追加利上げでも、利上げ打ち止め観測台頭でも金価格は高止まり
更新日:2023年09月04日(月)
パウエルFRB議長のタカ派スタンスには追加利上げ観測が強まってドル高円安の流れへ、結果的に国内金価格も押し上げられたのが1週間前、雇用統計では雇用情勢失速の兆しとなって追加利上げ観測は後退。それでもドル高円安の巻き戻しは限定的となってドル円は高止まり。
8月CPIの結果次第では、9月FOMCで利上げ打ち止め観測台頭へ、そんなシナリオも成り立ちそうな状況となってきた9月序盤。
ドル円は今年高値圏での保合い状態に、NY金は夏場の反発局面が足下で一服。結果、国内金価格は過去最高値圏での高止まりの様相にも。
週明け時間外のNY金は1960ドル台半ばから1970ドル回復トライへ、NYプラチナは960ドル台後半での小動き、ドル円は週末の146円20銭台から146円付近まで下げて20銭近辺へと切り返し。
4日の国内金価格は先週末から+36円、0.36%の反発。5日連続で過去最高値を更新した8月31日(9986)以来の高値へと切り返し、過去2番めの高値水準に。雇用統計後のドル円の切り返しとNY金の下げ渋りに支えられた格好。材料不足の週初は比較的静かな展開も予想されるものの、パーフェクトオーダーの堅調地合いを維持して高値更新へと向かえば大台超えへ、短期的には10050円程度までが上値目標に。9930円の下値サポートを割り込むようだと調整局面へ、9日移動平均線(9877)、7月安値(9499)から8月高値(9986)の23.6%戻し(9871)などの節目が集中する9870円近辺までが短期下値目安に。
一目均衡表では三役好転を維持して一段高の展開、春以降の上昇チャネル上限ラインを突き抜けた状態での高止まり、夏以降での新たな上昇チャネルを形成しようかという状況にも。ただし転換線(9861)近辺までの調整は入りやすく、基準線(9758)近辺は比較的強めのサポートとなる可能性も。
プラチナ価格は-35円、0.71%の続落で8月28日(4818)以来、1週間ぶりの安値。引き続き堅調維持の9日移動平均線(4845)、8月安値(4461)から高値(4965)までの23.6%戻し(4846)近辺までがサポート候補となり、4970円超へと切り返す展開となれば5000円の大台超えへ、5010円程度までが短期目標に。
一目均衡表では、ほぼ3ヵ月ぶりに雲の上限(4817)を上抜けて三役好転。5月高値(5197)から8月安値(4461)の61.8%戻し(4916)を達成して一服状態も、転換線(4830)や雲の上限、90日移動平均線(4796)などがサポート候補となり、高値更新へと切り返すことになれば76.4%戻し(5023)トライへも。
※参考:
金プラチナ国内価格9/4とチャート
2023年09月04日(月)時点の相場
国内金:9,966 円 9/4(月)
▲36(
0.36%)
国内プラチナ:4,879 円 9/4(月)
▼35(
0.71%)
NY金:1,967.1 ドル 9/1(金)
▲1.2(
0.06%)
NYプラチナ:968.7 ドル 9/1(金)
▼5.7(
0.58%)
ドル円:146.27 円 9/1(金)
▲0.74(
0.51%)
9/1(金)のその他主要マーケット指標
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