と、RSIの20ポイント割れ6日連続の鍋底形成後にようやく反発に転じた格好。反発局面継続に向けては9日移動平均線(4615)を早期に上抜け、4660円の節目上抜けも。これをを突破できれば4700円台回復への可能性も高まり、当面の底打ち確認となる状況にも。逆に4550円の節目を割れると下落局面継続で一段安へ、2月安値(4289)から5月高値(5197)の76.4%戻し(4503)近辺が短期下値目安に。
※参考:
金プラチナ国内価格7/4とチャート
2023年07月04日(火)時点の相場
国内金:9,751 円 7/4(火)
▲30(
0.31%)
国内プラチナ:4,596 円 7/4(火)
▲38(
0.83%)
NY金:1,929.5 ドル 7/3(月)
▲0.1(
0.01%)
NYプラチナ:916.0 ドル 7/3(月)
▲2.8(
0.31%)
ドル円:144.68 円 7/3(月)
▲0.38(
0.26%)
7/3(月)のその他主要マーケット指標
ドイツ貿易黒字は今年最小、黒字幅は9ヵ月ぶりの急減 07/05(水)国内金価格は中期上限ライン、プラチナは下限ライン付近 07/03(月)コアPCE鈍化でドル高一服、NY金は大台維持で年後半へ 07/01(土)ユーロ圏6月景況感指数も低調、12ヵ月連続で節目100割れ 06/30(金)
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